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子どものころ、なにして遊んでた? 30代女性が語る少女時代とこれからのこと

自分の子ども時代を懐かしのおもちゃたちと一緒に振り返りながら、大人になった今、子どもとどのように関わっていくか考える。

子どものころ、なにして遊んでた? 30代女性が語る少女時代とこれからのこと

少年・少女時代をあなたはどんな風に過ごしていましたか?

遊ぶときはひたすら外でケードロ(ドロケー)をしていた。

プロフィール帳や、プリ帳を作って交換していた。

もしくは、親の影響で塾や習い事に明け暮れていた。


など、人によってさまざまな子ども時代。


今回は、同時代の幼少期を過ごした30代の女性3人が、自分たちの子ども時代を懐かしのおもちゃとともに振り返りつつ、大人になった今、子どものことをどう考えているのか語っていただきました。

同じ時代を過ごされた方は懐かしみつつ、ご存知でない方は「こんな風に遊んでいたんだ!」という発見をしながら、今、自分は子どもという存在にどのように関わっていくのか――そんなことを考えるきっかけになれば嬉しいです。

左から、池田園子さん、菅原さくらさん、吉原由梨さん

参加者プロフィール

池田園子(いけだ・そのこ)
Webメディア『DRESS』編集長。独身で子どもはいない。幼少期はリカちゃん、バービーちゃん、シルバニアファミリーなどの人形で遊んだ記憶が。マンガは『なかよし』が好きだった。

菅原さくら(すがわら・さくら)
ライター・編集者。ばりばり働きながら、2歳の息子を育児中。子どものころは絵本とおままごとが好きだった。漫画は『りぼん』派。5歳上の兄の影響で『ジャンプ』も!

吉原由梨(よしはら・ゆり)
ライター・コラムニスト。夫とふたり暮らし。幼少期はリカちゃん大好き。家族とトランプや『人生ゲーム』で遊んだ。

■子どものころ、なにして遊んでた?

吉原由梨さん(以下、吉原):わ~、これ懐かしい。バザーとかにありましたよね? 繋げてネックレスとかにするやつだ!

菅原さくらさん(以下、さくら):あ、これは、今も現役で使われていますよね。ファミレスとかに子連れで行くと、こういうチープなおもちゃもらえたりします。

池田園子さん(以下、池田):おふたりは、子どものころってなにして遊んでいました?


さくら:個人的にシルバニアファミリーは憧れだったので、用意していただいて超テンション上がっています(笑)。


吉原:わかります。私にとってもシルバニアファミリーは”友達の家にあるもの”だったので。

テレビのCMなどでのおなじみ「ショコラウサギファミリー」のお母さん。2007年発売。© EPOCH

さくら:やっぱりシルバニアファミリーのキャラクターは可愛い。持っている子はけっこういたけど、うちにはなかったんですよ。


吉原:持っている友達がたくさんいて、幼稚園が終わったあとにその子の家とか行くと、シルバニアファミリーとかリカちゃん人形とか、その家それぞれのバリエーションがあって、それで遊ぶって感じでしたね。

今回のために、池田さんが実家から送ってもらったお人形。リカちゃんやバービーなど。今全員が着ている衣装は近所の人が自作してくれたとのこと。

池田:どうやって遊んでました?


吉原:えーっと……どうだったかな。自分が持っていた「たためるリカちゃんの家」みたいのがあったんですよ。パって開いたらリカちゃんが遊ぶ部屋になるみたいな。


さくら:「リカちゃんハウス」でしたっけ……?

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吉原:あーそうです! ちょっと丈夫な紙製のやつ(笑)。それを友達の家に持っていって、友達も自分が持っているリカちゃん人形を持ち出して、お互いにそれを駆使しながら遊んでいました。

さくら:お人形同士をお喋りさせて「パーティに行くわよ」みたいな感じじゃなかったですか(笑)?


池田:そうそう(笑)。


さくら:「お洋服を選びましょう!」とか。あとは一緒にお茶したりとか。ベッドに見立てたポッキーの空き箱とか置いて、その上にリカちゃんを寝かせて、ティッシュを布団代わりにかけて寝させるとか(笑)。


池田:やってました。


吉原:小学校入る前、4、5歳くらいのときが一番そういう遊びをしていた記憶がありますね。


さくら:そうですね。小学校に入ってからはなにして遊んでたのかなー。ファミコンとかやってたのかな。「ドンキーコング」とか「ドラクエ」とか始めちゃって(笑)。

任天堂より1990年に発売された「スーパーファミコン」。

池田:小学校低学年あたりでも、リカちゃん人形とかシルバニアファミリーを持ち出して遊んでいたりはしてましたけどね。うーん、うまく思い出せないなぁ……。この木製のお料理セットは、さくらさんのですか?

