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瞑想は5分でいい。いつも心を穏やかにする習慣のすすめ【安藤美冬 連載】

近年、瞑想の素晴らしさが働く人たちの間で再発見されるようになっています。気になるけれど、やり方がわからない。そんな方向けに、日々の暮らしに瞑想を取り入れている安藤美冬さんが、瞑想の方法や瞑想を習慣にして変わったことを教えてくれました。

瞑想は5分でいい。いつも心を穏やかにする習慣のすすめ【安藤美冬 連載】

巷で話題になりつつある「マインドフルネス」。スティーブ・ジョブズが禅の教えを受けて、瞑想を日常に取り入れていたことから、経営者やビジネスマンの間でも瞑想の素晴らしさが再発見されるようになりました。

瞑想から発展して、マインドフルネスという状態、つまり“今”に集中して心を穏やかな状態に保ち続けるということが聞かれるようになったかと思います。私もここ数年、日常生活に瞑想を積極的に取り入れています。

瞑想との出会いは、学生時代にバックパッカーをしていた頃。東南アジア、ヨーロッパ諸国を何十ヶ国と旅する中、インドに瞑想道場というものがありました。最初は「ちょっと怪しそう?」と思っていたのですが、その後、仕事をするなかで、正しい姿勢で正しい呼吸をする行為や、心を落ち着かせる時間を持つための一つのやり方として、瞑想がとても手軽で効果の高いものだということを実感し始めました。

京都の瞑想道場で体験した10日間に及ぶ修行は、人と会話をしてはいけない、目を合わせてもいけない、もちろん携帯を見てもいけないという苦行でしたが(笑)。

■瞑想のやり方

私は朝晩、起きたときと寝る前に横たわった状態で瞑想していて、それだけで心がすごく落ち着きます。イヤなことがあったときも、瞬時に心が戻ってくるので、電車の中やイベント前に緊張したとき、スースー呼吸をしています。

30代になってからも、瞑想のプチ習慣が何度も自分を救ってくれました。10代、20代前半は何かに対して苛立ちの気持ちを抱くことが多かったのですが、瞑想を始めてからまったくイライラしなくなりました。

無の状態に近づくためには、目を閉じておこなうのがコツ。短時間でもいいのですが、最低5分。背骨を真っ直ぐにした状態で、まずは息を深く吐くことから始めて、腹式呼吸をゆっくり何度も繰り返します。

何に集中すればいいかわからなくなると、周りの音が気になったり雑念がわいてきたりしてしまうので、あくまで自分の呼吸のテンポに身を委ねて集中することが大切です。寝た状態ではなく、上体を起こした状態でおこないます。

■瞑想を取り入れて心穏やかに

昨春、「幸せの国」と呼ばれるブータンに4日間くらい滞在しました。ブータンは日本と同じく仏教をベースにした国ながら、仏教の根ざし方がとても深く、小学校から義務教育で瞑想の授業があります。子供たちが外で遊んでいても、先生の一声でピタッと瞑想を始めたのが衝撃的でした。ブータンで各家に設置された小屋は、瞑想目的で作られた「瞑想スペース」なんです。

ブータンの人は生涯をかけて瞑想するので、50代くらいの男性が3年くらいぶっ通しで瞑想することも普通。3年を3回繰り返して、10年近く瞑想する人も……! 

ブータンは家賃も教育費もタダなので、お父さんが瞑想に入って働かなくても生きていけるんでしょうね。Google社では瞑想を取り入れているそうですが、日本の会社も“瞑想休暇”を取り入れたら、きっと穏やかに仕事ができるんじゃないかと思います。

■旅先での瞑想「旅メディテーション」でエネルギーチャージを

近年、私のなかでは、「旅ラン(旅ランニング)」ならぬ、「旅メディテーション」が流行っています。最近、ニューカレドニアに行って瞑想したところ、空が青く、海も青く、太陽も大きく感じられて、最高の体験でした。

個人的に悩みごとがあった時期だったのですが、一気に元気になりました。エネルギーチャージが本当にすごかったです。ふさぎ込んでいた気持ちがパンと消えました。

最近イライラしがちだな、心が停滞しているなという方は、ぜひ日常に瞑想を取り入れてみてください。私は「旅メディテーション」の上手い略語を考えていきたいと思います(笑)。


安藤 美冬

フリーランサー、コラムニスト。1980年生まれ、東京育ち。(株)集英社で広告と書籍の宣伝業務を経て独立。組織に属さないフリーランスとして、ソーシャルメディアでの発信を駆使した肩書や専門領域にとらわ れない独自のワーク&ライフ...

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