“後悔しない結婚”をするための心構え
今回はズバリ“後悔しない結婚”をするための心構えについて考えてみます。「付き合っている彼とそろそろ結婚したい」「今、特定の人はいないけど、いつかは結婚するのが理想」など、結婚願望のある女性の想いは十人十色。いずれにせよ、長い人生をパートナーと歩んでいくことになるのですから、幸多く悔いのないものにしたいですよね。
■「この人でいいのかな」。後悔しない結婚のための大前提4つ
結婚は当事者だけではなく、お互いの家族や親せきも関わってくる人生の一大イベント。軽い気持ちでくっついたり離れたりというわけにもいかないので、自分自身の中で納得してから踏み切りたいですよね。そこで、まずは以下の4点についてじっくり考えてみることをおすすめします。
パートナーとなる相手を愛しているのか
幸せな結婚に互いの愛情が不可欠であることは言うまでもありません。
相手が暴力をふるったことがあるか
交際中に彼があなたに対して一度でも暴力(言葉による暴力含む)をふるったことがあるなら、結婚は考え直した方がよいでしょう。
結婚は、いわばお互いの人格を尊重し協力し合っていく“共同作業”。
暴力は相手の人格や存在を否定する行為であり、あなたの大きな苦痛となります。
家族計画
子どもを作るか否かの意志について、お互いの考えに相違があるようならよく話し合ってあなたが納得する結論を出しておく必要があります。
金銭感覚
日頃からお金の使い方が無計画である、あるいは反対に“ドケチ”過ぎるのも考えもの。相手の金銭感覚があなたと大きく違う場合、結婚生活において大きなストレスをもたらす可能性大です。
■“こんな夫婦に成熟していきたい”。愛情は、覚悟と努力と感謝
生まれも育ちも違う他人同士が、“共に暮らし始める”これが結婚の現実です。想いがすれ違うこともあれば、意見が噛み合わないときも当然あるでしょう。そこで、この章では「こんなはずじゃなかった」を乗り越えて夫婦として成熟していくための小さなアイデアをいくつかご紹介します。
100%自分の領域を確保することは、不可能だと最初に覚悟を決めておく
特に独身時代に一人暮らしをしていた人が陥りやすいストレスですが、他人と暮らし始めるということは、生活時間のすべてが自分の思い通りに運ぶわけではないということ。
これはどうにも変えられない事実です。自分のやりたいことを我慢する必要も出てきます。順応する覚悟を決めましょう。
言葉は夫婦間の重要ツール。コミュニケーションに努める
共に生活をする上で、言葉によるコミュニケーションは大きな意味を持ちます。
例えば、「彼が休日に家電を修理してくれた」といった小さなことにも必ず感謝の気持ちを言葉と態度に出しましょう。人は誰かに喜んでもらえたら、それが自分の満足感となり「また、してあげよう」という思考回路が育っていくもの。率直な言葉で感謝や愛情を伝え続けることで、お互いの信頼関係が深まります。
逆もまた然り。不満や違和感を覚えることがあれば、どうしてそう思うのかを言葉で伝えて解決に努めましょう。プンプンとふてくされてみたり、相手を無視したりという態度では意思の疎通が図れません。
怒りの感情をクールダウンさせる特効薬、「感謝記録」をつける
相手が自分にしてくれたことや、かけてくれた言葉の数々。また、そのとき自分はどんなふうに嬉しかったのかを、日記のように記録していきましょう。
これは、夫婦喧嘩をして彼に腹を立ててしまったときなどに読み返すと、「そういえば、こんな優しいところがある人だった」と怒りの感情をクールダウンするのにとても有効です。
■こんな考え方もある。小説に学ぶ、さまざまな結婚観
結婚についてあれこれ悩んでしまったら、ときには自分の思考から離れて、映画や小説によるさまざまな結婚観に触れるのもおすすめです。自分の中では重大に思えることも、これらの中では“よくある些細なこと”として描かれていることもあり、結婚というものを客観的にとらえるヒントをくれるでしょう。
今回は、おすすめの小説を3点ご紹介します。
『夫婦一年生』(朝倉かすみ著・小学館文庫)
仕事で出会った男性と結婚した事務系OLの新妻としての奮闘ぶりをときにコミカルに、リアルに描いた小説。
『あなたには帰る家がある』(山本文緒著・角川文庫)
テレビドラマ化もされた、2組の夫婦の物語。浮気事件を通して、夫婦や家族の在り方について考えさせられる作品。
『結婚』(遠藤周作著・講談社文庫)
8編のオムニバス形式で展開する中・短編集。男女の思考の違い、恋愛と結婚の違いについて、そして夫婦愛について綴られている。
■結婚は、幸せになるためにするもの
結婚は、ゴールではなく新たなスタート地点です。きっとこの先、さまざまなハードルを乗り越えていくことになるでしょう。大変なこともたくさんあると思います。
しかし、だからこそ、シングルでは味わえないたくさんの喜びも待っているはずです。ときに手を携え、ときに本音をぶつけ合い、二度と巻き戻すことのできない大切な一瞬一瞬を歩んでいきましょう。
「あのときこうすればよかった」「やっぱりこっちの方を選べばよかった」などと思う暇もないくらい、あなたの結婚が人生を幸多く彩るかけがえのないものとなりますように。
Text/なかたり
画像/shutter stock