さくら:そうですね。これは今、息子が使っているものなんだけど、自分も似たようなので遊んでました。


吉原:こういうので遊び始めたのは3歳くらいからかな?


池田:「おままごと」とかですよね。


さくら:私は「お母さんごっこ」って呼んでました(笑)。あ、そうだ! それの子ども役とかにリカちゃん人形とかシルバニアファミリーを使ってたんだ。


池田:思い出しました(笑)。こういう料理セットのおもちゃとかとコラボさせるんですよね。


さくら:そうそう。「人参も食べなきゃダメよ!」とか言ったり。


池田:あと、ここには用意されていないですけど、「ポポちゃん人形」とかもありましたよね。「お母さんになろう」みたいな言葉と、小さな女の子が人形の世話をしたりする写真で宣伝されていて。女の子はお母さんとしての遊びをよくしていたなってフと思いました。

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吉原:たしかにそうですね。


さくら:お世話することが楽しかったんですよね。誰かの面倒を見てあげたい……みたいなものはあったかもしれません。


池田:うん。あった。


さくら:当時の憧れってお母さんだったんですよ。お母さんが一番最高! みたいな(笑)。


吉原:わかります。当時一番身近にいた尊敬できる大人が「お母さん」だった。だから「お母さん」になりたいって思っていたのかも。こういう遊びをしていると、自分が大人の女性になれたような気がしていました。


池田:たしかにそうだ(笑)。ちなみに、菅原さんから見て、当時のお母さんってどんな人でした?


さくら:すごくかわいがってもらっていたと思います。今日持ってきたんですけど、子どものために絵本を手作りしてくれたり。

さくらさんのお母さん手作りの絵本。ページごとに「同じ色の風船を組み合わせる」「家族写真を入れて、一部をめくってみる」「ビーズのそろばんで数をかぞえる」などさまざまな仕掛けが施されている。

吉原:え! すごい!


池田:これ売れるレベルで完成度高いですよ。


さくら:母親はパッチワークが好きで、最初は兄のためにこの布の絵本を作ろうとしていたみたいなんですけど、時間がかかり過ぎて私が産まれたころに完成したらしいです(笑)。

私が高校生くらいのころ「子どもが産まれたら、この絵本で遊ばせるからちょうだいね」とお願いしておいたんですよね。母はよく「子どもは基本的に苦手だけど、自分の子どもは可愛い」と言ってたので、私も子育てには興味があったし。


池田:こういう形で引き継がれていくのは素敵だなぁ……。でもたしかに、お母さんには洋服とか袋物とか、手の込んだ料理とかケーキとか、いろいろなものを作ってもらっていたかもしれません。

■大人になった今、子どものことをどう考えている?

池田:おふたりとも子どもだったころ憧れていたお母さんの年齢に近づいてたりすると思うんですけど、大人になった今、子どものことをどう考えていらっしゃいますか?


吉原:うーん……私は子どもが欲しくないわけじゃないんですけど、体調の関係もあって薬を飲まなければいけなくて。まぁ、現実的に考えるとうちは「子どもはなしで生きていこうか」って夫と話合って決めたんですね。


さくら:うんうん。

吉原:それで、30歳半ばを迎えるとなると、やっぱり周りで子どもがいる人って増えるじゃないですか。だからけっこう友達の育休中にランチとか、出産したからご自宅に遊びにいくとか、友達の子どもと会う機会も多いんですよ。

もちろん友達の子どもとか見ると、欲しくなったり「夫を父親にしてあげられないのか」っていう意識が生まれて辛くなるときもあるんですけど、だからといって「子持ちのあなた」と「そうじゃない私」ってならずにって思っていて……うまく言えなくてすみません(笑)。


池田:いやいや、すごくわかります。


吉原:ありがとうございます。なんか、ひとつの要素がその友人の人生に加わっただけだというか。子どもを産んだ瞬間に彼女の人生がすべて変わるとかではないじゃないですか。


さくら:そうですね。


吉原:人生がまるきり変わるとかではなく「あなたは、あなただから」というように接するようにしています。


池田:とても素敵な姿勢だと思います。


吉原:なんか最初は友達に子どもが産まれると、「どうしよう……」ってなっていたんですよ(笑)。すごい嬉しいことなんですけど、友達が人生の先のステージにガッと進んじゃって、私全然ついていけないかもしれないって感じだったんです。


さくら:あー、わかります。


吉原:だけど、彼女たちも「母親」であることが個性100%にされると息苦しいじゃないですか。だからそういうの抜きにして付き合える私みたいな存在がいてもいいよなって思って。そういうスタンスでいたほうが、生きやすいなと(笑)。

さくら:最初はやっぱりお互いに戸惑いますよね。自分が子どもを産む前、仲良い友達に子どもができたとき、ちょっと寂しいと思ったことがある。「もしかして全然遊べなくなるんじゃない?」って。


