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個人型確定拠出年金は節税にも◎「控除」の仕組みを知っておこう

個人型確定拠出年金(イデコ/iDeCo)は3つの控除を受けることができますが、注目したいのは2つの控除。税金面でおトクな制度になっています。DRESS世代で年金の準備をしたいと考えている人、資産運用を効率良くしたい人は、個人型確定拠出年金を活用してみませんか。

個人型確定拠出年金は節税にも◎「控除」の仕組みを知っておこう

■個人型確定拠出年金(イデコ)って何?

「老後が不安!」という人に、知ってもらいたい制度が「個人型確定拠出年金」です。愛称はイデコ(iDeCo)。

この難しそうな漢字を解体すると「個人が確定した(金額を)拠出して(準備する)年金」。自分で積み立て・自分で運用・自分で備える年金です。

国が作った制度なので、税金面でおトクになっているのが特徴です。

■個人型確定拠出年金、押さえておきたい7つのポイント

個人型確定拠出年金について、押さえておきたいポイントは7つです。

1)月々5000円から始められて、1000円単位で積立てる金額を決定。自営業/会社員など働き方によって毎月の積立てられる金額の上限が違います

2)60歳になると、自分で受け取る時期を決められます

3)運用先を「預金、投資信託、保険」の中から自分で決めることができます

4)転職に結婚……人生の進む道が変わっても、引き続き活用できます

5)税制上のメリットは3つ。掛け金(=積立てるお金)が全額所得控除になるので翌年の住民税、その年の所得税が軽減されます。運用している間は運用益が非課税に。年金を受取る時にも税金の控除があります

6)60歳まで原則お金の引出しはできません

7)運用成績で、将来受け取る年金の金額が変わってきます。年金として積み立てていた金額よりも増える可能性もありますが、減る可能性も

7つの特徴の中で、DRESS世代がとくに押さえておきたいのは、5番目の税制上のメリットです。
特に税制上のメリットとして「掛け金が所得控除になること」「運用している間は運用益が非課税」の2つを確認していきます。

■個人型確定拠出年金のメリットは、住民税と所得税が軽減されること

掛け金(=積み立てたお金)が全額所得控除の対象になるとはどういうことでしょうか。

たとえば、会社員のA子さん。35歳から60歳までの25年間、確定拠出年金を活用することにしました。A子さんの会社は企業年金がないので月々23000円を上限として積立てることができます。

A子さんの課税所得は「195万円超330万円以下」です。住民税・所得税を合計すると20%が税率になります。

1年間の節税効果は、23000円×12ヵ月×税金20%=55200円。同じ条件で25年間続けると55,200円×25年=138万円になります。

このように、掛け金が所得控除の対象になると、合計138万円の節税効果があります。

課税所得によって税率は違います。確定拠出年金を取り扱っている金融機関の中には、詳しくシュミレーションができるサイトもあるので、ご自身の場合を計算してみてくださいね。

■個人型確定拠出年金のメリットは、非課税で効率よく運用できること

確定拠出年金を運用している間は「運用益が非課税」になります。

通常、資産運用では利益に対して20%課税されます(現在は復興特別税加算のため20.315%)。その利益にかかる税金が非課税になるため効率的に運用できるのです。

先ほどのA子さん、毎月23000円を35歳から60歳までの25年間積み立てて、年率2%で運用した場合を考えてみます。

25年間で積立てたお金は、690万円。そのお金を確定拠出年金として、非課税で運用すると約901万円です。一方、同じ条件で課税されて運用した場合は約853万円です。

その差は、約48万円。このように資産を効率良く増やせるのが非課税で運用するメリットです。

(すべて筆者計算。実際の運用益を保障するものではありません。運用益の税金は20%が源泉徴収と仮定)

■確定拠出年金を上手に活用して不安解決に近づけよう

確定拠出年金はとくに税金面でおトクな制度になっています。

年金の準備をしたいと考えている人、資産運用を効率良くしたい人は、確定拠出年金を活用してみてくださいね。

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荒木 千秋

ファイナンシャルプランナー。神戸大学経済学研究科修士課程修了。 メガバンクに勤務時は、富裕層や会社オーナーを対象とした投資相談業務に従事。同年代の友達と話していると自分の知識や経験は、普通の働く女性に貢献すべきだと実感、独立...

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