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産後ママのリアル~里帰りなし・親の協力なしでも産後は切り抜けられる

子どもが生まれたあとの不安を、そのままにして出産に突入した大泉りかさん。今回は、出産したあとすぐの育児を乗り越えた経験をもとに、今だから思う産後のリアルを語っていただきました。里帰りなし、親の協力なしでも産後は切り抜けられる……? 家事はどうすればいいの……? そんな疑問を解決するヒントが見つかるはず。

産後ママのリアル~里帰りなし・親の協力なしでも産後は切り抜けられる

妊娠中は、産後の心配ばかりしていた。健康に、無事生まれてきてくれるだろうかという不安、満身創痍のまま育児が始まることへの憂鬱、里帰りなしで乗り切れるのだろうかという恐怖と、夫はどこまで家事をカバーしてくれるのかという懸念、いつ仕事に復帰できるか、保育園に入れるかという焦り……それらすべてを保留にしたまま出産に突入した。

生まれてきてくれた息子は、やや小さめだったものの健康で、陣痛開始からわずか4時間という安産だったので、体力の回復も早かった。

退院時のわたしは出産ハイも手伝って「なんならもう、高尾山くらいなら登れる!」とさえも思っていたのだが、しかし、育児は、登って頂上の景色を満喫して降りる登山ではなく、延々と平坦な道を走り続ける持久走だった。

■しんしんと降り積もる疲労と、途方に暮れる日々

「最初のひと月は、1時間か2時間起きにおっぱいくれと泣いて起こされて、2カ月か3カ月くらい経ったところでようやく、少しだけまとまって寝てくれるようになる」という話を聞いていたので恐々としていた。

が、実際うちの息子は最初から3時間くらいはまとまって寝てくれたし、たまには4~5時間ぶっ続けで寝てくれることだってあった。「これってひょっとして楽なほう?」と息子に感謝を覚えたものの、それでも、寝れないことに代わりはない。しんしんと降り積もる雪のように疲れが蓄積していった。

母乳育児を希望していたことから、「母乳は出せば出すだけ出るようになる。だから最初のうちは、とにかくこまめに与えること」という教えに従って、せっかく寝ている息子を起こして授乳させたりもしていた。

一方で、「新生児は満腹中枢が発達していないから、飲ませれば飲ませるだけ飲んでしまうけれども、飲ませすぎはよくない」という情報もあって混乱した。

さらには、いくら母乳を与えても泣き止まないもんだから、病院で指導を受けたように恐る恐るミルクを足す。そうすると、息子は満足して寝入ってくれるものの、今度は「ミルクを足すと、与える母乳量減る分だけ、母乳が出なくなる」という記述を見つけて「いったいどうすればいいの……」と途方に暮れる日々だった。

■「洗濯」「掃除」「料理」は優先順位をつけながら役割分担

日々じわじわと積もりゆく寝不足と、試行錯誤の授乳に加えて、さらに困ったのは、家事だ。

退院してすぐに、実家の父親が肺炎になり、実母の手伝いは一切望めなくなった。かといって義母は遠くに住んでいるし、泊りがけで来てもらう部屋の余裕はない。おまけに退院後2週間も経たないうちに、夫がノロウイルスに罹患して、家庭内別居となった。

いよいよ孤軍奮闘となったわたしは、必要最低限以外の家事は放棄することにした。

3~4日くらい洗濯機を回さなくても済むように息子の肌着をネットで買い足し、掃除はよほど余裕のあるときにクイックルワイパーを掛けるだけにした。

炊事だけは気分転換と「自分好みの味付けのものが食べたい」というこだわりがあったので、息子をあやしながらなんとか自分で作ったが、買い物は夫に任せ、それでも間に合わないときは、ネットスーパーを利用した。

ネットをみると、自分と同じような立場の新米ママたちの「産後、いかに家事の手を抜いたか」というエピソードが多く載っていて、「これでいいんだ」と安心できた。

■産後にはつらいこともあるけれど、必要以上に恐れることはない

冒頭に「心配ごとは保留のまま」と書いたものの、先輩ママたちのアドバイスで、いくつか準備をしていたことも、産後を乗り切る命綱になった。

例えば、ネットスーパーの事前登録や、美味しい和食の弁当を取り扱っているデリバリー店舗のリスト、小腹が減ったときや、授乳中に片手で食べられる炊き込みご飯やシンプルな梅塩おにぎりの冷凍ストックを用意しておくことなど、どれも自分では思いつかなかったことばかりだ。

ネットでもリアルでも、先輩ママたちが教えてくれるアドバイスや、語ってくれる体験談は、とても役立ち、助けられる。けれども、時に自分の不甲斐なさや不安を煽られてしまうこともある。

だから、そのままを鵜呑みにするのではなく、取捨選択が必須だ。そこにひとつ付け加えるならば、「ふつうは……」から始まる情報には特に注意が必要だと思う。

出産や育児のスタイルや環境は千差万別だから、「ふつう」なんてないし、「ふつう」に必要以上に囚われると苦しさしかない。

不思議なことに、こうしていま、産後すぐのことを振り返ると、「よくやりきったなもんだ」とまるで他人事のように感心してしまう。けれど、産後すぐ当時のわたしは「産前に予想していたよりは、意外と楽にこなせる」と感じていたことも覚えている。

だから、これから出産に臨む友人に「産後って相当大変なんでしょう」と尋ねられると、「大変といえば大変だけれど、必要以上に恐れることはないと思う」と言うだろうし、一方で「産後がしんどくて、つらい」というママには「わかるー! わたしも、これまでの人生で一番つらかった」と全力で同意できる。

わたしの中では、その両方ともが真実なのだ。

大泉 りか

ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は『女子会で教わる人生を変える恋愛講座』(大和書房)。著書多数。趣味は映画、アルコール、海外旅行。愛犬と暮...

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