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不倫経験者が直面する「自分をないがしろにする」という現実 2/3


■ 不倫の体験談1「自分より大切にするものが相手にはある」

「会社の同期として一緒に仕事をしていた彼は、出会ったときには既に結婚していました。最初はこの人いいなぁというくらいの気持ちだったのが、同じプロジェクトに携わって何時間も一緒に過ごすうちにどんどん恋心が膨らんでしまいました。無事にプロジェクトが終了した打ち上げのときに酔ったはずみで告白。彼の方もずっと私のことが気になっていたようで、そのままホテルに行ってしまいました。

それからは会社の人間や彼の奥さんに隠れて会う日々。会社でいつも顔を合わせるので幸せだったけど、夜や休日はやっぱり家庭が優先になる彼とは、こちらが会いたいと思っても会えないときの方が多くてつらかった。いつも彼の都合で呼び出されてはホテルに行くような逢瀬の繰り返しでした。

『好きだよ』『お前としかしないよ』とか言ってくれるのは嬉しいけど、会社ではほかの同僚に奥さんとののろけ話をしているのも聞いてしまい、だんだん精神が不安定に。決して『お前の方が好き』とは言わない彼への不信感もあって、そのうち会うたびに喧嘩するようになりました。

最後に言われたのは『お前みたいな重い女、無理』という言葉。これで我に返り、彼にとっては結局遊びでしかなかったんだなと痛感しました。そのまま別れたけど、好きな気持ちは残っていたので会社で会うのがつらく、乗り越えるまでまだまだかかりそうです。彼の方は奥さんとの間に子どももできて今は幸せの絶頂。そんな姿を目にすると絶望で今でも目の前が真っ暗になります」(30歳/研究)


独身の彼との恋愛であっても、好きなときに会えない事情はあるでしょう。ですが、不倫の場合はまったく違います。彼の気持ちひとつでどうにかできることではなく、家庭という居場所に縛られることになります。

妻に不平を言われながら家を空ける煩わしさや罪悪感は、不倫をしたい既婚の彼にとって楽しみを邪魔するもの。だから、自分の都合の良いときでしか会わない。不倫相手の彼女を優先することはしない。そんな扱いを甘んじて受けることになるのが不倫です。

「自分が病気になったとき、彼は駆けつけてくれなかった」。彼女はそんなエピソードを話してくれました。寂しいと伝えても、「わかってくれよ」としか返ってこないつらさは、自分より大切にするものが相手にはあるという現実を突きつけられるものです。

一番にはなれない恋愛なんて、本当に続ける価値があるのでしょうか。最終的に振られる側となった彼女ですが、重たくて結構、それが普通の感覚なんだと繰り返し伝えました。

ひろた かおり

37歳で出産、夫と子どもの三人暮らし。何歳になっても恋愛ネタ大好物。恋愛相談家としてこれまで多くの男女から話を聞いてきた経験を活かし、復縁についてのアドバイスや不倫などさまざまな「愛のカタチ」について書いていきます。 人生...

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