心を整理する4つのステップでピンチを乗り切る
心を整理する4つのステップをご紹介します。仕事に行き詰まる、人間関係がこじれる、大切なパートナーが離れてしまいそう――人生にはいろいろなピンチが訪れます。不安や恐れで目の前のことも手につかなくなる、あなたも経験ありませんか? そんなときに思い出してほしい、心を整理するための簡単な4つのアイデアです。
目次
はあ、どうしよう。
「心を整理する4つのステップ」をピンチのときに役立てる
落ち着いていた毎日に、なにやら暗雲が立ち込める。うまくいっていたのに、なぜかほころびができて、思った以上に厄介な問題に発展する。
じゃあどうしよう? 考えてはみるけれど、いますぐの妙案や解決策は浮かんでこない。
生きていれば誰だってピンチのひとつやふたつは経験したこともあるでしょう。仕事でも恋愛でも、もしくは健康についても、お金についても。
当時は解決できたとしても、実際のところ大きなピンチなんて毎日起こることでもないので、起こるたびに心も体も疲れてしまう。
そんなときに役に立つのが、ピンチを乗り切るための心の整理法。これは大きなピンチのときだけでなく、普段の問題解決にも役に立ちます。
<STEP1>ピンチは人生のスパイス
最初のステップは、ピンチに対する自分の思い込みを再確認すること。
そもそも、何事も起こらずまっすぐ一直線で一本道な人生などありません。天気だって、晴れもあれば曇りもあり、雨も雪も嵐もある。未来は決まったものでもなく、誰だって明日起こることを事前に完全に予知することはできません。
ちょっと大きな視点の話ですが、私たちが生きる目的は、この人生でいかにいろいろな体験を重ね、いろいろな感情を味わい、生きることそのものの楽しさを味わうことです。
この前提で考えると、ピンチやトラブルは人生のスパイスのようなもので、予想外に起こるからこそ、本気で対応を考え、本気で取り組んで、解決の喜びや安堵感、スリルを味わうことができるものです。渦中のときはもちろん大変ですが、でも同時に、このような視点で捉えることもできます。
そして、ピンチやトラブルをますます悪化させるのは、焦りや動揺などの不安定な心。
まずは何より心の安定を取り戻すために、上記のような考え方など取り入れて、開き直るくらいがちょうどいいのです。
見方を変える。気分も変わる。
<STEP2>不安も恐れもごまかさないで味わいきる
開き直るくらい心を落ち着けるために、気分転換をしよう! と思うのは良いことです。いったんその場を離れるとか、まったく違うことに目を向けるとか、思いつくいろいろなことで気分転換を図って、実際に気分が晴れることもあるでしょう。
しかし、そうはいってもやっぱりどこか心の奥で、気になったり、不安は残っていたりで、完全にすっきりできないこともあります。むしろ、そういうことのほうが多いかもしれません。
そんなときは、不安も恐れもごまかさず、どっぷり向き合ってみましょう。
不安や恐れは、なかなか簡単にコントロールできないものですよね。いろいろ言われても、やっぱり不安だし、やっぱり怖いものは怖い。
これはほかの感情でも同じことですが、感情はコントロールするものではなく、味わうものです。無視したりごまかしたりするものではありません。
ピンチやトラブルで、不安や恐れを感じるのは自然なこと。であれば、そのまま無理に押さえ込んだり目を背けたりせずに、受け入れて、味わいきるのです。
「あ、私いま不安を感じてるな、そりゃそうだよね」
「これは確かに不安にもなるし、怖いとも思う」
「気分転換って言われても、気になるものは気になる」
「無理やりポジティブなんてできないから、何もしないでいよう」
上手に気分転換できないのなら、どんな言い回しでも理屈でも構いません。いったん不安も恐れもそのままにしてみましょう。無理に何かをしなくてもいいから。
<STEP3>心は自然に切り替わる
不安や恐れも、ごまかさずにそのまま味わっていると、そのうち自然と心が切り替わっていきます。
ピンチやトラブルが起こったそのときはどうにも前向きになれなかったけれど、時間が経てばいろいろな出来事が起こって、無理なく自然に心を切り替えることができるのです。
それは思わぬ小さなラッキーだったり、逆に新たなトラブルだったり、起こることは様々ですが、とにかく状況が変わります。そして、このような状況や心の変化は、不安や恐れを味わいきった一番底でよく起こります。
「あのときはどうにも落ち込んじゃったけど、ま、やるしかないか」
「さらにこんなことまでも!? もー、ここまでくると笑っちゃうよね」
私たちの心は、基本的に前向きに、未来を創造する方向を向いているものです。不安や恐れはその反対側へ向かうことですが、基本は前を向いているので、無理やり何とかしなくても自然に元に戻る力が働くのです。
ちゃんと夜明けは来るから。
<STEP4>過去の遺産に悩むより、未来の設計図を作ろう
いまあるピンチやトラブルは、過去の何かが原因で起こったこと。つまり、いまのあなたに問題があり、いまのあなたが引き起こしたものではありません。ですから、いまのあなたには何の問題もないのです。
過去の自分が原因だったり、過去の何かがきっかけだったり、ピンチやトラブルには何かしらの原因がありますが、解決するのはいま、そしてこれからです。
過去の遺産に頭を抱えるよりも、未来への新しい設計図を作っていくのです。それも、不安や恐れを味わいきって開き直った新しい自分で。
不安や恐れも味わいきったら、もうそれ以上に大きくなることはありません。大きくならないから気にもならないし、気にもならないから、問題解決への新しいアイデアが浮かんだり、協力者が現れたりもします。
そうなったらもう、すでにピンチもトラブルもあなたを苦しめるものではなくなり、逆にあなたをより成長させ、より輝かせるための新しいチャレンジになっていることでしょう。
ピンチもトラブルも、時間が経てばネタになる
私たちが人生を振り返ったとき、ピンチやトラブルほど酒の肴になるものはありません。
何かの打ち上げや忘年会でも、あんなことがあってこんなことがあって、あいつがこいつがああしたこうしたとワイワイやるのは本当に楽しいですよね。
不安や恐れを味わいきって、開き直ってやっていけば、ピンチやトラブルを笑えるくらいの余裕も生まれてきます。
大丈夫! ネタにできるくらいにがんばろう!
最高の人生には、最高のスパイスが用意されています。
ちょっとキツいかもしれませんが、その味わいも楽しんでいきましょうね。