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喧嘩別れを繰り返す男性の心理

喧嘩別れを繰り返してしまう男性。その特徴として「自分に自信がない」という心理があります。つい相手を攻撃してしまい、取り返しのつかない状態に進んでしまってからやっと後悔するのですが、また同じことをしてしまう。そんな男性と喧嘩別れしないためには「違う部分があってもいいんだよ」という自信を持たせることが大切です。

喧嘩別れを繰り返す男性の心理

■喧嘩別れをする理由。余裕がないから攻撃的になってしまう

些細なことが喧嘩に発展してしまう、すぐムキになって意固地になってしまうような男性は、まず「否定されるのが怖い」という心理があります。自分の気持ちを100%受け止めてもらわないと不安になります。

付き合っている彼女は、いわば肉親の次に近い存在。常に「自分を好きでいて欲しい」と願うのは誰でも同じですが、否定されたくないという恐れを抱えている男性は、過剰に彼女の愛情を気にします。自分に自信がある男性は、彼女と意見が食い違うようなときでも落ち着いて相手の話を聞き、受け入れる度量があります。

それは、意見が合わないことを「否定された」と捉えるのではなく、相手の気持ちを尊重してふたりが納得する答えを出そうという余裕があるからです。不安を抱えている男性は、意見が合わないことで自分が嫌われることを恐れます。

「相手が気に入るような自分」でないと受け入れてもらえない、という思い込みがあるのでどこか不安定で、少しの衝突でも足元がぐらつくようなショックを覚え、結果その痛みに耐えきれず相手を攻撃してしまいます。衝動に駆られた言葉は考えるより先に口をついて出てしまうことが多く、「好きならそんなこと言えないだろう」と思うようなひどい言葉をぶつけられるのは、ひとえに男性が自分の身を守るために必死になりすぎて、言われた側の気持ちを考える余裕がないからです。

■相手の謝罪が唯一の「自分を愛してくれている証拠」

傷つくことから逃げようとする男性側の心理は、相手を責めることで気持ちの安定をはかろうとします。「自分は悪くない。言わせている相手が悪い」と自分を正当化することで、悪者になることから必死に目をそらします。

それは甘えです。男性は「こんなことを言うのは愛情があるから」と自分も相手も納得させようとしますが、言われた側はどうしてここまで相手が怒りをぶつけてくるのか理解できないし、また責められることで疲弊します。最終的に、「もうやっていけない」と一方的に結論を出され、関係を終わらせることを強要されるのは理不尽ですよね。

小さなつまずきが、気がつけば別れ話にまで進んでしまう。こちらはそんなことまったく考えていないのに、わかり合いたいという気持ちが男性にはまったく届きません。そうなると、言われた側は二者択一を迫られます。

「相手の怒りに折れて謝るか」
「こちらも自分の意見を通して別れるか」

「話し合ってやり直す」という中間はありません。すでにそんな余裕をなくしている男性にとって、相手の謝罪のみが唯一「自分を愛してくれている証拠」になり、それができないなら(愛していないなら)別れるのみ、という極端な思考になっています。

納得できない場合、こちらも男性に同じように怒りをぶつけることになります。
理解してもらえない寂しさ、一方的に別れを押し付けられる悲しさは、売り言葉に買い言葉のようなつらい言葉の応酬で終わってしまいます。

喧嘩別れ 男性

■後悔するが、謝ることはできない

ですが、別れたあと、男性の方はひどく後悔することになります。女性と違い、別れた事実を受け入れることに時間のかかる男性ですが、「なんてひどいことを言ってしまったんだろう」と自分を振り返ることができるのは、相手が目の前にいないから。

離れてしまってからようやく、自分のしたことの重さを実感し、悔やむ気持ちが出てくるのですね。謝りたい。本心ではそう思うのですが、一方で「今さら許してもらえるはずがない」という新しい恐怖が芽生えます。

恐れは「自分は悪くない。言わせた相手が悪いんだ」という言い訳をまた生みますが、今度は相手が離れてしまっているのでぶつける相手がおらず、逃げ場がありません。逃げ場がないということは、否が応でも向き合わざるをえない現実を男性に突きつけます。

喧嘩別れを繰り返してしまう男性にとって、唯一この時間が、自分が悪かったと反省する機会になります。彼女と復縁したいという願いがあるので、自分の気持ちに素直になれるのですね。ですが、実際に謝罪を選ぶまでには、まだまだ時間がかかります。

「謝ったところで許してもらえないだろう、じゃぁこのままでいい」
「誠心誠意頭を下げたらまた受け入れてもらえるかもしれない」

確実に許してもらえる、復縁できるという確信を持てないので、「断られた自分」の痛みを想像して動けません。そんな堂々巡りを繰り返してなんとか恐怖を乗り越え、彼女に謝ることができてまた付き合えたときには、「二度と彼女を傷つけるものか」と決心します。

喧嘩別れを繰り返す男性

■「違う部分があってもいいんだよ」という安心感が自信を持たせる

それでも、またいさかいが起これば、やっぱり以前と同じようにすぐ別れ話を選択してしまいます。あれほど繰り返さないと誓ったはずなのに、結局意見の衝突があると「否定されている」と無意識に思い込み、彼女を攻撃したくなります。

「二度と傷つけるものか」という決心は良いのですが、男性が本当に目を向けないといけないのは、「自分に自信を持てない」という根本的な部分です。

「きつい言葉は言わない」「喧嘩してもちゃんと話し合う」など、二人で取り決めを作ったとしても、それらを守るには男性が「きつい言葉を言ってしまうのはなぜか」「喧嘩したときにちゃんと話し合えないのはなぜか」まで考えないと、解決にはなりません。

彼女側が「自信を持って欲しい」と思うなら、具体的にそれが「どういう状態であるか」まで理解できて初めて、男性は変わることができます。

「意見が食い違うことがあっても、あなたを否定しないよ」
「私は一緒に解決していく方法を探したいよ」
「私はあなたの味方だよ」

こんなメッセージを送ることができれば、男性は自然と「認めてもらえている」安心感を得られます。闇雲に甘やかして、男性を依存させることは逆に二人の付き合いを窮屈にさせます。

そうではなく、「違う部分があってもいいんだよ」と相手の個性を尊重することが、男性にとって「自分でいいんだ」という自立を促します。

喧嘩したときに相手を責めてしまうのは、自分の価値を相手に委ねているからです。「自分でいいんだ」と思うことができれば、すれ違うことがあってもまず自分の意思を確認するようになります。

100%受け止めて欲しい。それ以外は認めない。そんな「弱さ」は、自分と向き合うことでしか解消できません。自分と相手が違う人間であっても、大丈夫。ちゃんと見てもらえる、受け入れてもらえるという自信が持てると、喧嘩別れを繰り返すような無駄な痛みはなくなります。

男性と今後もお付き合いをしていきたいと思うなら、つまずくことが起こっても「大丈夫」と受け止めてあげる姿勢を持ち続けることが重要です。そして、そんな女性こそ、男性にとって手放したくないと強く思う存在になります。

※この記事は2017年7月13日に公開されたものです

ひろた かおり

37歳で出産、夫と子どもの三人暮らし。何歳になっても恋愛ネタ大好物。恋愛相談家としてこれまで多くの男女から話を聞いてきた経験を活かし、復縁についてのアドバイスや不倫などさまざまな「愛のカタチ」について書いていきます。 人生...

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