そろそろ、親の介護のことも考えておきましょう
そろそろ、親の介護のことも考えておきましょう
今回は、ちょっとマジメに介護のお話を。
介護を理由に離職する人って、どれくらいいると思いますか? 実は、毎年10万人前後にも及んでいるのです。
一般的に介護が必要になるのは70代後半以降といわれています。アラフォー娘にとっては、そろそろ親の介護が気になり始める頃ではないでしょうか。
私自身、母は80代後半で、父亡きあと、介護サービスのお世話になりながら一人暮らしを続けていますが、最近は緑内障で視野が狭くなったり、脚力が衰えて平らな道でも支えがないと歩くのが難しくなっています。それでも今のところ寝付くこともなく、認知症もないので助かっていますが、仕事のない週末はなるべく実家へ戻り見守ることにしています。
周囲には、雑誌の編集長や、外資系企業・大手商社等で働く女性たちが、親の介護のためにキャリアを断念する例がいくつもあり、これからどんどん深刻になるとも思うので、仕事と介護を両立させるために役立つ情報をご紹介しておきますね。
仕事と介護を両立させるための役立つ制度
「介護休業制度」は、介護が必要な家族1人につき、通算93日を限度に休業または短時間労働など働き方を選択できるもの。正社員以外にも、1年以上の雇用期間があるなど一定の条件を満たせば、派遣や契約社員なども利用できます。
介護休業中の給料については法律上の定めがなく、企業の規定によるので、予め調べておくといいでしょう。勤務先によってはいくらか払われる場合もありますが、無給か少なくなる場合がほとんどです。そのため、休業時の給料の最大40%に当たる「介護休業給付金」が支給されます。
介護休業をとるほどではないけれど、さまざまな手続きや病院の付き添いなどで短期的な休みが欲しい場合は「介護休暇」を申請しましょう。介護が必要な家族が1人の場合で年5日、2人以上で年10日を、通常の有給休暇とは別に取ることができます。
9月末、安倍首相が「新3本の矢」~①希望を生み出す強い経済 ②夢を紡ぐ子育て支援 ③安心につながる社会保障~を発表。その中で「介護離職ゼロ」を打ち出したので、今後、介護のサポートシステムは手厚くなっていくでしょう。しかし、自営業やフリーランスはこうした公的制度は利用できません。そこで、親に持病があったり、ある程度の年齢になったら、緊急の対応ができるように準備しておくことが大切です。
私の場合は、実家のパソコン環境を整備し、データはすべてクラウド上に保存するようにして、どこでも仕事ができる態勢を整えています。また、自分が対応できないイベントなどについては、代わってもらえそうな複数の仲間にいざというときの協力を頼んでいます。地方に実家がある会社員の女性は、親が倒れたとき重要なプロジェクトの真っただ中で実家に長く留まれなかったけれど、地元の友人が様子を見にいってくれて助かったと話していました。
制度の活用だけでなく、日頃から、こうした人的ネットワークを作っておくことも大切ですね。