子なし夫婦の老後は寂しくて不安?備えさえあればシニアライフは絶対楽しい
子なし夫婦の私たち。早くも(?)老後の暮らしを想像することもある。子なしゆえ「誰に面倒を見てもらうの?」と聞かれることもあるけれど、子供がいてもいなくても、自分たちの老後資金は自分たちで賄い、老後の暮らしは自分たちでデザインする時代になっていると思う。
「将来、誰に面倒見てもらうの?」
子供を作らないかもしれない、というと返ってくる代表的な言葉のひとつがこれ。うん……、たしかに物理的にも、経済的にも子供には頼れない。でもそれって、そんなに問題だろうか?
■老後の生活に何を求めるかは、夫婦によって異なる
ソファに腰掛けるシルバーヘアの老夫婦、にこやかな2人の周りにかわいい孫と大型犬が駆け寄ってくるーーそんなハウスメーカーのCMみたいな老後を実現したいなら、子供を産むしか選択肢はない。かわいい孫に囲まれてわいわい暮らす老後は、とても素敵だと思う。
ただ、私は仮に子供がいて、孫が生まれたとしても、自分の老後に同居したいとは思わない。
世代間同居というのはとても難しい。もちろん、仲良く幸せに暮らしている二世帯・三世帯家族はたくさんいるが、うまくいかずに誰かがストレスで爆発しそうになっている家庭も多い。
家族とはいっても、お互い大人になればそれぞれの価値観があり、生活のペースがあり、守りたいプライバシーがある。嫁姑問題は世間にありすぎるくらいあるが、実の親子だってうまくいくとは限らないのだ。
ましてや介護が必要な状態になったら、ますます同居は望まない。家族の誰かが、自分の介護のために他のことを犠牲にすると思うと、気持ちはありがたいが心苦しいし、家族内での揉めごともきっと増える。
家庭内で、小さく縮こまって申し訳なく感じながら暮らすのはつらい。実際ここ数年、介護問題で何かと揉めがちな自分の親族を見るにつけ、そう思う。
だから、夫と私の老後プランは「お互い元気なうちは細々と働きながら2人で暮らす。体がつらくなってきたら、介護付き老人マンションに入居する」で今のところ仮決定している。
そして、散歩に読書においしいご飯にワイン……そんなのんびりした生活が希望だ。気の合うご夫婦が同じマンションにいれば、昼間から一緒にテニスとか、カラオケとか。
子供が会いに来ない寂しさはあるかもしれない。でも、そのぶん気ままだ。誰に対する気兼ねもない。物事はなんでもトレードオフなんだから、私たちらしい幸せを選べたらそれでいい。
■子なし夫婦への非難「他人の子に老後の面倒を見てもらって罪悪感はないのか?」に疑問
子供のいない夫婦が介護サービスを利用するというと、きまって「自分たちが子供を育てなかったくせに、他人の子供に老後の面倒を見てもらって罪悪感はないのか」という非難がわき上がる。なんとなく的外れだなといつも感じる。
そりゃあ無料で面倒を見てくださいというのは厚かましいけれど、こちらはきちんと対価を支払って、お仕事として助けていただくのだ。ボランティアでも強制労働でもない。
むしろ、超少子高齢社会らしい雇用を生み出していると思う。介護の現場の労働条件がブラックになりがちだ、ということはシステムや企業の問題であって、高齢者は堂々と胸を張って利用すれば良い。
■子供の有無に関係なく、老後資金は自分で用意する時代に
先ほど「対価」と書いたが、そう、先立つものはお金だ。夫婦で介護付き老人マンション、しかもそれなりに快適なところに入所しようと思えば、結構な額のお金が必要になる。
老後資金のことを考えると正直ちょっとクラっとしなくもないが、これは子供がいてもいなくても同じなんじゃないかと思う。
そんな「結構な額のお金」を、これからますます経済的に苦しくなっていくであろう子供世代に負担させるのは、子供にとんでもない商才があって莫大な財産を築いた、とかじゃない限りおそらく厳しい。公的年金も良くて「足し」程度だろう。
結局いまの30代、40代は、子供の有無にかかわらず、老後の資金は自分で賄う世代にならざるを得ない気がする。
■DRESS世代の老後は、十人十色できっと楽しい
……なんだかちょっと暗くなってしまった。でも、希望だってある。
DRESS世代がシニア世代になる頃には、今はまだ存在しない、面白い「シニア向け産業」がたくさん出てきているはずだ。なにせ一大マーケットだから、ファッションにしろ、健康産業にしろ、エンターテインメントにしろ、ワクワクするものがきっとあふれている。
お1人様でも、子なし夫婦でも、孫連れの夫婦でも、それぞれの老後生活を彩れる方法が増えているはず。せっかくだから堪能したい。
絵に描いた餅で終わらないように、今のうちからコツコツ働き、コツコツ貯める。目指せ、私たちらしい悠々自適なシニア夫婦ライフ。
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