別れた元カレが憎い……忘れたいのに気持ちが消えないのはなぜ?
自分から別れを選んだのに、いつまでも元彼を憎む気持ちが消えない。彼にも嫌な思いをさせたいと思う自分を自覚するのは、とてもつらいことですね。ですが、それは言いたいことをすべて吐き出すことでいつか消えていきます。嫌な自分を認めてあげることが、彼を本当に忘れる第一歩です。
■別れてからも彼を憎む気持ちが止められない
何となく信用できなくて、距離を取りながら付き合っていたのですが、何も考えずに楽しく過ごせる時間もあって、趣味も合うのでズルズルと一緒にいた感じです。彼には恋愛感情を持っていたけど、連絡が欲しいと言ってもなかなかくれないし、LINEをくれても堅苦しい丁寧語みたいな言葉なのが不満で……。いつもこっちが追いかける側にいるような寂しさに耐えられなくなって、別れてほしいと言いました。
向こうは『残念だ』と言いながら引き止めることはなく、やっぱりその程度だったのかと最後まで悲しい思いをしました。
別れてから数日はすごくすっきりした気持ちで過ごせていたのに、だんだん彼のことを思い出すようになり、そのたびに傷つけられた過去が浮かんで苦しくなります。忘れたいと思ってほかの男性とデートしてみても、帰り際には『あの人に今の私を見せてやりたい』とか『あんたなんかよりいい男はたくさんいると言ってやりたい』とか、嫌なことばかり考えてしまって楽しくありません。ひとりでいるときも、気がつけば心の中で彼に対して罵詈雑言を吐いていて、そんな自分が本当に嫌になります。
でも、実際に彼と顔を合わせたいとは思わないし、このまま疎遠でいたいです。私は本当はまだ彼に未練があるのでしょうか? 彼を忘れるにはどうすれば良いですか?」(30歳/サービス)
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解決策はたったひとつ、彼に対して罵詈雑言を吐ききってしまうことです。今、彼女の中にいる「嫌な自分」は、過去の苦しみを背負った姿。最後、彼に見せたかった、思い知らせてやりたかった心残りが尾を引いている状態です。
別れ話を持ち出したときは、そんな自分には気が付きません。冷静に“こう伝えよう”と彼に見せる姿が決まっていたので、ネガティブな気持ちが隠れていたのですね。本当は、言いたいことはほかにもたくさんあった。
後から彼に傷つけられた過去が浮かんでくるのも、汚い言葉で罵ってしまうのも、彼に対してこれまで本音をぶつけてこなかったからです。「距離を取って付き合っていた」ことが、逆に別れてから自分を苦しめています。それは、「未練」とは違う感情です。
■ストレスを解消してほしいから傷つけたくなる
悪口が止まらない状態というのは、相手に与えられたストレスを解消してほしい気持ちがあるときです。こんな重苦しい感情を抱えているのはあなたのせいなんだから、何とかしてほしい。
でも、もちろんそれをストレートには言えません。相手に自分から近づくのも、声をかけるのも癪にさわるし、関心を向けているなんて思われたくない。そんな鬱屈した思いでいると、どうなるか。
相手にも同じように嫌な思いをさせることで、何とか自分をなだめたいと無意識に考えるようになります。例えば、次に向こうから連絡があっても絶対にスルーしてやる。会って話しかけられても無視するし、金輪際相手になんかするもんか。こんな風に相手の存在を軽んじることで傷つけ、自分が味わったつらさを思い知らせてやりたいと思うのですね。
ですが、それは相手が自分に関心を持っていることが前提です。裏を返せば自分がそれだけ相手を意識していることになるのです。そんな暗い熱を抱えて過ごしていても、向こうから一切コンタクトがなければ、結局また消化不良で終わります。自分はいつまで経っても報われないし、相手も何も変わりません。
他人の行動をコントロールすることはできません。相手を傷つけようと思えば、どうしても自分から動く必要が出てきます。そんな思いをしてまで相手に自分の感情の責任を取らせることに、何の意味があるのでしょうか。