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おいしく食べてきれいになる! あえて選びたい牛肉部位5選

牛肉を買うなら「どの部位を使うか」まで意識して購入しましょう。

おいしく食べてきれいになる! あえて選びたい牛肉部位5選

ふだん何気なく店頭で購入している牛肉。薄切りに焼肉用、煮込み用……料理によって使い分けてはいるものの、「どの部位を使うか」まで意識して購入する機会は少ないものです。

鶏肉、豚肉に比べ体の大きな牛肉は、部位によって肉の繊維や赤身と脂肪の質、量が異なり、それらよって軟らかさ、歯ごたえ、ジューシーさなど風味と肉質に特徴があります。

たとえば、運動量が多く筋繊維が発達した「もも」は、他の部位に比べ硬めの肉質ですが、部位に適した厚みや繊維質に対して直角にカットすることで噛み切りやすく、旨みを存分に味わうことができるのです。部位による肉質の特徴をおさえるだけで、家庭の牛肉料理が格段に美味しくなります。今回は、食べてきれいになる牛肉の部位を5つご紹介します。

■ばら

赤身と脂肪が層になり霜降りになりやすく、濃厚な味わいが楽しめるばら。焼肉のカルビとしてもメジャーな部位です。脂を敬遠しがちですが、牛肉に含まれる脂肪酸(オレイン酸)は悪玉コレステロールを低下させる働きがあります。お家で調理するなら焼肉、牛丼はもちろん、すき焼き風に食べるのも一興。フライパンでサッと加熱、すき焼きのタレで味付けし、溶き卵をからめていただきます。プルコギ風にたまねぎ、にんじん、にらなどの野菜と炒めればビタミンも補えるので美容効果も高まりますね。

焼肉カルビで知られるばらは、すき焼き風の味付けで溶き卵と食べるのも一興

赤身と脂肪が層になり霜降りになりやすく、濃厚な味わいが楽しめるばら。焼肉のカルビとしてもメジャーな部位です。脂を敬遠しがちですが、牛肉に含まれる脂肪酸(オレイン酸)は悪玉コレステロールを低下させる働きがあります。お家で調理するなら焼肉、牛丼はもちろん、すき焼き風に食べるのも一興。フライパンでサッと加熱、すき焼きのタレで味付けし、溶き卵をからめていただきます。プルコギ風にたまねぎ、にんじん、にらなどの野菜と炒めればビタミンも補えるので美容効果も高まりますね。

■かたロース

肩から背中にかけて続く肉で、適度に脂肪があり赤身の旨みと風味が楽しめる部位。しゃぶしゃぶ、すき焼きで食べるのが王道ですが、焼き肉、炒めもの、煮込み料理に至るまでメニューの汎用性が高いのが魅力。ステーキなど厚切りにはロース側が適していますが、首側は使う場合はやや筋があるので、ていねいに筋切りを。薄切りにして疲労回復効果のあるにんにく、にら、低カロリーで整腸作用のあるキノコ類を合わせて食べるとアンチエイジングにも効果的。疲れで食欲が低下しているときにぴったりです。

かたロースはすき焼き、しゃぶしゃぶ用として王道の部位

■かた

筋肉をよく動かす部位なので、肉質は硬めで脂肪の少ない赤身肉。うでと呼ばれることも。筋が多い部位なのでゼラチン質が多く、うま味成分が豊富で煮込み料理やスープをとるのに適しています。かたをさらに分割し、硬い筋を取り除いた部位が、かたさんかく、みすじ、とうがらしなど。

かたさんかく

かたさんかくは赤身の味わいと適度な霜降りがあり、厚切りにしてオーブン調理などでも美味しく食べられます。

みすじ

みすじは軟らかでカルビのような見た目に派手な霜降りが入るので焼肉店などでよく提供されています。

とうがらし

とうがらしの形をしていることからこう呼ばれています。

■ロース(リブロース、サーロイン)

体の中心部の筋肉なので筋が少なく、きめが細かく軟らかで、霜降りが入りやすい部位。ステーキ用として有名な部位ですが、ロインの中でもサー(王様)の称号を持つ高級部位です。すき焼きにも最適ですし、厚切りローストビーフなどで肉本来の味わいを愉しむことができます。リブロースは薄切りにして片面焼き程度で野菜と食べるのもおすすめ。


リブロース

サーロイン

■もも(うちもも、しんたま、そともも、らんぷ)

ももは、背中の後方からお尻にかけての部位。かたと同様に運動量が多いために筋繊維が太く、脂が少なめで赤身中心の硬めの肉質が特徴です。繊維に直角に包丁を入れてカットすることで筋っぽさを感じることなく、噛み切りやすくなります。


筋が複雑に入っているももは、薄くスライスした赤身しゃぶしゃぶがおすすめ

うちもも

最も脂肪が少なく赤身の大きなかたまり。ローストビーフをはじめ、しゃぶしゃぶにして赤身の旨みを愉しむことができます。

しんたま

脂肪が少ない赤身が中心の部位ですが、肉の繊維が細かく軟らかで、すき焼きしゃぶしゃぶなどの薄切りのほか、ステーキとしても食べることができます。さらに分割するとひうち、かめのこなどの部位になります。

ひうち

かめのこ

そともも

筋繊維が粗めの部位ですが、味の濃厚さはピカイチ。厚めにカットすると噛みづらく硬く感じてしまうので、薄くスライスして焼しゃぶにすると赤身の旨みを存分に味わうことができます。肉巻きおにぎりなどにも適していますが、加熱しすぎないことがポイントです。

らんぷ

サーロインに連なる部位なので濃厚で味わい深く、食感が軟らかな赤身肉。加熱しても硬くなりにくいので厚切りステーキなどで人気の部位です。イチボはらんぷの一部です。



今後は「どこの部位を食べるか」も意識してみては?




図:牛肉の部位(出典:お肉のQ&A)
牛部分肉写真:公益社団法人中央畜産会「和牛Cutting Guide Book」

片平 梨絵

東京農大畜産学科卒業後、10年以上にわたり肉牛専門誌や食肉業界紙の記者として国内外の家畜生産から食肉処理施設、流通卸、スーパー、レストランまで幅広く取材。執筆活動とともに畜産物のブランディング、販売促進をサポートする食肉コー...

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