お金の不安を解消! 貯金の3つのルール
同棲、結婚、独立、出産……。仕事でもプライベートでも、女性の人生にはさまざまなライフイベントが待ち受けています。人生の節目にまず考えたいのは、お金のこと。「こんなとき、どんな制度が使えるの?」「老後に向けたお金の使い方もきちんと考えたい」という女性の皆さんに、フィナンシャルプランナーの荒木千秋さんがアドバイスします。
■「めんどくさい」と、お金に向き合うのを避けているあなたへ
お金にまつわる質問で圧倒的に多いのが、「60歳の時点でいくら貯めておけば安心か?」。
正直に告白すると、この質問をされたとき、ファイナンシャルプランナーである筆者は回答に困ってしまいます。
いろいろとヒアリングをして「めんどくさいな……」と顔に出ている方には、端的に「平均的なことを言えば、夫婦ふたりで3000万円です」と答えますが、私はこの回答があまり好きではありません。
本当に必要な金額や、安心できる金額は人それぞれ違うからです。
家庭環境、住居環境、生活費の水準、将来の年金受取額……。同じ会社で隣に座っている同僚さえ、あなたと同じとは限りません。だから、ライフプランを設計し、長い目で計画を立てることが大切なんです。
ただ、「それを考えるのって正直めんどう」と思う方が大半ですよね。
それならまずは、とりあえずでも将来のための貯金を始めるのはいかがでしょうか。
お金に対する価値観は人それぞれ違いますが、貯金のルールには共通するものがあります。
今回は、特に大切な「貯金の3つのルール」を紹介します。
■ルール1.「今からじゃ遅い」を口にしない
今、あなたが何歳だったとしても、安心してください。
お金の準備は30代でも、40代でも、いつからでも間に合います。
たしかに、1日でも早く始めた方が、時間を味方につけることができるのでより有利に準備は進められます。
今のあなたが何歳でも決して間に合わないことなんてありません。
ただ、いつでも間に合うからといって、お金に向き合うことを先延ばしにするのはNG!
気が向いたとき、気づいた今日から始めてみてくださいね。
■ルール2.貯金用の口座は別で用意する
お金が貯まらない人の特徴に、「すべての貯金を同じ口座で管理している」があります。
これだと「今を楽しむためのお金」と「将来の備えのためのお金」が一緒になってしまい、お金を管理するには不向き。
お金は使ってナンボの側面ももちろんあります。
だからこそ、“旅行用”、“物欲発散用”など、ある程度の目的を決めて心置きなく使う工夫も必要です。
一方で、「将来の備え」が目的の貯金は、絶対引き出さない強い覚悟を持ちましょう。
■ルール3.「先取り貯金」はマスト!
それでは、どうやって貯めていけばいいのでしょうか。
お金を貯めるために必ずやるべきなのは、先取り貯金。
毎月お給料が入ったら、まず貯金をする。貯金以外の残った金額を生活費や娯楽費に使う。そのサイクルさえ守っていれば、お金は自然と貯まります。
先取り貯金は、お給料が振り込まれる銀行の「積み立て定期預金」を活用すると便利です。
給料振込口座と同じ銀行なら、インターネットバンキングで取引ができる場合が多いですし、住所変更などの届出も一括で管理できます。
銀行の窓口で相談する、もしくはインターネットで申し込める銀行もあるのでチェックしてみてくださいね。
「娯楽用」と「老後用」の目的を持って始めると、貯まりやすくなりますよ。
このような貯蓄のルールが守れている人は、確実にお金を貯める準備ができています。
時にはムダ遣いする自分と上手く付き合いながら、3つのルールを念頭に将来のことを考えていきましょう。