りんごを18個使ったアップルパイが衝撃の美味しさ【オトナの美旅スタイル #15】

りんごを18個使ったアップルパイが衝撃の美味しさ【オトナの美旅スタイル #15】

砂糖で似たりんごを詰めて、オーブンで焼くアップルパイ。東京にも美味しいアップルパイのお店は数あれど、今回は米ミズーリ州の「ザ・ブルー・オウル・レストラン&ベーカリー」で食べられる、18個分のりんごを使って作るアップルパイ。カロリーは気になりますがとても美味しそう!


旅するジャーナリスト小野アムスデン道子です。アメリカの真ん中を流れるアメリカ一長い川はミシシッピ川。小さい時に読んだ『トム・ソーヤーの冒険』もこのミシシッピ川のほとりの町が舞台になっています。

この川沿いにある10州は、肥沃な土地と川の流通を生かして開けてきた州です。そんな州の中からミズーリ州(バドワイザーの本社があります)、ウィスコンシン州(米大統領選でも話題でした)、アーカンソー州(ビル・クリントン元大統領はこちらの元州知事)の3州をアウトドア取材で回りました。

ミズーリ州でのランチで立ち寄ったカフェ「ザ・ブルー・オウル・レストラン&ベーカリー」も、これまたその大きさに驚く(おそらく全米一の高さのある)アップルパイで有名なお店。いわゆる行列のできるアップルパイ店なのですが、クリスマスともなるとこのアップルパイは全米一売れるのだとか。小山のような形のパイショーケースにたくさん並びます。

■シングルマザーになって始めたアップルパイ店

にこやかにお店で接客をする創業者のマリー・ホスティラーさん。今や娘が店を切り盛りし、大忙しの店内では孫も働いていますが、マリーさんは現役そのもの。全米でその名を知られるほどのアップルパイのお店を始めたきっかけは、ご主人と死別してシングルマザーになったから。

「1983年のこと。子どもがいて家でできることは何かと考えてお菓子作りを始めたのよ。クッキーやペストリーはとくに人気で、クリスマスにわずか3週間で3万個を売ったの。1日21時間働いたわ」と当時を振り返ります。

「この一帯は、7upの創始者の奥さまであるロス夫人が夏を過ごしていたところなの。夫人は、車社会が発展して、ミズーリの川沿いの町が衰退しさびれていくのを見かねて、再興のために資金を作って。この辺りの建物を買い取ってきれいにしたの。そのときに私たちもきれいになったこの場所を借りてレストランを始めたのが、夢の実現への大きなステップだったわ」と語るマリーさん。

■アップルパイには18個分のりんごがぎっしり

自分のレストランを開業して、提供するようになった大きなアップルパイは、全米フードショーや人気女性司会者のオプラ・ウィンフリーがメディアで取り上げたことでますます注目を浴びました。

こうした人気とロス夫人の信頼もあつく、お店を買い取ることになったそう。5人だった従業員は今や75人と大成功を納めているのです。レストランのメニューには、アップルパイのほかにもブランチにストロベリー・サラダやチキンスープなど素朴なメニューが並びます。

子どもとの時間を作りながら、好きだったことをひたすら続けて成功したマリーさん。もちろん苦労もあったと思いますが、迷いがなく進んできた道にすがすがしい感じがしたのでした。

18個分のりんご(ちなみにハローキティの体重はりんご3個分)がぎっしりと積み重なり、キャラメル・ペカン(クルミ)のトッピングを施した看板メニューのアップルパイは、りんごの自然な甘さが生きていて、おいしかったのは言うまでもありません。


ザ・ブルー・オウル・レストラン&ベーカリー(The Blue Owl Restaurant & Bakery)
所在地:6116 2nd St, Kimmswick, MO 63053

取材・文/小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。

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