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誰とでも楽しく話せる人が心がけている3つのこと

会話で相手をもてなす接客業を長年続けてきた愛沢えみりさん。コミュニケーションの本質は「自分が相手を楽しまること。自分もその場を楽しむこと」だと語ります。一緒に楽しむには、自分も楽しみにいくことが大事。キャバクラの中でえみりさんが実践してきた内容は、私たちの実生活でも活かすことができます。苦手な人とも「楽しむ」実験を。

誰とでも楽しく話せる人が心がけている3つのこと

前回「装うことは武器になる」という記事を書きましたが、接客は装った後からが本番です。私がプロデュースしている歌舞伎町FOURTY FIVEというキャバクラでキャストに伝えるのは、接客は基本的に聞き手に回るということ。

キャバ嬢は自分を指名してもらわないと売り上げを作ることができません。気に入ってもらって指名をされて、初めて自分の売り上げになります。

だから、気に入ってもらうための接客をする必要がりますが、気に入ってもらうために自分の話ばかりをする子が多く、よく次のような話をしています。

「話を聞いてもらえるのは、相手に聞く姿勢のあるときだけだから、最初はお客さんの話を興味を持って聞くように」

私は今までの経験から、男性は自分の話をよく聞いてくれる人に興味を持つと思っています。実際にお店に来るお客様は自分のことを話したがる人が多く、そこから話が弾むことがほとんどです。

初対面の場合は、相手が警戒心を持っているため、いくら良い話をしたところで聞いてはくれません。「家事が得意」と言ったところで、信じてはもらえないだろうし、「男性に尽くす」と言っても、逆に気に入られるために言ってるんじゃないかと、余計警戒心を持たれる可能性があります。

だから、まずは警戒心を解くことが大事で、方法はお客様の話を丁寧に聞くこと以外にありません。仲良くなるまでは聞き手に徹して、仮にお客様が話しかけてくれなかったとしても、自分の話をするのではなくて、お客様のことを何かしら褒めて、身振り手振りをオーバーにしてよく笑うこと。

面倒臭いし、すごく大変なように感じるかもしれませんが、本当に仲の良い友達や彼氏と盛り上がってるときを思い出してみてください。きっと、こんな感じで話しているはずです。

仲の良い友達や彼氏の場合はできるけど、初対面でそれはできないという人は、できないと決めつけているだけです。単にそれが面倒くさかったり、恥ずかしかったり、媚びているように見えるのが気になったりしてできないだけ。普段は自然にしていることだから、皆できるはずなんです。

■「自分が楽しむこと」が大事

私は接客を仕事にしています。だから私からお客様とコミュニケーションを円滑に取れるようにしなければなりません。

お客様はお金を払って楽しい時間を過ごしたいと思っているわけで、相手を楽しませようと思って来ているわけではありません。だから、私たちの方から楽しませるために、オーバーな身振り手振りや楽しい感情を表に出して、その場を盛り上げることに専念するのです。そのためには自分がその場を本当に楽しもうと思わなければなりません。

その気持ちが大事なんです。これが究極のコミュニケーション。一緒に楽しむために、まずは自分が楽しみにいくことです。

以前、相手を褒める方法について、出演したテレビ番組で話したことがあります。打ち合わせでプロデューサーの方に、「愛沢さん、それって男性が気にいる“さしすせそ”ですよ」と言われたことがあります。

“さしすせそ”とは、「さすが、知らなかった、すごい、センスいい、そうなんだ」の頭文字のこと。私は接客のとき、男性が言ったことに対してオーバーに返すのが恒例でした。

自分では“さしすせそ”なんて意識せずに口にしていたので、指摘されて驚いたのですが、私はキャバ嬢の仕事を続ける中で自然とこれが身についていました。

■「この人と会話を楽しもう」と思う気持ち

こういったテクニック的なことも接客には求められると思いますが、一番大事なのは自分が相手とコミュニケーションを取りたいと思う気持ちです。

それが自分から楽しみにいくことにつながって、自然と聞き手に回ること、“さしすせそ”やオーバーな身振り手振り、楽しい感情を表に出すことにつながっていきます。

もちろん、絶対に合わない人もいるとは思うけど、絶対に合わないと決めつけないで、相手とのコミュニケーションは自分次第だと思って人と接すると、人間関係はだいぶ変わってくると思います。

それに、どんな人とでも「楽しもう!」と思って話していると、意外に面白い人も多くて、純粋に楽しめることもたくさんあります。

もし、コミュニケーションを取るのが嫌だと感じるなら、楽しもうとしても、そうじゃなくても、同じ労力だと考えてみてください。それなら「楽しんだ方がトクだ」と考えて、楽しむことに専念してみると、良い結果につながるのではないでしょうか。

愛沢えみり

株式会社voyage代表取締役 1988年生まれ。アパレルブランド社長、タレント活動のほか歌舞伎町で現役キャバ嬢もしています。著書『キャバ嬢社長 歌舞伎町No1嬢王 愛沢えみりとしての生き方』『昼職未経験のキャバ嬢が月商2億...

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