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黒い服しか着ない女の心理、黒い服を着ない女の心理

黒い服しか着ない、と決めている女。黒い服は着ない、と決めている女。考え尽くした上で黒い服を選ぶのはいいけれど、安直に黒い服を選んでいるなら、一度立ち止まってほしい。黒い服と自分との関係に慎重になることは、おしゃれを上達させるチャンスだから。

黒い服しか着ない女の心理、黒い服を着ない女の心理

■私が出会った「黒い服しか着ない」3人の女性

黒い服しか着ない

「黒い服しか着ない」人、あなたの周りにいないだろうか。私が人生で出会った「黒い服しか着ない」女性は3人いる。

ひとり目は、嫁ぎ先が京都の老舗で、着ている服で親戚やご近所からあれこれ噂されたくない、子供の学校行事でも目立ちたくない、存在感を出したくない、という理由から「黒しか着ないと決めているの」と言う友人。

ふたり目はデザイン関係の仕事をしている古くからの友人。仕事で色をたくさん扱うため、自分の服に色があると疲れる、そして何より黒が1番おしゃれだと思うから、という人。

3人目は仕事で知り合った美しい女性。なぜ黒しか着ないのか? その理由をまだ聞けずにいるが、いつ会っても見事にコートも靴もバッグも黒。

彼女たちを見ていてわかったのは、「黒は美しい人をより美しく見せる色である」ということだった。

■なぜ彼女たちは黒い服しか着ないのか

黒い服しか着ない女性

黒い服しか着ない、と決めている女性の理由は十人十色だろう。だが、そこには「強いポリシーと自分の美学があって、自分の意志で選び抜いて黒を着ている」ケースがひとつ。

もうひとつ、「汚れが気にならないし、組み合わせを考えなくても済むし、安い服でもそれなりに見えるから」ケースがあるのではないかと思う。

同じ黒い服を着ていても、その根底に流れる思想はまったく異なるものになる。

「黒さえ着ていれば、おしゃれに見えるから」と言った友人がいたが、それも確かに一理ある。だが、それはボーダーさえ着ていればおしゃれに見える、という安易な考えでボーダーを着ているのと同様、おしゃれに対して消極的な感じがする。

今の日本において、形や素材に気をつけさえすれば、黒を着てはいけないシーンはない。冠婚葬祭や仕事、華やかなレストランでの食事、お家訪問、子供の運動会、山登り……(笑)。黒はいつでもOK――そう考えると黒は便利

でも、私は50代になって、黒をほとんど着なくなってしまった。

■黒い服は着こなしやすい? 実は難しい色、黒

黒い服しか着ない

黒を着るときは、光の反射率が異なる素材をミックスして、
組み合わせるようにしている。
そうすれば単調にならないし暗くならない。

ピカピカ、フワフワ、ツヤツヤ、ガサガサ。
革、パテント素材、凝った素材のニット、タフタなど。

40代後半頃からだろうか。黒を着ると、自分でもぞっとするほど、顔色が悪く見えるようになった。黒い服をまとったときは、いつもよりも丁寧にヘアスタイルとメイクを整えないと、「疲れた女」に見えてしまうことに気づいた。

上質なカシミアやシルクやウールの黒ならまだいいが、適当な黒い服を身に着けようものなら、逆に肌のくすみや髪のパサつき、顔の輪郭のたるみなどが、強調されてしまうことに気づいたのである。

そこで、思いきって黒い服を減らしてみた。弔事用の黒いワンピースとスーツ1着にパンツ、フレアスカート、タンクトップ、シャツなど、各アイテムを1枚ずつ残し、他は処分してしまった。

■黒い服しか着ない、と結論を出す前にすべきこと

黒い服しか着ないと決める

20〜30代の若い女性が全身ブラックコーデをしているのを見ると、辛口でカッコいいなと思う。一方で、60〜70代の年配女性が同じ格好をしていると、正直なところ素敵に見える人は少ない。40〜50代の女性は彼女たちの中間にいて、個人の気づきによって、黒を着るか否かの判断を迫られる世代といえるのではないだろうか。

どうしても黒を着なくてはいけないシーンはある。しかし、何を着てもいい時間・日には、安直に黒を手に取る前に、一瞬とどまって考えてみてほしい。

はたして黒が自分を自分らしく、美しくスタイリッシュに見せているのかどうか。40歳を過ぎたら冷静になって客観的に見つめた方がいいと思う。

色が人に与える心理的な影響は計り知れない。自分自身にも、あなたの周りの人にも、だ。黒という最も難しい色と真剣に向き合えるようになったとき、黒を扱うのがきっと上手くなっているはず。「黒い服しか着ない」という結論を出すのはそれからでも遅くない。

※こちらは2017年2月21日に公開した記事内のリンク切れなどを修正したうえで再掲載したものです。
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霧香

都内在住の50代主婦。 「50代になっても洋服好き主婦のファッションブログ」を運営。 仕事着&プライベート服の着回し。毎日のコーディネートに真剣に楽しく頭を悩ませる日々。

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