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あなたは話しかけやすい人ですか? 生産性を上げるために大切なこと

話しかけやすい人っていますよね。仕事やプライベートなどさまざまなシーンで生まれるコミュニケーションによる悩み。あなたも1度は悩んだことがあるはず。今回はそんなコミュニケ―ションの問題をものともしない「話しやすい人」とは一体どのような人なのか、考えてみたいと思います。

あなたは話しかけやすい人ですか? 生産性を上げるために大切なこと

■新米時代、「この先やっていけないかも……」と思った話

入社して初めての現場配属3日目、とある男性の先輩・上司に、こう言われました。「ユキさんは言葉も態度もふわふわと話の途中で動くから、話しづらいよ

話しづらい人は、相手に負担をかけるので、協業しなければいけないビジネスの場では生産性が低い」「もちろん、相手にとって話しづらいまま働いていると、いつまでも半人前に見えてプロフェッショナルとしての信頼もされないよ

これらの厳しいご指摘は、ごもっともでした。そして、私にとって、この指摘が“コミュニケーション”について考えるきっかけになりました。

■周りの優秀な人たちは皆、話しやすかった!

私の周りの上司・先輩には、社内外において優秀であると知られている人たちが、今もずっと多い。そこで私はまず、その人たちを必死に観察することにしました。

優秀な人たち
「圧倒的に頭の回転と理解力が高い」などのお決まりのすごいポイントもありつつ、「話しやすい人」ばかり。

お仕事がイマイチな人たち
「あのー」と話しかけても、進まなかったり、「こんな話だったかな?」というはてなを残す人が多いような……。どうやら、先輩の厳しい一言は、あながち検討ハズレでもなさそう。というわけで、私は「話しやすい人」の研究を始めました。

■「話しやすい人」になるための5ステップ

下記が「話しやすい人がやっていること」の研究結果です! すぐ取り入れられそうなポイントからご紹介します。

1.表に見せる感情や姿勢は一定に保っている

話やすい人に共通しているのは、いつも淡々としているという点。そして、誰かに関わるときは笑顔なのです。

パソコンに向かって、「ちっ」とか舌打ちしてたり、独り言をつぶやいたり……そういうタイプの話しやすい人って、私は見たことがないかも。

職場でいつもご機嫌でいると、プロフェッショナルとしては軽率に見えてしまう場合もあります。ですので、ひとりのときには冷静沈着な態度、そして、誰かと関わるときは“にこやか”を心がければ、「話しやすい人」近づけるのではないでしょうか。

2.YES/NOや、結論をまず相手にお伝えする:結論ファースト

お互いに「話しやすい人」同士だと、こんな感じであっという間に話が進みます。

【会話のイメージ】
部下
「〇〇さん、今5分だけいいですか?」

上司
「(1)いいよ」

部下
「(2)悪いことは起こってませんが、ご相談が。(3)お客様の気持ちを考えるといずれ対応が必要かなと思うことがありまして……」

【上記の会話イメージのポイント】
(1)YESかNOかが明確。

(2)「報連相のうちの相談」と一言目で宣言。バッドニュースかグッドニュースか気になるだろう上司の気持ちに合わせて、バッドニュースではないことを伝えている。

(3)また、緊急度が高くないことも伝えている。

※コンサルこぼれ話※
ちなみに、こちらの会話スキルは、「結論ファースト」と弊業界では入社時に徹底教育されます。男女関係なく、ある程度慣れないとうまくできません。

でも、男性は部活動などで、子供のときからある程度「結論ファースト」が身についている人もいます。

3.言葉の語尾とスピードは柔らかく・スローにする

「話のスピードを柔らかく、スローにすると、相手が『この人はいつも難しいことばかり言うんじゃないんだな、では生煮えのアイデアも話してもいいかな……』と思ってくれて、本音を言いやすくなるんだよ」と明確に教えてくれた上司がいました。

