(1)落としどころを見つける
(2)双方の納得感を醸成する
(3)ティッピングポイントを押さえる
*ティッピングポイント=ある一定の閾値を超すと一気に全体に行き渡ること。流行などを表現するときに使われる。
男女間の不毛な喧嘩は「MBA的思考」でさっと解決。
長引かせても仕方のないカップル間の喧嘩。平行線をたどるし不毛です。 ポイントをMBA的に押さえてさっさと終わらせませんか? ポイントは「落としどころを押さえる」「納得感の醸成」「ティッピングポイント」の3つです。
彼と朝からくだらない喧嘩をしてしまった。
理由なんてここに述べるまでもないことなのだが、とにかく私が怒っていてそこにキレた彼、という構図だった。
男女の喧嘩というのは双方が望んでいない状態で、お互い「早く終わらせたい」と思っているわけだが、なかなかに終わらない不可解さを持ち合わせている。
今回は男女間の喧嘩の終わらせ方をMBA的なネゴシエーションの技法を使って分析してみたい。
女性の心理
・自分の怒っている気持ちをわかってもらいたい。
・君が一番大事で全面的に降伏するよ、という(誠意ある)態度が見たい
男性の心理
・たいていの場合なぜ女が怒っているかはよくわかっていない
・でも一刻も早くこの「喧嘩」状態から脱したい
この男女間の心情に対し、双方のアクションがずれたり噛み合わないでいたりするから、男女の喧嘩は不毛かつ永遠に平行線なわけで、この状態からいかに最短かつ効率よく「終わらせるためのポイント」を踏んでゆくかがコツとなる。
■喧嘩を終わらせるためのポイント
たとえば、彼女の冷蔵庫のプリンを彼氏がうっかり食べてしまったとする。
彼女は怒っている。彼氏はどうしていいのかわからず困っている。
食べてしまったプリンは戻ってこない。
この喧嘩を最短で終わらせる方法を考えてみよう。
(1)落としどころを見つける
→彼氏が同じプリンをもう一度買ってくることにする。
お詫びのしるしとしていつもよりちょっと高めのイチゴソース付にする。
これで「プリンが戻ってこない」という状態への対処はできたことになる。
(2)双方の納得感を醸成する
→とはいえ、人間は感情の生き物なので「プリンを買ってきたからいいだろう」という態度では「納得感」が得られない。
彼氏は誠意をもって謝る。そして彼女も「私の方こそ怒っちゃってごめんね」とでも言うべきである。
これで双方の感情面への配慮はできたことになる。
(3)ティッピングポイントを押さえる
→しかし(1)状態への対処、(2)感情面への配慮、ができても元のように仲直り……とはいかないときがある。
そんなときにはティッピングポイントを押さえる必要がある。
男女の喧嘩の場合は、彼女の方から彼にギュッと抱き着いてみると、彼もギュッとしてそして一気に仲直りできる……かもしれない。
■【番外編】時間がないとき
しかし、その日は時間がなかった。この(1)~(3)を踏んでいてはどう見積もっても1時間はかかる見込みだった。
私は20分後には家を出ないと行けなかったのだ。
そこで番外編を使った。
(1)論点をずらし(プリンの例でたとえるならば、全然関係ない「そもそも私なんて不細工なんだー!」と泣くなど)
(2)けむに巻き(すると「えっ、そんなことないよだって君先週ミスコンで優勝したじゃん?」と混乱させることができる)
(3)ギュッと抱き着く(えっ、あっ、うん……ギュッ→解決?)
なかなかの荒業だが、時間がないときはそうやって丸く収めるのも手だ。
くだらない喧嘩に時間を割くよりも、ちょっと頭を使ってさっさと終わらせて、ゴキゲンな女性でいたいものです。それこそがふたりが幸せに過ごせるコツではないでしょうか。
不倫研究家、恋愛実務家。
何故か既婚者に口説かれる事が多い。恋愛は経営学を活用しこなすことでストレスが減ると思っています。