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やっぱりこの世は愛よりお金? 収入だけじゃない結婚後のお金事情

婚活中の女性と話していると話題になるテーマは相手の条件。「お金? 愛?」または「お金? 性格?」。結婚相手に求める条件は人それぞれで、どんな条件の人と結婚すれば幸せになれるかはわかりません。それでも結婚の条件の中で「お金」は優先順位が高い。そこで、お金の専門家視点から年収以外にも知っておきたいお金の話をお伝えします。

やっぱりこの世は愛よりお金? 収入だけじゃない結婚後のお金事情

女性が結婚相手に求める条件として「収入」は、いつの時代も話題になります。

求める条件は300万円、800万円、1000万円と価値観によってそれぞれ。年収は気にせず協力して働きたい女子もいれば、高収入の相手と結婚して自分は主婦業に専念したい! なんて人もいるでしょう。

つい収入に目を向けがちですが、ちょっと待ってください。どうして、収入だけを重要視するのでしょう。

■収入だけではない、考えるべき結婚後のお金

たとえば、年収1000万円自営業のAさん、年収500万円会社員のBさん。

お金だけに注目するとみなさんはどちらの人と結婚を考えますか? ここからは、AさんとBさんを比較して、結婚後のお金について考えてみましょう。

まだ先だけど、老後の年金はどう?

老後の年金は、自営業と会社員(公務員)では受け取る金額が大きく違います。加入する年金制度が違うからです。

自営業者であるAさんは第1号被保険者といわれ、国民年金(老齢基礎年金)のみを受け取ることになります。

会社員であるBさんは第2号被保険者といわれ、国民年金(老齢基礎年金)と厚生年金(老齢厚生年金)を受け取ることになります。会社員は、国民年金だけではなく厚生年金の上乗せがあるのです。

結婚相手に「万が一のことを考えている」なんて口が裂けても言えないけど……遺族年金は?

AさんとBさんでは、遺族年金も違います。

老後の年金と同じで、加入している制度が違うため、亡くなったときにもらえる金額も違ってくるのです。遺族年金は家族構成によって違いが出てきます。

自営業者は、18歳以下の子供がいるとき遺族基礎年金を受け取ることができます。子供がいない場合は、国民年金保険料を納めている期間が36カ月以上ないと、最低限の保障である死亡一時金さえ受け取ることができません。

会社員や公務員は、遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金を受け取ることができます。また、子供がいなくても妻の年齢に応じて一定の遺族厚生年金が支給され続けます。

このように働き方によって、国の保障が違います。

今の収入はAさんの方が多いかもしれませんが、老後や死亡に備えておく必要があるのはAさんです。Bさんの収入はAさんより少ないかもしれませんが、年金や万が一の保障は手厚いのです。

■万が一に備えておく

結婚相手が決まったら、まずは年金を納めているかを“それとなく”探ってみましょう。もちろん、相手だけではなく自分自身も納めているのか改めて確認してくださいね。「わからない」なんて回答が返ってきたら誕生日月に届く「ねんきん定期便」を確認してもらいましょう。

ねんきん定期便は、通常はハガキで郵送されます。これまでの年金加入期間のほか、加入実績に応じた年金の受給額や、保険料納付額などが記載されています。一般論ではない、自分の数字が記載されているため、ねんきん定期便を見ると、遠い将来に突然リアリティが出てきます。

会社員は会社を通して納めているので納付漏れの可能性は低いです。自営業者は自分で納める必要があるので、確認は念入りに。

次に、老後の年金が十分でなければ、個人型確定拠出年金など私的年金を始める。万が一のときの収入が不安なら民間の保険で備えることが必要になります。

ちなみに、ホリエモンこと堀江貴文さんは著書『君がオヤジになる前に』(徳間書店)で離婚の理由のひとつを

「生命保険に入れなどと言い出して、こりゃダメだ……と絶望的な気持ちになった」

と書いています。大きなお金を動かしていて、お金を備える必要はないのに保険に入ることに、一体何の得があるのかわからなかったとも。たしかに、万が一の時は収入はほとんどなくなりますが、大きな資産が残るため不安はありませんよね。相手を慮ることも大切です。

■お金だけじゃないとはわかっているけれど……

結婚相手の条件を収入だけではなく、老後の年金、遺族年金という側面で見てきました。

そこまで相手に求めていたら、ますます理想が高くなると不安になるかもしれません。それでも、年金や遺族年金のことを知っていると将来に備えることができます。

備えることで相手に寄り添うことだってできるのです。素敵な結婚生活を目指しましょう!

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荒木 千秋

ファイナンシャルプランナー。神戸大学経済学研究科修士課程修了。 メガバンクに勤務時は、富裕層や会社オーナーを対象とした投資相談業務に従事。同年代の友達と話していると自分の知識や経験は、普通の働く女性に貢献すべきだと実感、独立...

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