その一言が引き金に!? 夫婦が“セックスレス”になる原因
「実はセックスレスで」という夫婦やカップルは多い。原因や時期、タイミングは人それぞれ。今回はセックスレスに悩んでいた夫婦が、セックスレスになった原因や解消にいたったきっかけなどをご紹介する。
■夫婦がセックスレスになった原因
アイとトオルがセックスレスになったのは結婚3年目のこと。夫婦仲は良好で、そろそろ子供がほしいとお互い思っていた。にも関わらず、3カ月間、セックスレスの状態が続いた。2人がセックスレスになった原因は――。
もともと週に1回は必ずセックスする仲だった。ただトオルが1カ月の長期海外出張後、久しぶりに帰った夜、「しようか」というトオルの誘いを、アイが断ったのがセックスレスの始まり。
ふたりの間の「今日はやめておこう」は珍しいことではなかった。ただ、トオルはその夜、ものすごくショックを受けた。久しぶりに会ったのに、したくないという彼女に、浮気していたのではないか、それとももう、自分に魅力を感じなくなったのか、そんな猜疑心を抱いた。
一方、アイは久々の再会にもかかわらず、出張前と何ひとつ変わらない、どこか事務的なトオルの「しようか」というセックスの誘いの言葉が悲しかった。久しぶりに会える、セックスできるとワクワクしていた自分が、ちょっと恥ずかしいように思えたし、そんな事務的な態度で誘うトオルを腹立たしく思った。だからトオルの「しようか」に対して「今日はやめておこう」と言ったのだ。
「久しぶりだからしたい」とアイは強引に誘われたかった。だけど彼は「そう、じゃあいいや」とアイの体にかけた手をすぐに引いた。
■セックスレスになった夫婦の悲しみ
画像はイメージです。
その一夜から、お互いに不信感をもつ毎日が始まってしまった。
アイは「もう自分を女として見れなくなったのではないか、だからあの夜も事務的に誘ったのではないか」と「女」としての自分に自信をなくし、トオルは「出張中にほかの男性と関係をもったのではないか、だから自分とはセックスしたくなくなったんじゃないか」とアイを疑った。
表面上は何事もなかったかのように、今までと同じ一日だ。
「おはよう」「ただいま」「おかえり」「おやすみ」
ただ、そんな「今まで」からセックスだけが欠落した。それまでは金曜の夜、する習慣があったのに、トオルは「しようか」と言い出せなくなり、アイは寝たふりをするようになった。
「しようか」の一言が失われたベッドの上はとても悲しい。
そしてレス期間が長くなればなるほど、何かと理由を作っては、どちらかが時間差でベッドに行くようになった。なぜなら一緒のタイミングでベッドに行かなければ、「しようか」と声をかけて断られる悲しさも、「しようか」と声をかけられないまま、相手が寝入ってしまう悲しさもないからだ。
結婚3年目だし、こんなものなのかと、ふたりは思った。ただ、やっぱり悲しい、さびしい。
「家族」ではあるけれど「女」として「男」としても見てほしかった。ふたりは3カ月間すれ違ったまま、切実な思いを抱えていた。
■夫婦のセックスレスが解消したきっかけ
画像はイメージです。
そんなふたりのセックスレス解消のきっかけとなったのは『アイズ ワイド シャット』という1本の映画だった。
トム・クルーズとニコール・キッドマン主演の、まさに倦怠期の夫婦が描かれた作品だ。この映画ではエロチックなシーンが数多く描かれる。
ストーリーが進むにつれ、トオルはいたく興奮した。そして久しぶりに、アイの体に触れた。
アイもエロティックな展開に、それはたいそうドキドキしていて、だからトオルが自分の体に触れてくれたとき、心の底から嬉しかった。
気づいたときには、映画ではなく、久しぶりのふたりのセックスを楽しんでいた。
■「今日はやめておこう」が夫婦のセックスレスの原因に
画像はイメージです。
セックスレスに悩んだら、アイとトオルのように、ふたりでエロチックな体験をするのがおすすめだ。映画でもいいし、ポールダンスなどのセクシーなショーを一緒に観に行ってもいい。
お互いが「したい」と思うような体験を一緒にすることが、セックスレスを解消するひとつの方法になる。
そして、細心の注意を払いたいのは、夫婦など長年一緒にいる男女間での「今日はやめておこう」の一言。アイとトオルのように、ほんの一夜の「今日はやめておこう」が、その後のセックスレスの引き金になることが少なくない。
相手の「したい」という気持ちを駆け引きに使うようなことはそもそもご法度。
やむをえずどうしても断りたい場合も「代わりに明日しよう」など、相手に「次」を匂わせる伝え方をする。そうすることで、自分のセックスに飽きているのでは――そんな誤解を男性に抱かせる危険性が減る。
夫婦、または恋人の関係にセックスが必須だとは思わない。ただもし、あなたが「したい」と思っているのに相手が「できない」としたら、それは関係の綻びにつながる。不用意な一言で関係を壊さないように、注意しておきたい。
※ こちらは2017年3月4日に公開した記事内のリンク切れなどを修正した上で再掲載したものです。