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「災」に備えた家計づくり。いざという時のために現金は持っておく

お金に愛される女になるためには、お金の仕組みや制度を知っておくことが大切。本連載「お金に愛される女のルール」では、独身女性が知っておきたいお金の話をあますことなくお伝えしていきます。第16回では、私たちが安心して暮らせるように「お金の面から自然災害に備えるポイント」をお伝えします。

「災」に備えた家計づくり。いざという時のために現金は持っておく

2018年は、全国各地で自然災害がありましたよね。

2018年を象徴する漢字にも「災」が1位に選ばれるほど……。

筆者は関西圏に住んでいるので、6月には地震、9月には台風の怖さを身を持って感じました。

6カ月経った今も、街にはブルーシートが残っていて、細々と復旧が続いています。

自然災害はいつ起きるのかわかりません。ある日、突然あなたの生活を、命を襲ってくるものです。

今回は、そんな自然災害に対して、お金の側面から備えるための方法をお伝えしていきます。

■まずは、足元(資産)の確認から

「お金を貯める」考え方からも、普段から”自分の資産がいくらか”を知っておくことは大切です。

ここでのポイントは、「貯金などの資産」だけではなく、「住宅ローンやクレジットカードのローンなどの負債(借金)がいくらあるのか」も知っておくこと。

この両方の視点で確認してみてください。

なぜなら、万一自然災害にあって、家や家財などを失ってしまったときに、負債だけが残ってしまう可能性があるからです。

資産と負債を比べて、資産が多い人は大きな心配はありません。反対に、資産と負債を比べて負債の方がが多い人は、非常事態に弱い家計になっています。

日頃から自分の資産状況を確認して、自然災害の時の強い家計づくりを目指していきましょう。

■現金は手元にも残そう

「現金はほとんど持ち歩かない」そんな生活に慣れている人も少なくありません。

ただ、被災直後には、すぐに使える現金が便利です。

色んな事態を想定して、電子マネーやクレジットカードも持ち合わせておきたいですが、買い物をしたお店に電気が通っていなくて決済ができなかったりする可能性もあります。

そのような緊急事態も支払いができるよう、現金は常に準備をしておくと安心です。

またいつでも引き出せるように、銀行などに預けているお金の一部は、流動性の高い普通預金に確保しておきましょう。

東日本大震災の時には、通帳や印鑑、キャッシュカードがなくても、多くの銀行で本人確認に基づく柔軟な対応が行われていました。限度額10万円まで引き出しに応じてくれたという事例もあります。

■火災保険と地震保険

「自然災害に備えておきたい」

誰もが考えていると思います。

「火災保険」と「地震保険」は、家に対する備えです。

家を持っている人も、まだこれからの人もしっかりとおさえておくと良いでしょう。

ただ「火災保険に入っていれば全てに対応していてバッチリ安心か」というと、実はそうではありません。

火災保険は、名前の通り火災や落雷などの災害に備える保険です。

もし、地震で建物が損害の対象になった場合には利用できません。

地震・噴火・津波に備えるには、地震保険に加入する必要があります。

ここから重要ですが、火災保険も地震保険も、建物が消耗している部分を差し引いた“時価の金額”を基準に保険金が支払われます。

たとえば、2500万円の建物の時価が1500万円になっていたら、1500万円を基準に損害の程度と加入している保険金額によって、保険金が決まるイメージになります。

実際の修理費用が支払われるわけではないので、ある程度の金額は、自分の貯金が頼りです。

■ハザードマップは必見!

「これから家を買いたいな」
「もうすでに家を買っている」

という人も、自分が住んでいる地域のハザードマップは確認しておきましょう!

国土交通省が、パソコンやスマホから閲覧できるハザードマップを公開しています(ハザードマップポータルサイト

このハザードマップは、自分の住んでいる地域の洪水や浸水、土砂災害の危険性など災害のリスクが目に見える形でわかります。

自分の地域には、どんな災害のリスクがあるのかを知れば、 火災保険や地震保険を見直すきっかけになります。
新しい家を買うときには、そのエリアがどんな地域特性を持っているのかを考えながら検討材料にしてみてくださいね。

これからも、安心して暮らせるように災害時の備えをお金の面からも見直していきましょう。

荒木 千秋

ファイナンシャルプランナー。神戸大学経済学研究科修士課程修了。 メガバンクに勤務時は、富裕層や会社オーナーを対象とした投資相談業務に従事。同年代の友達と話していると自分の知識や経験は、普通の働く女性に貢献すべきだと実感、独立...

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