社内恋愛はリスクだらけ? わかっていても止められない社内恋愛の魔力
「社内恋愛はリスクが大きい」とはわかっている。自分も相手も周りも気を使うし、揉めたときや別れたときにリスクは最大化する。つまりは、面倒なことだらけ。「やめとけ」「ダメだよ」と口にする人の気持ちもわかる。それでもなぜ人(私)は社内恋愛をしてしまうのか……。
■働く女性あるあるな「忙しくて出会いがない」問題
「忙しく働く女性にとって、仕事の恋愛の両立はけっこう難しい」
これが大学から東京に住み始め、そのまま就職し、あと数年で東京在住歴の方が長くなる私の感想。平日は仕事が終わるのが遅くて、なかなか予定を入れられない。なんとかセッティングした合コンですら、急な残業でドタキャンしたこともある。なんでこの日に限って……と思うことばかりがなぜか起こる。
「忙しくて出会いがない」と言いたくなる女性の気持ちはよくわかる。それだけが理由じゃないことも充分に理解しているけれど、つい言いたくなってしまう。そんな話を誰かとしていると大抵言われるのは「じゃあ社内は?」「職場とかに良い人いないの?」。かくいう私も、そう切り返したことがある。
■社内恋愛なんてリスクだらけ
基本的に私は社内恋愛反対派。規模の大きな会社ほど、従業員も多いため社内恋愛や社内不倫が多くなる。
そこに手を出したが最後、周りの目は厳しくなる。良くも悪くも普段と違う様子があると、昨日あのカップル何かあったのかな、とヒソヒソと噂される。しかも永遠に。
というのも私自身、20代の頃は後先考えずに社内の人と付き合い、その経験から自らに”社内恋愛禁止令”を課したことがあるからだ。
新卒で入社した会社では、在籍3年弱の間に同期2名、先輩2名と付き合った。どれもオープンにはしていなかったから迷惑は最小に留めたと思うけど、気を使わせてしまった人もいると思う。そのときに一番注意したのは、社内で相手の噂を聞いても、気にしないようにすること。付き合った人と同じ部署になったことはなく、支店が違ったりフロアが違ったりと毎日顔を合わせることはなかった。でも、同期つながりや業務関連で、思いがけず名前を見聞きすることがある。
たとえば、同期が他の部署の人と飲み会をした(いわゆる社内合コン)。その中に彼がいる!
今年の新卒で一番人気のかわいい子は、あの部署に配属されたらしい。その部署に彼がいる!
どうやらあの部署は存続の危機らしい。その部署には彼がいる!
今思えば大したことじゃなくても、20代の若い頃はもっと嫉妬深くて相手への関心も高かったので、こういう情報が入る度に振り回されていた。
じゃあ今ならうまくやれるかと言われると、答えはNO。前よりはうまく聞き流せると思うけれど、今は仕事での責任も増えたし、余計な雑音は入れたくない。それにやっぱり彼の話はどうしたって気になってしまうもの。
■社内恋愛は秘密にしていても、楽しめる余裕がほしい
と、こんなにも社内恋愛のデメリットを理解しているつもりなのに、自分自身、社内で気になる人ができてしまったという現状を猛烈に反省しているのである。なぜ人は合理的に行動できないのだろうか……。
しかも今回気になる人は、これまでで最も至近距離にいらっしゃる人。物理的にも数席先、事業も一緒という、私が考える社内恋愛でいう最悪の条件。出会いがなさすぎておかしくなったのかと思うくらい自分の感情が謎である。
とはいえ、まだ気になる程度だし、ここから一歩踏み出す勇気は今のところない。偶然、たまたま、不可抗力で(言い訳)、一緒に飲みにいくことがあり、意識し始めただけであり、ほんの数カ月前までは存在自体、意識していなかった人。ここから進展させるには、また奇跡的な偶然がないと難しいと予想している。そうそう奇跡は起きないものだよ、ともわかっているつもり。
頭ではダメだと理解していても、頭以外が反応してしまうのはなぜだろうか。ダイエット中の間食、ネットショッピングでの無駄な買い物、休日つい寝過ごしてしまうこと……そういった諸々と同じレベルのことなのか。周りでも社内恋愛で幸せになっている人も多いから、完全にダメなことではない。ダメよダメよ自分に言い聞かせることで、逆に意識してしまっているパターンかも。
とはいえ、ちょっと気になる人がいる生活はけっこう楽しかったりする。面倒なこと抜きで、毎日楽しく過ごせるならもうけもんだ、とポジティブに考えてもいいのかもしれない。
東京で働く30代シングル。仕事・恋愛・結婚・人間関係・健康・趣味など、一通りのことは悩んでます。毎日楽しくご機嫌で暮らしたい。