DoGoodersの「ふるさと納税」を楽しむ方法 〜前編
今回のテーマは「ふるさと納税」。 賢い大人の女性である、Dress読者の皆さんであれば、利用されている方も多いですよね。
DoGoodersの「ふるさと納税」を楽しむ方法 〜前編
今回のテーマは「ふるさと納税」。
賢い大人の女性である、Dress読者の皆さんであれば、利用されている方も多いですよね。
2015年4月から住民税の控除上限額がおよそ2倍になり、一定条件を満たす場合、確定申告も不要となったので、利用する人も急増中のようです。
“お得感”、“還元率の高さ”だけを求めた過熱傾向ぎみなお礼の品、特典競争が、昨今のメディアで紹介され、盛り上がっています。が、本当は、自分の愛着のある地域の活性化を願い支援し、税金の使い道に対して、直接的な民意を反映させることができるしくみとして、もっと有効活用できるのでは、と感じています。そこで、今回は、「DoGoodersのふるさと納税を楽しむ方法」を探ってみたいと思います。
ふるさと納税のポータルサイト、いくつかありますが、その中でも私が気に入ってよく利用している二つのサイト、「ふるさとチョイス」と「さとふる」。
今回はこれらのサイトを生み出した、“ふるさと納税のエキスパート”な方々に「DoGoodersのふるさと納税を楽しむ方法」の極意をうかがってみました!
前編では、ふるさと納税情報ポータルサイトの中でも、パイオニア的存在である「ふるさとチョイス」の代表、株式会社トラストバンクの須永珠代社長に教えて頂きました。
もちろん特典(お礼の品)として地域の特産品を楽しむのも自由なのですが、
ふるさと納税の良いところは、寄附という形で、税金の使途を自分の意志で選べるツールであることです。
私が「ふるさとチョイス」をよく利用する理由は、寄附の使い道から自治体を選べるページが充実しているから。
例えば、以下は長崎県平戸市の場合。
寄附の使い道が詳細に報告されています!http://www.furusato-tax.jp/t15_hirado_usage.html
また、「ふるさとチョイス」では、ガバメント(政府=自治体)クラウドファンディングという良いしくみもあります。
広島県神石高原町(じんせきこうげんちょう)は、町ぐるみで犬の殺処分をゼロにした町として有名ですね。この自治体が広島県内で2020年までに全国の犬の殺処分をゼロにするため、取組みを進めているのですが、その活動資金のための寄附をこのガバメントクラウドファンディングで募り、これまでに総額1億円以上(2014年と2015年の2回)の寄附が集まったそうです。
http://www.furusato-tax.jp/gcf/27
もう一つ「ふるさとチョイス」の素晴らしいサービスが、「緊急寄附受入れフォーム」があります。自然災害等により被害を受けた自治体が即座に開設できる申込みフォームなのだそう。
2014年11月、震度5強の地震により全壊、半壊多数の被害が大きかった長野県白馬村。この地震があった2日後からふるさとチョイスで「緊急寄附受入れフォーム」の利用を開始し支援を募ったところ、2ヶ月で1億4千万円もの寄附が集まったそうです。
さて、みなさんが興味あるお礼の品のことについてもお聞きしました。
全国約1800の自治体のうち、現在お礼の品を用意しているのは、約6割で、その品物やサービスの数は約2万5000件もあるのだとか。
もちろん収入や家族構成等よって、控除の金額やいただけるお礼の品は異なります。
実際のふるさと納税申込方法は、サイトの利用案内にわかりやすく説明されているので、初めて申込む方は、こちらを参考になさってみてください。
http://www.furusato-tax.jp/about.html
今回須永社長に、
この数ある自治体が提供するお礼の品(モノや参加型サービス)の中で、
環境や社会に配慮したモノやサービスを積極的に選択するDoGoodersにお薦めの特典を聞いてみました。
まずは、
「ふるさとチョイス」でふるさと納税寄附件数ランキング1位(平成26年度)の綾町の「旬の野菜&加工品セット」。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/45383
須永社長によると、
昔、原生林を伐採し杉を植林するよう地方の自治体に要請した国の造林政策に反対し、原生林である広葉樹林を守り通した歴史のある綾町。
「ふるさとチョイス」創業期、全国の自体向けにセミナーを開催し、真っ先に関心を示したのが綾町だったそうです。「ふるさとチョイス」を通じて、日本全国に有機農業(自然生態系農業)、広葉樹林の町として、綾町を知ってもらいたい、と役場担当者の熱い思いがきっかけだったとも。
