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居心地の悪い空間を演出する人の特徴

友人と話をするとき、何も考えずに話せたら楽だ。でも、互いに別の生き物であり、違った考えを持っている。嫌な気分にならず、心地よい会話をするためには、少しだけ気をつけなければいけない。

居心地の悪い空間を演出する人の特徴

これだけさまざまなコミュニケーションツールが発達してきていても、実際に顔を合わせて話をしてみなければ、わからないことがたくさんある。

ビジネス上、メールのやりとりだけで想像していた人物像が、会っただけで一気に覆される、ということも少なくはない。

友人関係も同じ。LINEだけでは噛み合っていなかった話が、顔を合わせると驚くほどに簡単に解決するケースが多々ある。

学生時代、「告白をするならメールや電話ではなくて、直接会ってするべきだ」なんて意見があった。たしかに、その人の抱えている熱量は、直接会わないとなかなか気づきにくいものだな、と思う。

■居心地の悪い空間を演出する人の特徴

私自身はどちらかと言うと話すのがあまりうまくはない。

うっかりしたことを口にしてしまい、後悔するケースが非常に多いのだ。

だから日ごろの会話においては、聞き手に回ることが多い。相手の話を聞くことに不満はないし、楽しくもある。でもたまに、その人の話を聞いていて、チクリチクリ、胸が痛み、ざわつくことがある。

今回は、そんな居心地を悪くする会話の特徴をいくつか挙げてみたい。

会話の中に「私が」「でも」が多く出てくる

「私が」という主語がよく出てくる会話には、自分の話が多い。

あるドラマで「私だったら○○するけどな~」というセリフが頻発されている。このように「私」を連呼されると、自己主張が強い人なんだな、そしてきっと相手に認めてほしいんだろうな、と思ってしまう。そんな自己主張にまみれた会話は、ときに相手の耳をふさいでしまう。

「でも」は相手の話を否定するワードだ。

会話をしている中で否定され続けると、自然と話す気が失せてしまう。自分の意見を述べることと、相手の意見を否定するのとは違う。

すぐに何かと比較する

人、モノについて話をするときに、相手の身近なものと比較する場合がある。

たとえば、「○○さんの恋人は~」とか「○○さんだったらこんなことしない」など。持ち物についても、ただ褒めればいいものを何かと比べられてしまうと少しがっかりしないだろうか。

わかりやすいように、という配慮もあるのだろうけれど、比較することで優劣をつける場合が多く、その印象が強く残ってしまう。

自分の方が格上なんだぞ、というマウンティング

会話において自分の方が立場が上であると格付けし、優位性をアピールする「マウンティング」。

最近「今の、実はマウンティングだったな」と感じることが多々ある。

会話を振り返ってみると、思いのほか、マウンティングされているし、またしてもいるのだなあ、と気がついた。そう、無意識のうちにマウンティングは横行している。

悪気がないのはわかっているが、それでもされたらやはり気分の良いものではない。

マウンティングされたときは、「仕返しをしない」ことが大切だ。

ついムキになって、「いや、私だって……」などとやり始めると泥仕合になってしまう。とっさに、相手に対抗心が芽生えたときは、一旦深呼吸をしてみよう。それだけでも少しは変わるのではないだろうか。

会話の中で、自分を褒めるよう・労わるよう誘導してくる

会話中に「とにかく自分を褒めてほしい」という空気を作り出す人がいる。

こうした雰囲気をつくられると、「目の前の相手をなんとか褒めなければ……」というプレッシャーに近いものを感じる。

褒めることも、労わることも自発的でないと(自分がその人のために伝えたい思って言わないと)意味がないと思う。言葉が上滑りするのだ。

無理に絞り出された褒め言葉に、一体なんの価値があるのだろう、と思う。ただ一方で、そんなささやかなことで本人が喜ぶなら……とついついサービス精神を発揮してしまう、なんて人は意外といるのではないだろうか。

こんな会話を続けていれば、精神的な疲労が重なっていくだけだ。

■心地の良い言葉のやりとりをしたい

同性の友人と話をしていて、どんな瞬間に心地が良いと感じるのだろう?

極端なことを言ってしまえば、相性が一番大事だし、価値観が一緒であればなお良い。好きなものが同じであれば、それだけでも時間が経つのを忘れるほど話が盛り上がることがある。

しかし、好きなものが同じ、と言っても好きになり方はいろいろだ。物事の見方が違っていれば、同じ「好き」でも表現の仕方が変わってしまい、衝突する。

単純な話ではあるけれど、会話の心地良さは、いつもよりほんの少しだけ相手の話に耳を傾けるだけで、簡単に演出できると思う。

「この人は自分の話をよく聞いてくれているな」と感じるとそれだけで気分がいい。

話をよく聞いていると、自然と相手とのタイミングが合ってくる。

面と向かってのコミュニケーションは、修正ができない。常に話が面白く、相手をいい気分にさせることができる人は、きっと頭の良い人なんだろう、と憧れていた。

面白い話はできないとしても、せめて気分の良い時間を過ごしたい。

そのためには、相手の話をよく聞くようにする。当たり前のようでいて、実はできていないかもしれない。改めて、自分の会話を見直してみてもいいかもしれない。

ふくだ りょうこ

シナリオライター。1982生まれ、大阪府出身。大学卒業後、2006年よりライターとして活動を始める。現在は胃が虚弱な痩せ型男性と暮らしながらラブストーリーについて考える日々。焼き鳥とハイボールと小説、好きなアイドルのライブに...

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