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あかちゃんグッズを借り受けてアガる。「アップサイクル子育て」のすすめ

一般的に、先輩ママから譲り受けた子どもの洋服を「お下がり」といいますが「上がっている」と考えることもできます。愛情がたっぷりプラスされているから「リサイクル」ではなく「アップサイクル」。そんな考えにもとづいた「アップサイクル子育て」を提案します。

あかちゃんグッズを借り受けてアガる。「アップサイクル子育て」のすすめ

私は、生後5ヵ月の娘と新たな発見の毎日を送る新米ママです。初めての子育てで、生まれる前からわからないことだらけ、不安でいっぱいでした。

でも、大丈夫。妊娠中から何人かの先輩ママに会って、それぞれの体験談を聞きながら、さまざまなことを教えてもらいながら、娘に必要なほとんどすべての物を「借り」ました。借りてから実際に使わせてもらうプロセスのなかで、たくさんのいいことがありました。

よく親戚のお子さんが着ていた洋服を譲り受けるときに、「◯◯ちゃんのお下がりなの」という会話を聞きますが、「下がる」のはではなく「上がる」と私は思います。だって、借りる際に、その子がどんなふうにお洋服を着ていて、どんな子だったか、どんな子育てをしたか、そのご家庭の愛情いっぱいのストーリーを聞くことができるのですから。そして、あかちゃんグッズを借りるときには、使い方から子育ての秘訣まで、いろいろ教えてもらうことができるのですから。

愛情がたっぷりプラスされているから、「リサイクル」ではなく「アップサイクル」。
私の子育ては、名づけて「アップサイクル子育て」をモットーにしようと決めました。

■先輩ママとお子さんの笑顔を思い出すと「ひとりじゃない」と安心できる

一人目の先輩ママからいろいろお借りして、教えてもらったのをきっかけに、できるかぎりアップサイクル子育てをやってみようと思った私は、妊娠中から積極的に先輩ママに会っては、「もしお子さんが使わなくなったお洋服などがあったら、貸していただけませんか? 実は、私、アップサイクル子育てをしたいんです。お子さんのこと、教えてください」と伝えるようになりました。

そうしたところ、洋服からベッド、授乳クッション、哺乳瓶、搾乳機、抱っこひも、バウンサー、お風呂、そして、私の妊婦服や母乳の冷凍パックまで、使わなくなった物を貸してくださったのです。

娘が生まれてから、授乳とおむつ替え、寝かしつけに明け暮れる最初の1ヶ月。家から一歩も外に出ることなく、社会から離れて娘と向き合い続ける1ヶ月でした。わからないことだらけ、しかも寝不足で、いつもはケセラセラな私も、このときばかりは心が折れそうになりました。でも、洋服を着替えさせる度に、「これは、あーちゃんが着ていたお洋服だよ」「今日はさっちゃんのお洋服だよ」と娘に話しかけながら、貸してくださった先輩ママとお子さんの笑顔を思い浮かべます。そうすると、私は一人ではないと思えてきて、心が少しやすらぐのです。

■「アップサイクル子育て」のおかげで孤独を感じない

そして、生まれて間もない頃、寝かしつけがうまくできなくて、もう無理! と白旗を揚げたくなったときは、先輩ママに「寝かしつけについてうまくいったことがあれば教えてください!」とスマホでSOSを送ると、お子さんはどんな子だったか、何をするとうまくいったか、エピソードを交えながら具体的な方法を教えてくださり、励ましてくれました。

教わった方法を実践して娘が眠るようになると、「ありがとうございます! ○時間も寝るようになりました!」とお礼と報告のメッセージを送ります。新しい洋服を着たときには、「◯◯ちゃんのあのお洋服を着てみました」と写真とともに最近の様子についてメッセージを送ると先輩ママは喜んでくれます。5ヶ月経った今、新生児服が着られなくなり、今度は「70-80cmのお洋服を貸してください」とお願いし、アップサイクル子育てはこれからも続きます。

こうやって先輩ママに頼りながら、子育てのストーリーを聞きながら、先輩ママとそのお子さんを想いながらわが子に向き合うと、孤独感がなく、とても心強く、毎日を楽しめている次第です。

■ネットの情報は参考程度に。信頼できる先輩ママを頼ろう

私が妊娠中にNHKスペシャルで「ママたちが非常事態!?」というタイトルの特番をやっていたので見たところ、子育てで孤独になっているママが多く、どうすればいいかについて特集していました。大反響があったようで、すぐに第二弾も放送されていました。

そんな孤独なママは、近くにいる先輩ママに「私、アップサイクル子育てをしているんです。何か使わなくなったものがあれば貸してください! いろいろ教えてください!」と勇気を出して言ってみるといいと思います。忙しいママに図々しく相談してお願いするのは躊躇しますが、心配はご無用です。先輩ママはみんな、新米ママの味方で、優しく答えてくれますから。

新米ママはたくさんのことを学べるし、先輩ママもいらなくなった子育てグッズを引き取ってもらって、自分の子どもが使っていた洋服を他の子が着てくれて、当時を思い出してうれしくなるようです。

ネット上ではいろいろな人がいろいろな子育て法について書いていますが、あまりにさまざまな意見がありすぎて、何を信じていいのかわからなくなってしまいがち。そんなとき、ネットの情報は参考程度にして、自分が共感できて尊敬できる身近な先輩ママに直接聞くのが一番だと私は思います。彼女の生き方に共感しているのであれば、彼女の子育ての方法にも共感できると思うのです。

何人もの先輩ママとお友達の愛情をたっぷり受けたわが子は今日もよく笑い、すくすく元気に育っています。

Text=田澤 玲子(たざわ れいこ)
大学卒業後、PR会社でさまざまな企業の広報業務に取り組む。その後、事業会社で広報業務を経験した後、2009年より、株式会社ビズリーチで広報を担当。2016年春に初めての出産を経験し、2016年現在、育休中。
ブログ「先輩ママから教わる初めての子育て」
http://ameblo.jp/senpaimama/


DRESS編集部

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