結婚がめんどくさいと感じる理由
恋人がいながらも結婚しない選択をしている3名の方に、結婚が「めんどくさい……」と感じる理由について話していただきました。昨今、「結婚」という形にこだわらないカップルが増えていますが、その背景にはどのような考え方があるのでしょうか。今回は、結婚という制度がめんどくさいと感じる理由とともにご紹介します。

■ 結婚はもはやめんどくさい? 3つの理由
昨今「結婚」という形をとらないカップルが増えています。
安定した関係を築いていても「結婚」をしない理由はそれぞれですが、そのうちのキーワードのひとつは「めんどくさい」。
今回は3名の女性に、パートナーがいてもあえて結婚しない理由をお伺いしました。
1.彼の家族と距離を置きたい
都内の大手企業で部長職を務めるAさんにはもう10数年の付き合いの彼がいます。
そんなふたりが結婚をせずにいる理由は彼の家族にありました。
「彼のご両親・兄弟は無類のギャンブル好き。そのうえ金遣いも荒く、しょっちゅう彼に金銭をせびっています」
以前Aさんが彼の実家に遊びに行った際も、彼女が大手企業に勤めていると知ると、毎月の給与のことなどを根ほり葉ほり聞かれ、とても嫌な思いをしたそうです。
「彼自身はとても誠実で真面目な人で、何の不満もありません。ただ結婚となると、彼の家族とかかわりを持つことになってしまいます。それは私にとって大変めんどくさいこと。なので結婚は考えられませんでした」
Aさんにとって、結婚とはめんどくさいだけ。
「彼の家族のことがなかったとしても結婚はしなかったと思います。彼と私は今はお互い好きあってるから一緒にいるけど、この先どうなるかはわかりません。そんなとき、どこの誰に気兼ねすることなく、さっと別れられる今の関係性が私は気に入っています」
2.名字を変えたくない
フリーランスでデザイナーをしているBさん。当初は3年付き合っている彼と結婚する予定でしたが、面倒になって今は様子見の状態といいます。その理由は「名字」。
「私は自分の名字をとても気に入っています。彼にプロポーズされたときも自分の名字になってくれるなら、という条件でOKしました」
ところが彼は同意してくれたものの、彼のご両親が猛反対。
「とんでもないことを言い出す女だ! という話になったようで、彼は彼の名字に彼女がなるかそれとも別れるか、強く言われたそうです」
そんな彼のご両親にBさんはうんざりし、一時は別れたふたり。ただ嫌いで別れた訳ではないので、その後すぐに関係を戻しました。
「それ以来結婚の話はふたりの間でタブー。私としても結婚という形にこだわりはないので、今のままでいいやと思っています。問題は子どもができたときのこと。そのときまでには何らかの結論を出さなくてはいけないかもしれませんね」
3.もしまた離婚することになったら
30代半ばにさしかかったCさんは小学生のお子さんをお持ちの離婚経験者。女手ひとつでお子さんを育てていらっしゃいます。婚活アプリで知り合った男性とお付き合いされていますが、いざ結婚となるとめんどくさく、「結婚はどうか」と聞かれても現在はぐらかしているそうです。
「一度離婚をしてしまうと、離婚のハードルが下がるというか……。今の彼のことは好きですが、この気持ちが変わらないか、自信がありません。そのときにまた離婚するのかと思うと結婚するのが面倒で」
また元夫とお子さんの関係にもよくないのではという懸念があります。
「元夫とは性的なすれ違いにより別れることになりましたが、彼と子どもとの関係は良いんです。今も週に一度、子どもと元夫ふたりで会っています。ただ私が再婚するとなると、今まで通り――という訳にはいかなくなってしまいますよね。そこを考えるとうーん、という感じです」
■「結婚」という形にこだわる必要はない時代
「恋愛」の先には「結婚」がある。
筆者は長年そう思ってきましたが、一度離婚を経験してから考えが変わりました。「結婚」という形をとっても別れる可能性がある以上、籍を入れることにあまり意味を感じられなくなったのがその理由です。
たとえ長年愛し合っていたとしても、ふたりにとって「結婚」という形をとるのがベストなのか。一度考えてみてもいいかもしれません。