夫婦の老後資金、必要な額はどう考えればいい?
夫婦の場合、老後資金の必要額はいくら? 重要なのは常に「2人分」のお金がかかることや、家族とのコミュニケーションにお金が必要になりやすいこと。仕事を引退したら、夫婦で世界一周船の旅、家をリフォームしたい……そんな夢を持っている方はとくに知っておきたい、夫婦でかかる老後資金の必要額の考え方や特徴をお伝えします。
■夫婦の老後資金、必要額は?
夫婦の老後資金を考える上で重要なことは、自分の家族の場合を考えることです。老後に出ていくお金も、年金等のもらえるお金も、家族1組1組によって違います。
とくに老後の収入面では、どんな形態で働いてきたか、退職金がもらえるかによって、2人で老後のために準備するお金の金額も変わってきます。
「老後資金は3000万円も必要?いくらあれば困らないか、自分の状況に応じて計算を」でお話した高齢世帯の1ヶ月の支出金額は平均して約27万円。
一生を終えるまでに生活費として必要となる貯金額は約3200万円といわれています。夫婦の場合は次にお伝えする老後資金の特徴を押さえてくださいね。
■夫婦の老後資金の特徴
夫婦の老後資金の特徴は、イベント費用の支出にあります。
当然のことですが、海外旅行に行くときも旅費は2人分必要です。外食費も、2人で始める趣味の費用も、お葬式代も2人分です。子供や孫のためにお金を工面するシーンもあるかもしれません。
シングルに比べると、家族とのコミュニケーションの資金が多くなるのが特徴。生活費以外の楽しみに使うお金が多くかかることを意識するのが大事です。
■夫婦2人の年金はどれくらいもらえるの?
年金の受取金額も夫婦の働き方によって変わってきます。
注目したいのは働き方によって変わる金額の差ではありません。あなたの場合はどこに当てはまって、
どんなイメージなのかを想像するきっかけにしてください。
年金が足りないと感じるなら、貯める準備を早めに始めることで解決できますよ。次に紹介する条件は、夫婦で年金を受取ったときの金額のイメージです。
夫婦の働き方別 年金受取金額の例
■夫婦ともに会社員
夫婦ともに厚生年金に38年間加入。
夫の生涯年収の平均は約588万円、妻の生涯年収の平均は約370万円。
夫の年金額:約202万円/年額、妻の年金額:約155万円/年額、合計約357万円。
■夫婦ともに自営業
夫婦ともに国民年金に38年間加入。
夫の年金額:約74万円/年額、妻の年金額:約74万円/年額、合計約148万円。
■会社員と専業主婦
夫は厚生年金に38年間加入、生涯年収の平均は約588万円。
妻は第3号被保険者(*)として国民年金に38年間加入。
夫の年金額:約202万円/年額、妻の年金額:約74万円/年額、合計約276万円。
*厚生年金とは、会社員が加入する年金。
会社員は国民年金+厚生年金に加入しています。
働いた期間の年収等と働いた期間の年数により年金額が決定します。
*国民年金保険料は、配偶者の会社が国民年金を支払ってくれます。
(大学生時には年金納付を猶予していたと仮定。年金額は2017年2月の情報に基づき簡素化し筆者計算。実際に将来的に受け取る金額と異なる場合があります)
■夫婦の老後が気になったら
今の生活を存分に楽しみながらも、老後のお金について少しでも感じたことがあれば、2人で老後のことをイメージしてみてください。
パートナーにすべて任せています……とか、パートナーが無頓着で……という話もよく耳にします。
後悔先に立たずといったことにならないよう、どちらかに任せきりにするのではなく、2人で迎える老後のために準備に取り組んでくださいね。
■夫婦の老後資金、自分たちの必要額を貯める準備をしよう
夫婦の老後資金の特徴は、シングルの人よりも生活費以外のお金が必要になることです。
年金も夫婦の働き方によって、老後に受け取れる金額も大きく変わってきます。自分の家族の場合を考えて、2人の老後を想像して、将来に向けての準備も始めてみてください。
DRESSマネー部に入部しませんか?
お金を上手に貯める・増やす・使うことを、一緒に考えてみませんか?
入部はこちら↓