今から始めたい教育費貯金。子育て貧乏にならないために
今回は教育費をテーマに貯金の方法をご紹介。「子供はほしいけどお金が不安」「今の貯金で子供ができても育てられる自信がない」。もしそんな風に思っている人がいるのなら、それはとてももったいない。お金は時間をうまく使えばいくらでも貯めることができます。子供がほしいと思ったら、いますぐ子育てのために貯蓄を始めましょう。
子供を育てるのにお金がかかるというのは、誰もがわかっていることだと思います。
でも、子育てにかかるお金が貯まるまで子供を産むのを待っていると、あっという間に時間が経って出産のタイミングを逃してしまうことも。
自分が産みたいと思ったときに産めないとなると、その後のライフプランに大きな影響を与えることになるかもしれません。
今回は、子育て貧乏にならないために、教育費を貯めるポイントをご紹介します。
■教育費って実際どのくらいかかるの?
子育てにはどのくらいお金がかかるか知っていますか?
やや古い資料にはなりますが、平成17年度の国民生活白書では、ひとりの子どもを育てる費用(22年間計)は、約1300万円となっています。
一方で、さまざまな民間データを見ているとひとりあたり3000万円かかるというデータもあり、私立に入れるか公立に入れるか、習い事はどんなことをさせるか、塾に行かせるか、大学はどんな学部・学科に入るかによって大きく金額が変わってきます。
親の教育方針や子供の夢によって金額は変動しますが、いずれにしても子供が思いっきり夢を描けるようにお金を準備しておいてあげたいですよね。まずは出産から子育てまで、国や自治体が用意してくれているサポート制度をチェックしてみましょう。
■子育てをサポートしてくれる国の制度を押さえておこう
子育てをサポートしてくれる国の制度はいくつかあります。申請しなければもらえないお金がたくさんあるので、ここで一度チェックしておきましょう。
「出産育児一時金」出産費用を42万円抑える
出産育児一時金は、健康保険もしくは国民健康保険に入っている人が受け取ることのできるお金です。夫の健康保険の被扶養配偶者となっているときも受け取れますのでご安心ください。
例えば、協会けんぽの場合、子供ひとりにつき42万円支給されます。双子や三つ子などの場合は子供の人数分支給されます。出産は全額自己負担となるのでとても助かりますよね。健康保険への申請を忘れずに済ませておきましょう。
ちなみに、厚生労働省の調べによると、出産費用は全国平均47万円。42万円は出産育児一時金で賄えるので、自己負担額は5万円ほどで済む計算となります。
出産費用はできるだけ抑えて、その後の子育てに向けてしっかり蓄えておきましょう。
「出産手当金」働くママが受け取れるサポート金
あなたがもし働いて自分の勤務先の健康保険の被保険者になっている場合、出産でお休みした分のサポートとして受け取れるお金です。出産日42日前から、産後56日目までの間で産休を取った日数分支給されます。
また、この期間と産休の期間中は社会保険料が免除されるということも知っておきましょう。あなた自身の支払い分だけでなく、会社も支払わなくていいので、変に気を遣わなくてもOK。さらに免除期間中も納付したものとして、将来の年金金額は計算されるのでおトクです。
働くママは、勤務先に手続きの方法やその他の準備について、しっかり確認しておきましょう。
「児童手当」子供が中学卒業するまでもらえるお金
中学卒業までの子供を養育しているともらえる手当です。3歳未満は一律1万5000円/月、3歳以上小学校修了までは1万円/月(第一子、第二子は1万円、第三子からは1万5000円)、中学生は一律1万円/月となります。
子供が生まれたときやほかの市町村から引っ越してきたときに申請が必要になります。忘れないようにご注意を。
「子供の医療費助成制度」自治体によっては子供の医療費が無料に!
自治体によっては医療費が無料になったり、負担が軽減されたりする医療費助成制度があります。子供が小さいうちは、怪我や病気がつきものなので、医療費の助成制度があると助かりますよね。
対象となる年齢や所得制限の金額は自治体によって変わるので、自分の住む街はどうなっているのか調べてみてください。
■子育てマネープランを立てて、教育費を可視化しよう!
もし子供が生まれたら、どんな風に育つだろう。どんな夢を追いたいと言うだろう。そんなことを考えながら、子供が自由に生きられるように、子育てプランを考えてみましょう。
ライフプランとそれに伴う支出をまとめた簡単な表を作ってみるのもひとつの手です。紙に書き出してもよし、エクセルなどパソコンを使って作成してもよし。作成方法は自由なので、自分のやりやすいように、見やすいように作るのがポイントです。
「共同生活にも慣れてほしいし、自分も育休終わりにして働きたいから3歳からは保育園に通わせよう」とか、「小学校5年生からは勉強がぐっと難しくなるから塾に行かせてあげられるようにお金を貯めておこう」など、具体的にイメージしながらだと楽しく書き出せると思います。
子供が社会人になるまで書き出したら、次は子供の教育資金以外に、お金を使う用途について、書き出していきます。
「今乗っている車を子供が小学校に入るまでには買い替えたい」とか「今から7年後には念願のマイホームを建てたい」など、将来への希望を書き出してみましょう。
きっと、最初は誰もがたくさんのお金が必要なプランを作ってしまうかと思います。でも、それでいいのです。それだけのお金を、ゆっくり時間をかけて今から貯めていくことにフォーカスしましょう。
■教育費を貯めるのによい方法とは?
では、子供の教育資金を貯めるにはどういう方法で貯めるのがいいのでしょうか。教育資金を貯めるにはいくつか方法がありますが、人によって向いている貯め方、不向きな貯め方があります。
「学資保険」貯金に苦手意識がある人におすすめ
子供の教育費というと、多くの人が思い浮かべるのが学資保険ではないでしょうか。もしお金を貯めることに苦手意識がある人や、ある分だけお金を使ってしまうという人は学資保険で教育資金を貯めることをおすすめします。
子供の進学時期に合わせてお金を貯めることができたり、契約者である父親もしくは母親に万が一のことがあった場合に、それ以降の保険料支払いが免除され、保険金については予定通りもらえることが大きなメリットです。
ただあくまで保険であり、預金ではないので返戻率をきちんとチェックしておかないと元本割れする商品を選んでしまう可能性もあります。また途中解約すると元本割れする商品もあるので注意して選びましょう。
「預貯金」コツコツと貯金するのが得意な人におすすめ
逆に、お金をコツコツと貯めることに自信がある人は、預貯金で貯めてもいいですね。何か予想外の出来事があったときのために、収支に合わせてうまく調整しながらお金を貯めたい人にも、預貯金を利用して教育費を貯めることがおすすめです。
保険と違い、普通預金であればいつ引き出しても元本割れすることはありませんし、不測の事態に備えることが可能です。ただ、みなさんご存知の通り、日本の金利はとても低いため、少しでも金利の高いネット銀行や地方銀行を選んだほうがいいでしょう。
■余裕のある教育費を準備して、子育てを楽しもう!
お金がないとどうしても生活が窮屈になり、せっかくの子育ても楽しめなくなってしまいます。子供と過ごす時間、そして子供が成長する過程を見られるのは親として最高の幸せですよね。
そんな楽しい子育ての時間を大切にするためにも、計画的に子供のための資金作りをしていきましょう。