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【起業女性インタビュー #3】助産師からアロマトリートメントオーナーへの道のり

大学病院で助産師として活躍した後、40歳でアロマトリートメントのサロンを起ち上げた西宮直美さん。病院内で患者さんのケアを行ううち、限られた時間内でのサービスには限界があり、さらに満足のいくサポートを提供したいと感じたそうです。西宮さんが安定した環境を飛び出し、起業した経緯についてお話を伺いました。今回は第3回です。

【起業女性インタビュー #3】助産師からアロマトリートメントオーナーへの道のり

―― インタビュー #2でお話されていたように、枠にはまらずに患者さんに向き合いたいという思いが強かったのでしょうか?

な:不安はもちろんありましたが、それよりも技術やサービスを出し惜しみすることなく提供したいと思いました。助産師の経験を生かしながら、病院の中とは違う形で枠にはまらず、患者さんに寄り添っていけるやり方があるはずだなと。また、それを求めている人や助かる人がいるのでは? と強く思いました。

―― 起業したことに対して、周囲の反応はどうでしたか?
な:「すごいね!」って言われますが、全然そんなことはないと思っていて。
皆が心配するのは経済的なことが多いですね。以前のように病院で勤務していれば安泰ですよね。毎月決まった収入がちゃんとあって、暮らすのに困らないし。でも、果たしてそれが自分にとって幸せかというと、違和感もありました。病院での勤務は、仕事のやりがいや職場環境、人間関係も恵まれていましたが、決められた仕事のために、自分のやりたいことができないまま、ごまかしながら生きている感覚もありました。今当時の環境を離れてみると、改めてそう思うんです。

―― 起業から1一年経過しましたが、いかがですか?
な:待っているだけではだめだなって、やってみてわかりました。最近ではお客さまの家に訪問することを新たに取り入れるなど、サービスの見直しも行っています。

また、ひたすら予約を入れて数をこなすというのも、自分が理想とするやり方ではないと思っています。準備や片づけ、自分自身の気持ちのリセットもあるので、あくまでのんびりと、自分のペースで行えたらと。自分がゆったりした良い状態でいないと、相手にも手を通じて気持ちや雰囲気が伝わってしまうので、自分自身も一人の時間を大切にしたり、セラピーを受けたりと自分の内側を見ながらメンテナンスも大事にしています。

会社を辞めて好きなことをできて楽しそう、と言われることもありますが、もちろん全部いい方向にいくわけではなく、気持ちが焦ったり不安になったりすることも、もちろんあります。自分の中でバランスがとれるよう解決をしていきながら今に至るっていう感じですね。

――収入面では変化はありましたか?

な:まだ正直余裕があるとも言えず、お金の遣い方はだいぶ変わりました。今では物欲もあまりなくなったというか。今は大丈夫ですが、万一のときは、看護士として非常勤で働くという手段も選べますし、それができるのも資格があるからこその強みだと思います。

――最後に、起業して良かったですか?
な:はい。現時点では、軌道に乗っているとは言いづらいですが、いろいろやっていく中で新しく見えてくるものがあるかもしれないですし、自分なりに模索しながらやっていければいいかなと思っています。

アロマセラピーサロン「つむぎの樹」
http://www.tsumuginoki.com/

松永 怜

東京出身。フリーライター。ワーク・ライフスタイル・恋愛・婚活を中心に執筆中。趣味は高校野球・アクリル画、銭湯。

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