そして今では、ふるさとチョイス内のPV数ランキングでも常に上位。
ふるさと納税で地域活性化を成功させている町として日本全国から注目が集まっている町です。
私的に、この綾町の特典ページで見つけた、
障害を持った方の施設、綾作業所で作られるハーブやジャムのセット「綾香セット」もお薦めです。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/45383
「ふるさとチョイス」のお礼の品の中には、後継者不足が深刻な地方の伝統工芸品も多く紹介されているので、こちらも要チェックです、と須永社長。
特に今人気なのは、NHK 朝の連続ドラマ「まれ」の影響もあって、
石川県輪島市の輪島塗に注目が集まっているとか。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/17204
ふるさとチョイスに掲載されているお礼の品の最近の傾向として、
寄附先の事業活動の支援イベントなど、参加型サービスも増えているそうです。
こちらは、モノのお礼よりも実際に応援する地域に行き、さらに地域でお金を使い、地域経済に貢献し、現地の方々との自然な交流も生まれて、満足感も高くなるのでは。
参加型のお礼の品で、須永社長のおすすめは、
長野県飯山市の「森林セラピーと人間ドック」。
(1泊2日1名分 、10万円〜の寄附の特典として、幻の米20㎏+特産品とセット)
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/20213#notifications
そして、
山形県上山(かみのやま)市 の
かみのやま温泉の里山を歩く、
クアオルト健康ウォーキング ペアプライベートツアー参加チケット。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/06207
クアオルトとは、ドイツ語で健康保養地の意味。
全国に先駆けて、ドイツに倣い、自然環境・温泉・四季折々の食などの地域資源を活かした「クアオルト」のまちづくりを進める上山市。市内には、日本で唯一、ドイツ・ミュンヒェン大学より認定された8コースがあり、「クアオルト健康ウォーキング」コースがあるそうです。
そもそも須永社長が「ふるさとチョイス」を作ったのは、
帰省時のある出来事がきっかけだったそうです。
ご実家の焼き肉プレートがこわれたので、
近所の家電店へ探しに行き、あれこれ目星をつけた後、
ネットのほうが安いので、買わずに帰ったそうです。
するとお父様が、「その店で買いなさい。そうでないと地元に
お金が落ちないじゃないか」と一言。
ネット販売の安さ、便利さしか考えていなかったので、
まさに「目からウロコ」の体験だったと。
その直後に、ふるさと納税の制度を知り、「カネ・モノ・ヒト」が
動くことで地方が活性化する起爆剤になることを確信して、
「ふるさとチョイス」を立ち上げることになったそうです。
私も北海道の実家に帰った際に、父親から同じようなことを
言われた経験があり、とても共感しました。
このような思いで生まれた「ふるさとチョイス」ですので、
この制度を活用し、地域を元気にするしくみを
抜群の情報量と使いやすさで提供しています。
「ふるさと納税は、自分のお気に入りの地域を支援しながら、
美味しいお礼の品をもらえる満足感も得られます。
そして、その地域での税金の使い道を選ぶことができます。
例えば、おばあちゃんが住んでいる自治体の介護支援活動だったり、いつも旅行で行っている自治体の珊瑚礁の保護の活動だったり、
間接的に自分が問題意識を持つ問題のための活動のサポートをしているという、
もう一つの満足感も得られます。
この2つのバランスが重要であり、
その2つの満足感をもっと楽しんでほしいです!」
と最後に須永社長は語って下さいました。
「また、自分の好きな場所を旅したり、または出張する度に、
ふるさと納税のことも意識していると、旅の視点もまた変わってきますよ。
……ふるさと納税制度を本当の意味で地方活性のために有効活用できるかどうか、市場に良い変化をもたらすかどうかは、自治体、そして寄附者次第です」ともおっしゃっていました。
いかがでしょう? ふるさと納税もっと利用してみたくなりましたか?
後編に続きますね。
「ふるさとチョイス」
http://www.furusato-tax.jp
* 今年、9月26日・27日「第1回ふるさと納税大感謝祭」を開催予定。
地方自治体40団体が集まるイベントで、自治体の方と直に接し、おすすめのお礼の品の試食ができたり、街のことや、ふるさと納税の使い道などを教えてもらいながら、一番自分に気に入ったところを選ぶ、良い機会です。
ぜひ参加してみては!