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他人の行動背景を想像できる人になろう

どうしてこの人はこんなことをするのだろう? そう疑問に感じる場合がある。予想外の言動に動揺したり。でも、それには必ず理由がある。

他人の行動背景を想像できる人になろう

ごく当たり前のことだが、人によってモノゴトの優先順位は違う。

恋愛が一番の人もいるし、仕事、趣味など。そしてその中でもさらに細分化されるだろう。
自分の中にある優先順位第一位は、ちょっとやそっとのことで動くものではない。だからこそ、あまりにも当然すぎるので、ついほかの人たちも自分と同じなのではないか、と同一視してしまう。が、もちろんそんなことはない。

あなたは、人の行動の理由について少しでもわかろうとしているだろうか。

■「それ、そんなに大事?」という失礼さ

友人に食事に誘われた。あいにくその日は仕事があって無理だと断った。
その時期はとても忙しくて、何度誘ってもらっても申し訳ないと思いつつも、断らざるを得なかった。そんなことが続いたあるとき、友人に聞かれた。

「仕事ってそんなに大事? 友達と会うよりも?」

正直びっくりしたし、私も彼女の気持ちを察していなかったので申し訳なく思った。

私は仕事の優先順位がかなり上位だけれど、彼女は違う。私の中では、仕事なら仕方がない、と思ってもらえるだろうという意識があった。彼女もだけど、私も相手の優先順位が違うことを想像できていなかった。自分も同じだったくせに、こちらの気持ちを想像してもらえなかったことにショックを受けた。

■優先順位が違うことは重要?

どんなに仲が良くても、優先順位がまるっきり一緒ということはない。
にも関わらず「ニコイチ」なんて言葉があるようにあの人と私は一緒(仲が良い)だと錯覚してしまうことがある。だから、些細なことでも、自分と相手の間に違いがあると裏切られたような気になる。

モノゴトの優先順位が違うことが問題だとは意識していなかったが、思っていたより重要なことだった。それによって、行動パターンが全く変わってくる。

相手の言動で「ああこの人の大事なものはこれとこれなんだな」と想像すると、なんとなく次に何をするか、というのが予想できるようになる。チョイスする話題も変わってくる。傷つけることも減る。

■他人の行動を受け入れられる器の大きさ

知らない部分があるほうが惹かれる、などと恋愛で言うことがある。全部知ってしまうとつまらない。でも、それはどんな人間関係においても同じである気がする。

ただ、それが魅力的には感じられず、苛立ちにつながる場合もあるのだ。

どうして自分と同じものが大事じゃないのか。

どうして同じように物事を見てくれないのか。

どうして自分とは違うことを言うのか。

他人なのだから、それは当然のことなのに忘れがちだ。
なぜ、目の前にいる人はこういう行動をしたのか。ただ憤るだけではなく、一度考えてほしい。相手が何を優先しているか、自分とはどんなところが違うのか。

そして、違うということを怒らず、受け入れてほしい、とまで言うと欲張りだろうか。
受け入れることによって、相手との関係もまた少し、良いものになるのではないだろうか。
それまでと違う形になるかもしれないけれど。

ふくだ りょうこ

シナリオライター。1982生まれ、大阪府出身。大学卒業後、2006年よりライターとして活動を始める。現在は胃が虚弱な痩せ型男性と暮らしながらラブストーリーについて考える日々。焼き鳥とハイボールと小説、好きなアイドルのライブに...

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