吉原:思いますよね。夜はご飯とか行けないよねって(笑)。


さくら:でも自分が実際に産んでみたら、そう思われることの方が寂しいなっていうのもあるんですよね。今まで通りに誘ってほしいし、行きたいから。うちが夫と協力して育児ができているっていう環境もあるからだとは思うんですけど、遠慮して距離をとらないでほしいって今は思えます。


池田:あー、でも誘うのはつい遠慮しちゃうというか……。


さくら:その気持ちもわかるんです。“つい”なんですよね。


池田:接し方はあまり変わらないと思うんですけど、ご飯を誘うにしても夜は避けたほうがいいよなって勝手に考えてしまいますね。


吉原:私はその人を誘って断られるときに、相手に「ごめん」のひと言を言わせるのも悪いなって考えてしまって(笑)。


さくら:だから今は、最初に宣言しちゃうのが良いと思ってますね。「これからも変わらずに誘ってほしい」とか「しばらくダメ」とか。あ、でも私の方から「誘ってね」って言っても、やっぱり遠慮されちゃうので、まずはこっちから誘うようにしています。


池田:それだったら、こっちも誘い返していいのかなって思います。


さくら:あと、子どもができてから、大学とかの友だちとみんなで遊ぼうって話になったとき、今までみたいに夜ではなくて、昼間の開催にしてくれることが多いんです。これってすごく有難くもあるんですけど、なんかみんなにすごい負担かけているかもって思ったりします。子どものペースに合わせてもらうのも申し訳ないなぁって。


吉原:たしかに子どもを育てている女性からするとそうなのかも……。


さくら:でもそれも、きっとみんな気を遣い合っているから、いろいろ正直に話せばいいんですよね。


池田:そういう気遣い・思いやりがある故に距離ができてしまうこともあるんだなって思いました。

■赤ちゃんに笑ってもらうために変顔を極めたい

池田:今、「友達の子ども」という話になりましたが、20代の時って、友人に子どもが生まれたって話はあんまり聞かなかったんです。だから“一番身近な子ども”って駅のホームとか、電車の中とか、街中ですれ違う子どもだったんですよね。


さくら:フィジカル的に近いということでね(笑)。


池田:そうです(笑)。

池田:以前、すごい混雑していた電車の中に赤ちゃんを抱っこしながら乗っている女性がいたんですね。1歳くらいだと思うんですけど。泣きそうになる赤ちゃんにバリバリに砕いたおせんべいをひとかけらずつ口に入れてあげているんです。食べている間は意識がそこに集中するのか、泣きやむんですけど、また泣き出す。それで、またおせんべいを口に入れるっていうのを繰り返しているんですけど、おせんべいもなくなってくるわけです。


さくら:そのお母さんの状況、すごいわかります。


池田:こういうシチュエーションにおいて、なにかそのお母さんの助けになることをしてあげたいと思うものの、「泣いてもいいんだよ」と口に出して言うのも違和感があって。だから、こう目をぱちぱちさせて赤ちゃんの顔を見るとか、どことなく笑顔でいるとか、そういうことしかできないんですよね……。

池田:子どもに触れる機会が少ないから、こういうときにどうしてあげるのが良いかっていうのがわからないんです。


さくら:でも今言ってくれたように、ニコニコしてくれるだけで気が楽になるし、なんとなくあやしてくれる空気があったらなおさら嬉しいんですよね。


吉原:デパートのエレベーターとかで、ベビーカーにのっている子どもとかに顔を見上げられると、思わず笑いかけたりしちゃうんですけど、これもありですか(笑)?


さくら:もちろんです! 「かわいがっていただいて皆さんありがとうございます」という気持ちですよ。


池田:会話をするとけっこう喜んでもらえるというか……昼間の空いている電車で自分の隣の席とかに赤ちゃん連れのお母さんがいて、今吉原さんが仰ったように、赤ちゃんにすごい凝視されることってあるじゃないですか。


吉原:顔になにかついてるのかな? って思うくらい見つめますよね(笑)。 


池田:そうなんです。そこで「可愛いですね」とか「何カ月なんですか?」とか話しかけると普通に喜んでもらえたりして。周りも和やかな雰囲気になりますよね。ヘンに踏み込み過ぎなければ、そういうコミュニケーションが大切なんだなって思いました。

Text・Photo/小林航平(DRESS編集部)

5月大特集「人それぞれな子どもの話」

https://p-dress.jp/articles/6759

5月特集は「人それぞれな子どもの話」。「子どもを持つ・持たない」について、現代にはさまざまな選択肢があります。子どもを持つ生き方も、持たない生き方も、それぞれに幸せなこと、大変なことがあり、どちらも尊重されるべきもの。なかなか知り得ない、自分とは異なる人生を送る人のリアルを知ってほしい。編集部一同そう願っています。

DRESS編集部

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