卵巣機能は年相応でも、妊娠できる保障はどこにもない【塩村あやか】
AMH検査を行った塩村あやかさん。あっけなく終わった検査の結果と、それを受けて気づいたことは――。
前回のコラム「私はランクC?不妊検査を受けようと決めた日【塩村あやか 連載 #6】」に書いたように、「卵巣の加齢状態」が疑われたので、検査をしてきました。
私がしてきた検査は、抗ミュラー管ホルモン検査。検査をした六本木レディースクリニックのサイトの説明をお借りすると「発育途中の卵胞から分泌される女性ホルモンの一種。原始卵胞(生まれつき卵巣にある未成熟な卵胞)が少なくなるにつれ、AMHの値も低下します。そのため、卵巣機能の予備能(卵巣に残っている卵子の数)の目安、つまり女性の卵巣年齢を知る指標となるホルモンとして、不妊症治療において最近注目されています」という検査です。
まず、クリニックに到着をすると、生理周期や婦人科検診を受けたかどうかなどのアンケートに回答します。その間にカルテが作成され、ここから先はプライバシーの面で配慮がなされ、名前ではなく番号で呼ばれるようになります。
そして、待つこと45分。私の番号が呼ばれて採血室へ。チクッと針が右腕の血管に入って、採血が始まります。
「はい、終了ですよ~」という看護師さんの言葉。検査はたったの3分です。「結果は2週間後ですね」。こ、これだけなのか……。あまりにもあっけない。ドキドキして待っていただけに、拍子抜け。費用も7000円くらいでした。
■「卵巣機能年齢」と「妊娠力」はまったく別もの
結果は2週間後とのことで、ドキドキしながら行ってきました。また番号で呼ばれ、部屋に。すぐに医師が検査結果の用紙を渡してくれました。「抗ミュラー管ホルモン 2.39ng/mL」と書いてあります。
「年齢相応ですね」とのこと。検査自体は毎年受ける必要はなく2年で1回でもいいでしょうとのこと。ホッとした。私の卵巣年齢は年相応でした。
かといって、妊娠できる保障なんてどこにもない。この検査でわかる「卵巣機能年齢」と「妊娠力」はまったく別ものということに気をつけなくてはいけない。年相応ということは、妊娠できる確率は、年齢とともに低下していくことを考えたらさほど安心できる材料でもないということに、帰り道で気づいたのでした。
あやうく、なぜか「自分はまだまだ大丈夫」と思い込んでしまうところだったのです。さて、ではどうするか。すぐに子どもを持つということにも今はならない。できることは「卵巣機能は年相応である、つまり年齢と共に妊娠できる可能性は低下していくことを常に頭の片隅において、仕事が落ち着き、この人とならと思った人がそばにいたならば、子どもを持つということを真剣に考えて過ごす」こと。
結局、私の悩みは半分くらいしか解消されませんでした。このコラムを読んでくれているあなたも私と同じモヤモヤを抱えているかもしれません。