妊娠中から資格取得に励み、転職するまで~起業に至る道

妊娠中から資格取得に励み、転職するまで~起業に至る道

「出産後に働きたい!」と思い、妊娠中から資格取得に励んだ端羽英子さん。無事に米国公認会計士の資格取得に成功するも、面接で思うようにいきません。そんな端羽さんが強く望んだ日本ロレアルに転職できた理由とは――?


前回の連載は、新卒1年目の妊娠、出産でゴールドマン・サックスを退職から。

「妊娠、育児などの時間制約がある中でも、資格さえあれば自分の強みを活かした働き方ができるのではないか」。そう考えたことのある方も多いのではないでしょうか? 

私も資格取得からキャリアの再設計を考えたひとりです。知識をマッチングするサービス「ビザスク」を起業するまでの道のりの中で、連載2回目では「資格取得〜1回目の転職」に至るまでのストーリーを振り返ります。

■出産後すぐに働く準備を! 米国公認会計士(USCPA)にチャレンジ

妊娠がわかり、激務の外資系証券会社でのキャリアを断念した後、再びムクムクと「働きたい」という想いが湧き上がってきた私は、「子どもを生んだらすぐに働けるように備えよう!」と妊娠中から資格の勉強をスタート。

「英語」×「会計」の掛け算だと強いのでは、と米国公認会計士(USCPA)資格の取得を目指すことにしました。出産前から大きなお腹で学校に通い始めたので、周囲は驚いたかもしれません。しかし、それくらい「働き続けたい!」という強い気持ちがありました。

地元・熊本の母に上京してもらって授乳期の子どもを預け、米国公認会計士(USCPA)の受験のためにグアムに渡航。試験が終わった後の、つかの間の免税店での買い物と海水浴で得られた解放感は忘れられません。今振り返っても「本当によく頑張った……」という思いです。

とはいえ、無事に米国公認会計士に一発合格したものの、スーパー派遣という働き方を模索しにくい時期でした。今では、シェアリングエコノミーやクラウドソーシングなどの新しい働き方のスタイルも受け入れられていますが、当時はまだ早すぎたのでしょう。フルタイムでの仕事を探すことにしました。ハローワークにも行き、人材紹介会社にも登録し、本格的に転職活動を開始しました。

■皆は仕事があるのに、なぜ私には仕事がないの……疎外感から得た気づき

しかし、転職活動を始めたものの、1次面接をなかなか通過できない……。改めて冷静に考えてみると、「社会人経験1年弱」で「乳飲み子を抱えている」という状況で、気持ちが焦っていたのでしょう。ランチどきに、面接でオフィス街に行ったときに、同僚と楽しそうにランチをしている人たちを見ると、「みんなには仕事があるのに、なぜ私には仕事がないのだろう……」と疎外感を感じて落ち込みもしました。恐らくこの時期は、自分が何をできるのか、何をしたいのか、会社にどのような貢献ができるのかなど、説明できるレベルまで整理ができていなかったのでしょう。

日系や外資系、企業規模を問わず事業会社や監査法人に応募したものの、書類受領の返事すらいただけないことも続き、本格的に「このままでは、マズい」と思うようになりました。社会から取り残されていく不安に惑わされずに、「本当に何がしたいかをしっかり考えよう」、そして「自分の言葉でアピールしなければならない」と思い至りました。

■「なぜここで働きたいか」を初めて自分の言葉で語れた

その頃に出会ったのが、日本ロレアルという会社です。予算を作って予実管理をする「コントローラー」ポジションでの募集があると情報を得て、米国公認会計士(USCPA)の知識やスキルも活かせて、刺激的な環境で仕事ができるのではないかと感じました。

また、実は妊娠前は、メイクにはあまり興味がなかったのですが、妊娠中はファッションの楽しみが限られため、初めて「メイクは楽しいものだ!」という気づきがありました。これまでに勉強したことを活かせることと、扱うプロダクトへの興味とが合致して、初めて「なぜここで働きたいか」を自分の言葉で説明できる会社に巡り会えたと思ったのです。

「化粧品に興味があって、今すぐ働きたい。自分は会計が好きで、そのために勉強をしてきた。社会人経験は短いものの、英語と会計の力の組み合わせで貢献したい」と、面接でも自分の考えを伝えられました。日本ロレアルは、ブランドマネジャーが海外の方が多く、当時、英語と数字が得意な人を求めていたタイミングだったこともあり、未経験ながら転職の機会を得ることができました。

焦る気持ちはあっても、自分にとって本当に大切なことをしっかり考えて、自分で結論を出す。そのプロセスの中で「自分で働ける私でいたい」という、自分の中の本当の気持ちに気づけたことが、その後のキャリアの序章になったと感じています。

仕事って楽しい。「責任がある」と自覚すると仕事は面白くなる~起業に至る道

https://p-dress.jp/articles/1630

出産後に働き始めた会社で「仕事って楽しい!」と初めて実感した端羽英子さん。責任のある仕事を任せてもらえたからこそ、そう感じられるようになったと振り返ります。そんな中、夫の海外留学が決まり……。

この記事のライター

ビジネスのことなら何でも1時間〜聞けるスポットコンサルティング「ビザスク」の代表取締役。「世界中の知見をつなぐ」をビジョンに、日々奮闘中。東京大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券投資にて企業ファイナンス、日本ロレア...

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