幸せも恐怖もやってくる。引き寄せの法則を生かすには？ 【覆面姉さんのワサビトーク@DRESSING ROOM #9】
「引き寄せの法則」を知っている人は多いはず。スピリチュアルな話でしょ？ と距離を置いてしまうと損をしてしまうかも。思考は現実化する、は本当でした。
本連載は、酸いも甘いも噛み分けたDRESSのお姉さん世代の働く女性たちが、仕事やキャリア、結婚、出産・子育て、離婚などの女性が対面する様々な問題を、自身の生々しい経験を交えて匿名でコラム化したものです。隔週でお届け。
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はじめまして、桜と申します。平日は企業の人事担当 部長代理として組織人っぽく過ごし、週末はコーチングのコーチとして活動しています。
起業している自由人の夫と家事万能な子ども2人（高３男子と大２女子）の4人家族です。
■思考が現実になる――引き寄せの法則
近年「引き寄せの法則」に関する多くの本が出版されたり、雑誌の特集になったりしてますね。とても簡単にいうと、自分の「思考」が「現実」となって物事を引き寄せる、というもの。だから、富や美、成功も、思考することで引き寄せられる、という考え方をします。
でも、実はネガティブな「思考」も現実を引き寄せるって知っていますか？ しかも、ポジよりネガのほうが強力なんです。心理学的な説明は飛ばして、私の実体験からご紹介します。
■夫の会社倒産と自己破産で、優雅なママライフから転落
私の恐怖の引き寄せ体験は、一言でいうと夫の会社倒産と自己破産でした。専業主婦になって5年目、子供が4歳と2歳、2000年12月の出来事でした。
当時、ゴージャスマダムライフを満喫していた私にとっては、まさに青天の霹靂！ 一夜にして無一文になったのです（無防備にも普通預金の口座に入れていたお小遣い800万円もゼロ円に）。
夫は従業員の解雇などの残務に追われ、いつ自殺してもおかしくない状態でした。お金が払えなくなったので、子どもたちの通っていた幼稚園やバレエ、幼児教室などは、すべてやめさせることになりました。私自身はつらくても、子どもがいつもそばにいて泣けなかった。
後になってわかりました。私の長年にわたるネガティブな思考＝「お金に苦労していない私は、いつかお金に苦労しないといけない。年をとって苦労するのは怖いから、早く苦労してしまいたい」が「この苦労する現実」を見事に引き寄せていたのだと。
共働き時代に破産してくれていたら、まだ良かったのに、と。しかし、当時は無職で小さな子どもをふたり抱えているとき。しかも、私はどうしても自分で子育てをしたくて、反対を押し切って仕事を辞めていたので、子どもを預けることは私にとっては、本当につらい体験でした。
■年収1000万円超を稼いで子どもを不自由なく育て上げる――思考したら幸福の引き寄せが始まった
無一文の年末から翌年の4月の子どもたちの保育園入園までの3ヶ月間、私は寸分の迷いもなく、明確に思考していました。
「私はこれから素晴らしい仕事をして、ふたりの子どもを何不自由なく育てる。数年内に年収は少なくとも1000万円以上（根拠なし！）で安定した企業で安定した気持ちで働く」と。いま振り返ると、本当に図々しい（笑）！
最初の仕事は某大手證券のいわゆるスーパー派遣さん、その後、現在の会社に転職・昇進、3年後に気づいたときには、年収1000万円を超えていました。
■良い思考を選択することで、人生は変容する
その後も学習能力のない私は、「もっと恐ろしい恐怖の引き寄せ」と「幸福の引き寄せ」を繰り返したため、仕事を続けながら心理学を再履修し、エニアグラムやコーチング、アファメーション、酵素栄養学、ヨーガ、瞑想など、さまざまなことを学び続けました。
そうしているうちに気づいたのは、良い思考を選択する効果。悟りなんてひらけないし、100％ポジティブでいること、1秒も落ち込まないでいることなんて無理。でも、自分がネガティブになっている瞬間に気づけは、思考も行動も再選択することが可能になるのだと。
「自分の思考」だけが「自分の現実」を「引き寄せているという事実」を知って、人生は自己責任という意味がようやくわかりました。生まれ育った環境のせいでも、養育者のせいでもなく、パートナーのせいでもなく、自分の思い込みや囚われ、確執からくる習慣的な無意識の散財をやめると、人生が驚くほど変容します。
■課題に気づいて自分と向き合う人は、人生を心地よく泳いでゆける
私が苦しんでいる間にも、人生の波をすいすいと泳いでいる人たちがいました。でも実はそう見えるだけで、そんな人たちも心の中は、学びでいっぱいだということ。
「悩み」でなく「学び」です。自分の課題に気づき、傷を認め、痛いと言い、ちゃんと泣く。そして、その課題に楽しんで取り組む＝歩みを止めない。だから周囲には、進んでいるだけに見える。
気づいたときに、ちゃんと自分に向き合い「良かったこと」や「なかったこと」にせずに日々過ごすと、心のしこりになりません。放置すると、石のように硬くなって、体もガチガチになり、病気にもなります。
思考が身体に及ぼす影響について気になる人は、私の大好きなルイーズ・ヘイの『すべてうまくいく 思考で治すヒーリングメソッド』をおすすめします。驚くほど詳細に思考別に現実化する病名が分析され、アメリカでは医療の現場で活用されています。
自分の仕事・家族・友人・生活・お金などについて正しく意識し。囚われや思い込みを手放し、自分にとってよい思考を常に選択することで、自分が手に入れたかったものは少しずつ、でも必ず手に入ります。
また、すでに手に入れていることにも気づくことができて、感謝と幸福感に包まれていきます。私はまだまだ学びの途中ですが、これを読んだみなさんが、今よりもっと幸福感に包まれることを信じています。
