結婚と両立させたくて仕事をセーブした私

結婚と両立させたくて仕事をセーブした私

仕事と結婚は両立できない――現代日本で女として生きていると、そう感じることがある。仕事と結婚、どちらに重きをおくか。いずれにしても、後悔しない選択をしたい。


■仕事と結婚は両立できない?

仕事に生活の中心を傾けると、幸せな恋愛・結婚から遠ざかる。また、幸せな恋愛・結婚に傾けると、仕事からは遠ざかる。女には「シーソー現象」があると思う。

「仕事ばかりしていると、婚期を逃す」。日本の女性の多くが、聞いたことのある言葉だろう。アラサーを過ぎると結婚適齢期でありながら、同時に仕事の面白さややりがいを感じ、もっとキャリアを広げたいと思う年頃だ。

仕事ばかりしていては、恋愛をする暇がなくなるし、かといって恋愛ばかりしていては、仕事が進まずにストレスを抱える。これが現代的女性の大きなジレンマだ。

■「稼ぐ女」は男に歓迎されない

どちらに時間を割くか、という問題ばかりではない。仕事をバリバリこなす女は、なかなか男性の理解を得られない。

彼らは、パートナーのキャリア臭を嫌がる。自分より稼ぐ女は敬遠されるし、楽しそうに仕事の話をすれば「へぇ、すごいね……」と微妙なリアクションをされる。どうやら男性は、自分が優位に立ちたい生き物らしい。

実際、仕事をバリバリこなす女性の独身率は高い。とくに優秀で稼ぐイメージがある「女性ドクター」の生涯未婚率は、3割を超える。「女医の3人に1人が一生独身」という事実は先日話題にもなった。

仕事をして結婚のタイミングを逃すか、結婚して悔やみながらもキャリアをリタイアするか。これは女性だけの問題で、どうやら男性は躊躇なく総取りできるらしい。恨めしいっちゃ、恨めしいけど。

■結婚と両立させたいから、仕事をセーブしようと決意

当の私も仕事が好きだ。できることならキャリアアップしたい。しかし、恋愛も結婚もしたい。子供も産みたい。

仕事が結婚か、このシーソー現象に気づいたのは30代になる前。当時は、女性向けWebサイトの編集長をしていて、仕事が楽しくてしょうがなかった。半面、このまま仕事に全力疾走したら婚期を逃すかも、という危機感もあった。

そこから2年ほど仕事に集中したが、結婚からどんどん遠ざかっているのを感じた。パートナーに仕事の話をしても、ウェルカムではなさそうだし。

結果、「これからは仕事をセーブする」と心に決めた。恋愛に当てる時間を増やして、結婚を目指そう、と。

当時、テレビやラジオからの出演依頼もあったし、マスコミや芸能界など華やかな人脈も増えてきた頃。上手くやれば、もっともっとメディアに出るなど、キャリアにつながる機会もたくさん得られただろう、と思う。

しかし、それからはプライベートを優先。余計な残業はしない、仕事関係の飲みを減らす。彼の前で仕事の話はしないし、忙しいそぶりを見せない。とにかくキャリア臭が出ないように、気をつけている。今も。

■捨てるものはあっても、得るものに大きな価値を見出す

「もったいない」と、いろいろな友人が口にした。でも、とくに悔いはない。思ったほどストレスもない。自分で納得して決めたことだから。

恋人と過ごす時間は増え、以前よりも良い関係が築けている。もちろん、ダイナミックな仕事が来ると「もっともっと! 仕事楽しい~!」とも思うが、恋人の顔を見ると「キャリアな私」は陰に引っ込む。それでも十分幸せである。

同じように、キャリアをセーブしている友人はいる。彼女もやはり夫を立てて、仕事量や稼ぎを調整している。やはり「女が少し負けていたほうが、関係が良く保てる」とのこと。そして「それでも十分幸せ」と言っていた。

2017年も、男性優位の社会は続きそうだ。確かに、これを改善する社会の動きはある。しかし、今のところさほど大きな変化は感じない。これが現実。

まずはこの社会の仕組みを認めることから始めよう。そのルールの中で、仕事と恋愛のバランスを考えていきたい。

どちらかをゼロにするのではなく、徐々に割合を減らしていくこと。理想の自分を目指して、シーソーのバランスを取るように、自分が心地いいバランスを探していく。

捨てるものがあっても、得るものはもっと大きい。どちらをとっても「今が幸せ」と思える選択をしてきたい。それはつまり、自分の人生に自分で責任を持つということ。

女の人生はシーソーのようだ。両端には「仕事」と「結婚」がどっしり構える。どちらかに力を込めれば、片方にかけるエネルギーは失われる。現代の日本で、女性がそのシーソーをぴたっと釣り合わせることは、なかなか難しいのではないかと思う。

この記事のライター

あずま・かなこ。1983年生まれ。元女性サイト編集長のコラムニスト。テレビ・ラジオ出演多数。著書に「100倍クリックされる超Webライティング実践テク60」(パルコ出版)。趣味は鉄道一人旅。

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