膣のゆるみ、その理由と改善する治療法
膣のゆるみは、加齢とともに起こること。コラーゲンが失われることによってたるみが出てくるのです。30代を過ぎたころから徐々にゆるんでいく膣を改善し、しめていくための治療にはどのようなものがあるのでしょうか。
はじめまして、銀座にあるなおえビューティクリニックの喜田直江です。
女性の立場で医療に携わりたいと考え、産婦人科医の道へ進み、そこで出会ったのが、自らの女性器に対するお悩みを抱える多くの患者さんたちでした。
出産後の膣のゆるみ、女性器の形のコンプレックスなど、どこに相談してよいかわからないという悩みを解消することのできるクリニックの必要性を感じ、産婦人科と形成外科を経て、銀座になおえビューティクリニックを開院しました。
■膣のゆるみは30代以降、徐々に始まる
今回は膣のゆるみについてお話していきたいと思います。
みなさんは膣のゆるみって、出産後だけに起こるもの、と思っていませんか?
実は膣のゆるみは、加齢とともに起こってくるものなのです。
膣の中は弾力があって、ふかふかしていますが、加齢とともにコラーゲンが減ってくると、そのハリが失われ、たるみが出てきます。これは肌と同じこと。
結果、尿漏れが起こったり、お風呂から出た後にしばらくして膣から水が漏れたりすることもありますし、そのままにしておくと、膣の弾力が失われて固く萎縮する「膣萎縮」が起こってしまうこともあります。
■膣のゆるみは、ストレスの多い生活も関係
もちろん出産でも膣のゆるみが起きことはありますが、とくに気をつけたいのが高齢出産の場合。
若い頃であれば、一度出産でゆるんだとしてもコラーゲンを修復する力がありますが、30代後半からは元々のコラーゲンの数も減っているため、元に戻るのがなかなか難しくなってしまうのです。
「高齢出産は産後の戻りが悪い」とよく言われるのですが、体力の回復だけでなく、こうしたことも産後の戻りが悪いと言われる所以です。
だいたい膣は30代を過ぎると、徐々にゆるんできますが、ストレスの多い生活などを送っていると肌が荒れてしまうように、膣の中の状態も悪くなってしまいます。
状態をチェックするには、膣の中に指を入れて弾力や締まり具合を確認するのが一番ですが、普段は肌の状態をチェックして「肌が荒れているときは膣の状態も悪いかな」を意識していくことが大切です。
■メスを使わず痛みもない治療で膣をしめることも可能
膣のゆるみを戻す方法として私のところで行っている治療に「ビビーブ」という方法があります。
手術のようにメスも使わず、レーザーも使わず、高周波を使ってコラーゲンを再構築していくことで、膣のしまり感を高め、性的な満足度を高めてくれる効果が期待できます。
痛みもなく20分程度で治療でき、効果も1年ほど持続します。出産後も1カ月検診が終われば治療可能なので、ゆるみが気になるという方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
Text/大場真代
2016年1月20日公開
2019年6月19日更新