女性の高齢出産。何歳まで妊娠できるのか? 不妊治療は何歳までに行えばいいのか、ぶっちゃけた話、女性が自然妊娠できる年齢はいつまでなのか。今回は、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。
高齢出産になる理由
高齢で出産する人の割合がいま増えています。高齢出産増加の背景や理由、男女の意識の違いについて、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。高齢出産になる理由の1つに、キャリア形成期と出産適齢期がモロにかぶっていることが挙げられます。
これまで散々、卵子は老化していくということや高齢不妊、高齢出産のリスクについて書いてきました。
■高齢出産になる理由
平均初産年齢が30歳を超え、35歳以上の出産の割合が全体の4分の1に届く勢いで増えていますが、どういう背景や理由があるのでしょうか。
いろいろな原因が言われていますが、よく「女性がぼんやりしてるから」だなどと言われますよね。
確かに「40歳になったら妊娠しにくくなるの?知らなかった!」という人も結構いますけど、早く子供を欲しくてもそういう環境が整わない人だって多いんです。
妊娠するのに生物学的に適している20代と30代前半は、キャリア形成期とモロに重なっている上に、子育ては母親が主に負担すべきだと思われているこの日本社会で子育てしながら働くのはそんなに容易ではありません。
その時期に子供を産み育てながら自分のプロフェッショナルの道を進んでいっている人は、それこそ血を吐くような努力をしているし、子育てと仕事のどちらかもしくは両方をそこそこ妥協しなくてはいけません。先に産んだ女友達を見て、「うわ、大変そう……」と引き気味になったことがある人は少なくないのではないでしょうか。
■出産に対する男性と女性の意識の違い
仕事もしたい、まだまだ遊びたい、子供が欲しいかどうかすらちゃんと考えたことはない、という女性がいるのも事実。でも、「欲しいけど、一人じゃできないんだってば!」という女性だって結構います。
当たり前ですが、妊娠するには相手が必要です。
そこを忘れて議論する人が多いのには正直うんざりです。周りの友達を見回しても、男性の方がのんびりしているため、結婚や子作りを女性の方がせっついてようやくというパターンは珍しくないし、不妊治療中の方でも夫と温度差があるという人はよくいます。
二人目を夫が欲しがらないため説得していたら高齢出産になったという人もいますし、そもそものんびりもしくは消極的なのは男性の方ってことも多いじゃないの? と思います。
女性と違って男性の生殖能力の減退は比較的ゆるやかですから、女性ほどタイムリミットを感じないのは当然でしょう。
でもそれならば結婚や出産に対して減税や給付金などなんらかのインセンティブでもないと、家族を増やそうというモチベーションがわきにくいのかもしれませんね。
まあいろんな男性がいるというのは当然のこととして。
普段は「なるほど」と思うようなことをおっしゃる方でも、「40歳以上の分娩料金を200万円にしたらいいんじゃないか」などと仰天するようなことを言ったりするので(30代で慌てて産むようになるという考えなのでしょうが、そもそも昔より40代の出産は減っていますし、そこじゃないでしょ、と思います)
とりあえず高齢出産経験者としては、女性にばかり高齢出産・高齢不妊増加の責任を押し付けられても困ると声を大にして言いたいですね。
トンデモ斬りコーナーとなっていたからだ問題担当大臣のブログですが、ちょっとここらでDRESS本誌と連動してみたいと思います。11月号と現在発売中の12月号で「卵子凍結」についての記事があって、結構濃い内容なんでぜひチェックしてください。
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