今は決まった相手がいないけど、いつか子どもを産みたい。今は子どもが欲しいかどうか分からないけれど、いつか欲しくなるかも知れない。そんな女性の望みを叶えるのが未受精卵の凍結技術。以前は一度凍らせてしまうと受精する能力を失ってしまっていたため、受精卵の凍結しか行われていませんでしたが、最近その技術が進み、未受精卵の凍結も実用化されてきました。日本国内で既に請け負っているところが結構あります
卵子の時間を止めたいですか?
女性の生殖年齢の限界はアラフォーと言われています。自分の卵子で妊娠したいのであれば、時計の針は戻せなくても、時間を止めることはできます。卵子を保存する技術が最近になって実用化レベルになり、元気な状態の卵子を保存することができるのです。宋美玄先生に卵子の保存についてお話しを伺いました。
女性にとってどうしてアラフォーが悩ましい年齢なのか、その理由の一つは生殖年齢の限界がアラフォーだからでしょう。男性は50歳でも子どもが作れるのに、女性には無理。自分の卵子で妊娠したい(遺伝的に自分の子どもを産みたい)のであれば、アラフォーが限界だというのは以前も書いた通りです。この点においては生物学的に男女は不公平だと言えるでしょう。(まあ、50歳の男性で自分の子どもを産んでくれる女性が身近にいる人はそういないと思いますが……。余程恵まれた人だけでしょうけどね)
時計の針は戻せなくても、時間を止めることはできます。今は妊娠できないけれど、将来のために自分の卵子を凍結しておきたい……。そんな願いを持つ女性は珍しくありません。確かに、不妊治療の現場では受精卵や精子を凍結することは頻繁に行われています。でも、受精卵の凍結は既婚の男女に限られ、独身女性の未受精卵の凍結は行われて来ませんでした。比較して凍結保存が簡単な精子に比べ、卵子は水分を多く含んでいるため、凍結して解凍すると壊れてしまったり受精能力を失ってしまったりするため、赤ちゃんを産むまでに至る成績が非常に低く、実用化のレベルに達していなかったからです。
しかし、まだ若い女性ががんの治療のために卵巣を摘出しなければいけなくなったり、抗がん剤を使用して卵巣がダメージを受けて妊娠できなくなるかもしれないという症例で、元気なうちに卵子を取って保存することは、未来ある女性にとって悲願でした。そして最近になって、それはようやく実用化レベルになったのです。
え、相手が決まってなくても、卵子を置いておけるんだ。それならば・・と思われた方も多いのではないでしょうか。女性がタイムリミットから自由になれる、そんな夢の技術ですが、もちろん問題点もそれなりにあります。
未受精卵の卵子凍結は、福音なのか、はたまた悩みの種なのか。次回詳しくお話いたします。
妊娠するためのセックスの第一ポイントはズバリ「頻度」。義務感よりも気持ちいいセックスができることが理想ですが、あまりしたくないカップルにはシリンジ法といった方法も。
トンデモ斬りコーナーとなっていたからだ問題担当大臣のブログですが、ちょっとここらでDRESS本誌と連動してみたいと思います。11月号と現在発売中の12月号で「卵子凍結」についての記事があって、結構濃い内容なんでぜひチェックしてください。