パートナーへの批判をやめたら、ストレスが減って心が安定した
人生が好転したきっかけは、何かを始めることではなく「やめる」ことでした。普通の主婦である私が人生を好転させ、自分自身に満足できるようになったのは、5つの「やめる」を実践したのがきっかけでした。では具体的に何をやめていったのか。ひとつずつご紹介していきます。
■どこか満たされない気持ちを抱えて過ごしてきた
わたしは皆さんと同世代の一般家庭の主婦です。
子育ても一段落し、自由になる時間や精神的な余裕も増えてきました。夫も子どもも健康で、今のところこれといった問題もありません。
それなのに、自分の生活や環境、夫婦関係などが、周りと比べてどこか劣っているような気がする。このまま自分の人生が終わるのは違うように感じる。
皆さんもそういったモヤっとした気持ちを抱えて、日常を過ごしてはいませんか?
■モヤモヤから脱出し、人生が好転したきっかけ
わたしもつい半年前までは、そんな何とも言えない心の詰まりを感じながら生きてきました。
とくにこれと言った不幸な要素もないのに、私の人生を生きている! という感覚とは遠い感じ。エンジンをしっかり踏み込んでいない中途半端な感じ。
しかし、今はその状況から脱し、自らの変化をはっきりと自覚し、楽しい毎日を送ることができるようになりました。ストレスも減り、機嫌よく過ごせる時間も増えました。
■人生好転のきっかけは「やめる」に注目したこと
なぜ私はそんなふうに変わることができたのでしょうか?
それは5つの「やめる」を行動に移したからです。
人は新たな物事をスタートしたり、新たな人付き合いを始めたりすることは、わりと抵抗なくスムーズにできるもの。
ですが「やめる」となるとどうでしょう? たとえば毎日していた間食をやめる、ママ友との付き合いをやめる、(スケールの大きな例になりますが)仕事をやめる、など、継続してきたことをやめることにはなぜか抵抗を感じるのです。
現状に不満を持っているときは往々にして、新たなことを始めて、自分を取り巻く環境を変えようとします。新たな人間関係を作ろうとする、今までとは違うグループに属する、習い事やスクールに通い始める……など。
しかし、これらをすべてやってみても、私の幸福に対する欲求は満たされませんでした。どれだけ環境を変えてみても、自分が幸せで満たされているとは思えなかったのです。
ここでふとひとつの仮説にたどり着きました。もしかしたら、始めるばかりが大事ではないのでは?
始めてもダメならその逆をやってみるはどうだろう? と。つまり「やめる」を「始める」ということ。
では、私が具体的に何をやめていったのか。その5つの内容を、私の実体験をもとに、順を追ってお話ししていきます。
■人生好転のためにやめたこと1.夫に対する批判や否定
最初にわたしが実践したのは、夫に対する批判と否定をやめることでした。
パートナーの不快な点が目についてイライラしたり、つい小言を言ってしまったり。私も結婚してから15年以上、長年に渡ってずっとそうしてきました。
そして夫に対する不満を、友人や自分の親兄弟にまで愚痴る。それを話題にすることがあたりまえになり、夫への否定が習慣になってしまった例。
ここで断言します。この状態であなたの周りにいる友人も、ほとんどが夫に対して不満を抱いています。もしくは身近な誰かや職場、環境に対して腹を立てています。
なぜそう言い切れるかというと、私自身もまさにそうだったから。自分が不満のエネルギーを放っているときは、必ずそれに応じたエネルギーを持つ人と関わるようになります。
たとえばそういう友人と会ってお茶をしたとして、愚痴を散々言い合ってすっきりしたように感じる。でも、それはその場限りのことで、なぜかその後ぐったりしたり、疲労感を感じたりしたことはないでしょうか?
不満にはそれだけ、自分のエネルギーを消耗させるパワーがあるのです。
ここで大事なのは、愚痴を言うな、ということではありません。人間ですから当然何かに腹を立てて、誰かに話したくなることもあるでしょう。
大事なのは「視点を変えてみる」ということです。人の悪い点ばかりが目につくのは、あなたがそこに意識を集中させているから。
つまり、相手の悪いところはどこだ? と常に脳がリサーチしている状態なのです。
一番近しい間柄であり、同じ空間や時間を長く共有している夫に対して、悪い点ばかりを見つけてくる習慣を持っているということは、自分の気分を害する要素を脳がしょっちゅう見つけ出してくるということです。
これが自分のメンタルに良い影響をもたらすはずがありません。
わたしが夫に対する批判や否定をやめたのは、このことが腑に落ちたからです。夫に文句を言ったり悪い点をあげつらったりすることが、自分にとってはまったくメリットにならないと気づいたからです。
つまり批判をやめたのは、自分の心の安定のため。
そうはいっても、どうすればやめられるのか。答えは実にシンプルです。
自分の意識を向ける先を変えるだけでOK。今まで夫の悪い点にばかりフォーカスしていたのを、良い点に矛先を変えるのです。
もちろんすぐにできることではありません。できるところから少しずつやってみて、習慣にすればいいのです。
コツを言うなら、探し物をする感覚と似ています。「この人のいいところはどこかな?」という目で見てみるのです。
ダメと思える点と一緒に、別の見方をしてみるのもあり。たとえば、ズボラだけど細かいことは気にしないからいい、とか。
実際に、夫のいいところを紙に書き出してみるのも効果的です。
パートナーのいいところがわかるようになると、より多くのいいところが見つかるようになります。その過程で、不思議なことに相手の態度も必ず変わってきます。
あなた自身の日々のストレスも激減し、心も軽くなってくることでしょう。不満に対して使うエネルギーが減るので、パワーも湧いてくるはず。
まさに自分にいいことずくめなのです。
夫への否定・不満にエネルギーと時間を使うことをやめる。このことが自分の心を安定させ、自分にとってより大切なことにフォーカスする時間を生むのです。
もちろん最初は抵抗もあるでしょうが「すべては自分のため」と思ったらどうでしょうか。やれそうな気がしてきませんか?
私の人生が好転したきっかけ(2)足りないものに意識を向けるのをやめた
2017年2月21日公開
2019年8月5日更新