(問) 1932年、内閣に不満をもつ海軍の将校たちが、犬養毅首相を暗殺したできごとを( )事件という。
(答) さつ人事件
球根を咲かせる法則は、育てるのでなく見守ること
*「私」(40代ワーキングママ由樹子)の目を通した 「ちょい足しボタニカル生活」をお届けします
「由樹子さん、アンタ、顔怖いよ」
いつものように花屋に立ち寄ると、おばさんは何かの球根ポットを私の前にポンと置いてそう言った。小さな芽が顔を覗かせたそれは「芽出し球根」というのだそうだ。私は球根がちょっと苦手。小学校の水栽培を思い出すからだ。教室の一番後ろのロッカーの上にずらりと並んだガラスの容器。「E男くんのは、もう花が咲きそうだね。」などと先生が毎朝コメントするのも嫌だった。私の球根はなぜだかいつも成長が遅い。ようやく小さめのつぼみをつけるのは、みんなのヒヤシンスが一斉に咲いてクラスが盛り上がった後。しかも花色は期待したピンクではなく白だったり。そんな残念な記憶ばかりがよみがえるのだ。
私の「怖い顔」の原因は、中学受験塾の模試の結果にある。小5の息子・さるおの答案はこんな珍解答だらけで、私はその場に崩れ落ちそうになってしまった。「今の状況ですと志望校合格はかなり厳しいですね。どうですか、もう少し志望校選択の幅を広げてみては」。塾の面談で、昨日先生からそう告げられたばかりだ。さるおは私に似てどんくさい。塾の宿題も素直にやるし休まず塾通いもしている。遊びたい盛りの小学生にしてはがんばっている方だと思う。でもまだまだ幼いさるおは、何をするにも時間がかかる。処理能力と思考力や論理性を求める中学入試問題は、彼には荷が重すぎるというのも薄々わかってはいたけれど。
今朝も塾の宿題を広げたままゲームをはじめたさるおを見た瞬間、「そんなにやる気がないんだったら、もう塾なんかやめちゃいなさいっ!」とブチ切れてしまった。
植物の成長に必要な条件は、「水、空気、適当な温度、光」。さるおの理科の教科書にそう書いてあったっけ。環境さえ整えてあげれば、植物はちゃんと成長していく。松岡修造が耳元で「がんばれ!」と熱く励まそうが、母が怒鳴ろうが、そんなこととは関係なく自分のペースで花を咲かせるのだ。
おかあさんのがんばれは、「がんばれ」の言葉じゃなくて、さるおの好きなアツアツのトンカツを笑顔で作ってあげて、見守ることだよね。「よしっ!」私はエプロンの紐をキュッとしめて勢いよく立ち上がった。
もなみのちょい足しポイント
水栽培専用のポットがなくても、空き瓶などを使って球根を手軽に水栽培することができます。球根を育てるときに一番難しいのは芽が出るまでと言われるので、すでに芽が出ている「芽出し球根」を選ぶと育てやすいです。やり方は以下の手順で。
室内の陽の当たる場所に置き、1週間に1回程度水替えをするだけで咲き始めます。水栽培は、普段土の下に隠れている根っこの成長過程まで見られるので、生き物を世話している感があり楽しめます。それにしても、植物以上に子どもや部下を見守るって、忍耐のいることですね。