年末調整ムズカシイ……? いいえ、実はカンタンですよ
年末調整、源泉徴収票……。会社員の人は、ついにこの季節がやってきました。「名前がややこしそうだし、数字が並んでるし、書類を見るのも嫌になっちゃう!」と思われる方も多いはず。でも、年末調整も、源泉徴収票も思っているほど、大変なものではありません。「知らなくて損をした」なんてことにならないようこちらをご覧ください。
11月が近づくと、年末調整に向けて準備する時期がやってきます。
社会人歴が長くなればなるほど「今年もこの季節がきたか……」と、年末調整で1年の終わりを感じる人も多いのではないでしょうか。
この年末調整、「何のため?」と思いながら、曖昧にしている人もいるのでは(私も、昔はそうでした)?
会社員の人は、会社が代わりに税金を計算して納めてくれますし、お給料も銀行振り込みのため、税金がいくら引かれているかを考える機会も少ないですよね。
税金のこと、知らなくても生きていけると思います。
でも、「知らなくて損をした」なんてことになるのは悔しいですよね。年末調整と源泉徴収票について少しだけ、知識を蓄えてみませんか。
■年末調整ってそもそもなに?
給料から引かれている税金は、「住民税」と「所得税」があります。
住民税は、前年の所得から計算されているので、確定した金額が天引きされています。
一方、所得税は「これくらいが1年間(1月1日〜12月31日)の税金になるだろう」と予測した見込み額を12カ月で割って、毎月給料から天引きしています。
12月に1年分の給料が確定したら、調整をして税額を計算し直す方法がとられていて、これを年末調整といいます。
再計算し、払いすぎていた場合は差額が戻って、足りない場合は支払わなければいけません。
年末調整を行うときに提出する書類が、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」。この申告書で税金の対象外にできる項目を申告します。
年末調整で税金が戻ってくる人はこんな人
年末調整で、“控除”を申告するとお金が戻ってきます。
まず、生命保険等に加入していると、生命保険料控除として一定の金額が所得から控除されます。
住宅ローンも一定の条件を満たせば、控除の対象になります。自宅の購入を検討している人は、この控除が活用できる可能性があり、有利です。
祖父母などを養っている(扶養者)場合も、扶養控除が受けられます。
万一、年末調整で申請し忘れた場合は、確定申告をすれば間に合います。
1年間で家族全員の医療費が高くなったら使える医療費控除や、市販薬を12000円以上購入したときに申告できるセルフメディケーション税制等は、自分で確定申告が必要になります。
■源泉徴収票との違いはなに?
源泉徴収票は、会社員の1年間の総まとめの明細です。年末調整で、調整した内訳が書かれているのが源泉徴収票。1年間に支払った社会保険料や所得税の合計金額などが載っているため、どのくらい稼いで、いくら税金を納めたかが一目でわかるようになっています。
実はこの源泉徴収票、平成28年分からレイアウトが変わり、マイナンバーなど記載内容が増えています。
初心者は、源泉徴収票のふたつ目の数字に注目してください。
まず、源泉徴収票の“支払金額”の欄です。これが“税込年収”などと言われている金額になります。実際に振り込まれる手取りの金額とは違い、税金や社会保険料を差し引かれる前の金額です。
次に、注目したいのが“源泉徴収税額”。
名前はややこしいですが、これは“1年分の所得税の金額”です。
源泉徴収税額で、自分がいくら税金を納めているかを知ることができます。“控除”が増えると、この源泉徴収税額が減り、納める税金が減るのです。
源泉徴収票は、住宅ローンを借りる時の提出書類になっていたり、ふるさと納税をするときに参考にしたりと、思わぬことで使用することがあります。
紛失したら再発行してもらえますが、働いてきた証として大切にとっておくことをおすすめします。
■1年のがんばりは源泉徴収票で確認
年末調整や、源泉徴収票は見慣れない言葉と数字が並んでいて、理解しにくいですよね。
自分がいくら給料を受け取っているか、それに対して税金をいくら支払っているかがわかります。せっかくの機会なので、今年はじっくり眺めてみてくださいね。
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