コミュニケーションツールとの心地よい距離感を維持したい

コミュニケーションツールとの心地よい距離感を維持したい

コミュニケーションにおける距離感について考えることがある。LINEが世の中に浸透し、友人とコミュニケーションを取るのが随分と楽になった現代。しかし、便利になったぶん、窮屈さを感じてはいないだろうか。便利なコミュニケーションツールを使うからこそ、距離感を大切にしたいと思うのだ。


休み時間、数少ない公衆電話の前にテレカを持った女子たちが並んだ学生時代。

10分間の短い休憩時間の間、その列が途切れることはない。それはポケベルにメッセージを打つための列だった。

私はポケベルは持っていなかったけど、そのあと主流になったPHSは持っていた。確か、20文字程度の短いメッセージが送信できたはず。

でも、その程度では大したやりとりもできず、初期の頃はメールのやりとりよりは電話をするほうがメインだった。

定期テスト前などノートのコピーをFAXで送るために、深夜に一言だけ「イマカラオクル」とメッセージを打ったり。

■LINE登場でコミュニケーションの取り方は激変した

そんな20年前のことを振り返った後、手元にあるスマホを見ると、「ああ本当に私たちはあの頃の未来に今立っているんだな」などと陳腐なことを思ってしまう。

とくに、コミュニケーションの取り方は大きく変わった。LINEって本当に便利だなあ、すごいなあ、と今さらな感想が湧き起こってくる。

メッセージのやりとりは手軽だし、写真や動画も送れて、グループトークだってお手の物。

青春時代から社会人にかけてポケベル→PHS→携帯電話→スマートフォンと、いろいろな端末を体験してきたせいか、新しいもの好きな気がする。とにかく、当時はその便利さにテンションが上がった。

■人によって差がある、コミュニケーションツールとの距離感

そんな嬉しがって使っていた時期もとうに過ぎて、今はすっかり日常生活に浸透している。電話もメールの利用も減り、友人とのやりとりはだいたいLINEで片づく。

使い慣れてくると、便利なツールとの距離感も人によって差がついてくるものだ。まめにメッセージを送り、もちろん友達には即返信する人も少なくない。

私はというと、LINEの内容を確認しても、結構後回しにしてしまうタイプだ。やりとりが始まるとどうしても仕事の手が止まってしまうから。メール時代の習慣が残っていたせいかもしれない。

もちろん、急を要する内容についてはすぐに返すけれど、他愛もないおしゃべりだったら二の次になるのは仕方がないこと……と思っていた。

でも、一度、女友達から怒られたことがある。

「どうして読んでいるのに返信してくれないの?」

言われたとき、仰天した。メッセージは読んだのに、スルーしてしまったいわゆる既読スルーというやつだ。彼女は自分が話しかけたのに無視された、と思ったらしい。

いけない、と思いつつも、その瞬間「うわあ、面倒くさい……」とつぶやいてしまった。

■便利さと引き換えに得たのは不自由さ?

私には20代前半の弟がいるが、彼はLINEの通知は切っているという。いちいち反応するのが面倒だし、気が向いたときに返すようにしたいから、と。

それぐらいのスタンスのほうが楽なのだろうなあ、と思うのだけれど、LINEが来ていたのに通知に気づかず、返信が遅れてしまったときはつい「連絡が遅くなってごめんね」と謝ってしまう。

そのLINEの内容がどんなものであるにせよ、だ。

たまに、スマートフォンを持っていない友人とメールのやりとりをする。なんだかとても気楽だなあ、と思ってしまう。

そんな返信など気にしなければいい、と言ってしまえばそれはそうだろう。しかし、一人ひとりコミュニケーションのとり方、というか距離感は違う。皆が皆そういう心持ちになれないから厄介なのだ。

便利になったぶん、私たちは少しだけ不自由になったのかもしれない。

この記事のライター

シナリオライター。1982生まれ、大阪府出身。大学卒業後、2006年よりライターとして活動を始める。現在は胃が虚弱な痩せ型男性と暮らしながらラブストーリーについて考える日々。焼き鳥とハイボールと小説、好きなアイドルのライブに...