本音がぽろっと出ると、生産性が一気に向上するカギになる情報をゲットできることもありますよね。

4.「聞くフェーズ」「話すフェーズ」 を明確に分けている

話しやすい方の多くは、はじめに「聞くフェーズ」に徹して、こちらの言いたいことが一通り終わってから、まとめて話をしてくれる方が多いです。

部下に対するコミュニケーションで、その人が相手に仕事の進捗を聞くときも、「〇〇の件、進捗はどうかな」とだけ言って、部下が自分から言葉を出すのを待ってくれるイメージです。

もちろん、相手からその人に話しかけにきたときも同様に、「聞く耳を持っているよ」というアピールに、まず相手に一通り話をさせてくれる人が多いです。

5.話の流れを維持する「方位磁石」を失わないでいてくれる

話の想定マップを描きながら話してくれるので、相手の話が散らかってしまっても「今、〇〇と教えてくれたんですけど、△△とも言ってたと思うので、△△のことも教えてもらえますか」みたいな声かけをしてくれます。

また、話の方位磁石があると、仕事において複数の選択肢や段階があるときに、今どこの話をしているのかを、相手に無理なく示すこともできるようになります。

例えば、「全部で3つあると思うんだけど、ひとつ目は〇〇、ふたつ目は△△で……」と、相手が迷子にならないように配慮してくれるのです。

■達人級になる6つ目のポイント:話の流れの予知能力

これは高度なテクニックですので、興味があれば……!

6.自分の思いを伝えるのでも、相手に任せっぱなしでもない姿勢でいてくれる

相手が言葉に詰まったときは、相手が自分から言葉を引き出せるように、ゴールに向かってアシスト/リードする切り替えが上手だなと思います。

話しやすい人代表格の上司に「どうやって相手の話の背中を押す(アシスト)か、話を引っ張るか(リード)かを判断していますか」と聞いたところ、「アシスト/リードの判定は、話のゴールを想定して、今その話題が全体の何合目にいるかによって、使い分けてる。まずは、相手の人が何を求めて話しているのかに注力して、それを話のゴールとすれば、話の流れるべき道筋がわかるよ」と言っていました。

ちなみに、これは私の経験なのですが、話の道筋を描くには、自分本位ではなく、ひたすら相手になりきって、相手の頭の中を想像するしかないのかなと考えています。

「そうそう、そういう話したかったの」と、相手が言ってくれれば勝ち、です。女性は共感力が強いので、おそらく得意分野ですよね!

■「私の気持ち、わかってよ」はパートナーにもしたらダメな理由

女性なら一度は言ったことがあるでしょう。「なんで私の気持ち、わかってくれないの? わかってよ」と。彼氏・夫に対してはいいもん、と思っていると、仕事の場でも態度に出てしまうのが人間です。

すると、「あの人、いい歳してなんなの?」「だから女性って仕事しづらいんだよね……」と言われてしまいます。それすなわち、社会からのあなたへの評価につながるのです。

少なくとも、DRESS世代の私たちには決してプラスにはなりませんよね。

■「話しやすい人」になることの嬉しい効果:人たらし力!

「自分のコミュニケーションを良くしたい」と関心を持つことで、「コミュニケーションしづらい女性像」に気づくことができるようになります。

また、「今の役職にふさわしい話の仕方をできているか」「この人にはこのスタイルで対話して大丈夫か」など、だんだんときめ細かく相手の反応を予期したり、引っ張ったりできるようにもなるはず。

そうすると、仕事の場はもちろん、「この人とこれから仲良くなりたいな!」と思った方との関係性を早期に構築することができます。仕事でもプライベートでも、こうした「ひとたらし力」をアップさせることができるのです!

コミュニケーションは後天的なスキル。私も引き続き「話しやすい人」になるべく修行の日々です。コツがあったらシェアしてくださいね!

※ この記事は2017年6月12日に公開されたものです。

ユキ・クリヤマ

外資系コンサルで奮闘する会社員です。 最愛の彼氏が死んでしまったり、諸事情を抱え、人生要件定義しなおし中です。 働く女性の視点で、あれやこれやと思考をめぐらすのが好きで、このたび記事を書かせて頂きます。

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