関連する投稿


信頼される人に共通する特徴は「口が堅い」こと

信頼される人に共通する特徴は「口が堅い」こと

信頼される人の特徴は? そう聞かれて思いつくのは、口の堅さではないでしょうか。その人と接していると、安心感と信頼感を感じ取れるはず。今回は信頼される人の共通点であり、条件ともいえる口の堅さをテーマにコラムをお届け。口が堅い人がどうしてそういられるのか、その理由を考えてみましょう。


暗闇のソーシャルエンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは?

暗闇のソーシャルエンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは?

普段わたしたちが周りの様子を知る一番の手がかりは、「目から入ってくる」情報。ところが暗闇の中では、視覚以外の情報を総動員して状況を感じ取るしかありません。光のない空間で世界はどう感じられるのか――視覚障碍者の案内で暗闇の世界を体感し、コミュニケーションの可能性を探る冒険。それが「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」です。


恋愛を冷めさせてしまうLINEとは

恋愛を冷めさせてしまうLINEとは

年代問わず、LINE(ライン)は恋愛の主たるコミュニケーションツールになっています。しかし、文字やスタンプ、写真で伝えることは意外と難しいものです。会えないからこそLINEで育みたい恋。けれどその恋をいつの間にか冷めさせてしまうことも。そんな、恋愛を冷めさせてしまうLINEとは一体どんなものなのでしょうか。


聞き上手な人が自然としている5つのこと

聞き上手な人が自然としている5つのこと

聞き上手な人と出会い、初対面でもなぜか話が弾んでしまって、気づいたら誰にも話したことのないような本音をしゃべってしまった。そういう経験はありませんか? 今回は、聞き上手と呼ばれる人たちの話の聞き方について、彼らが自然としている5つの習慣をご紹介します。


【マジシャンの心理テクニック】- 心の距離を縮めたいなら「グラス」を近づける?

【マジシャンの心理テクニック】- 心の距離を縮めたいなら「グラス」を近づける?

食事の席やパーティで、相手ともっと心の距離を縮めたい……。でも気の利いたこともできないし、どうすればいいのかわからない。そこで今回は、心理技術の専門家であるマジシャンに「相手と心を近づける心理テクニック」を伝授していただきました。


最新の投稿


どんな自分も愛してほしい。ダメな自分もさらけ出せるパートナーの見つけ方

どんな自分も愛してほしい。ダメな自分もさらけ出せるパートナーの見つけ方

パートナーの前で、ダメな自分やカッコ悪い自分をさらけ出せますか? 長く同棲する、結婚するとなれば、常に良いところばかり見せるなんて、まず無理。どんな状態の自分も安心して受け入れてくれる人を見つける方法、考えてみませんか。


【札幌DRESS部】 マクラメ紐とチャームで作る秋のアクセサリー作り

【札幌DRESS部】 マクラメ紐とチャームで作る秋のアクセサリー作り

さまざまな色のマクラメ紐と、パールネックレスか天然石ブレスレットなどのジュエリーから好きな素材を選んで自分だけの一点物のアクセサリーを作りましょう。


「楽しく痩せたい」ワガママな女性の願いを叶えるフォトジェニックな美味しい飲み物

「楽しく痩せたい」ワガママな女性の願いを叶えるフォトジェニックな美味しい飲み物

夏といえば、ワクワクが詰まった魅力的な季節。せっかくなら、最後までめいっぱい楽しみたいですよね。でもその前に、夏を楽しむ準備、ちゃんとできていますか? 今回は、ダイエット中にもいただける、フォトジェニックなドリンクやスイーツをご紹介します。


牛ヒレ肉が主役のレシピ3品。ダイエット中にぴったり

牛ヒレ肉が主役のレシピ3品。ダイエット中にぴったり

牛ヒレ肉のレシピを3品ご紹介します。肉こそダイエットに向いた食材のひとつ。なかでも牛ヒレ肉はとてもヘルシーで、ダイエット中の方にも積極的に食べていただきたいです。Diet Geniusのシェフが絶妙な火入れをした、とびきり美味しそうな写真でご覧ください。


12星座ファッション占い~2017年下半期の恋愛・仕事・マネー運はどうなる?

12星座ファッション占い~2017年下半期の恋愛・仕事・マネー運はどうなる?

認定心理士でもあり、Ameba公式No.1占い師としても活躍する脇田尚揮さん。今回は、下半期の恋愛・仕事・マネー運を、12星座ごとにファッション占いで紹介。ファッション・カラー・アイテムなどチェックすべきポイントがもりだくさんな内容に。


DRESS部活