美人じゃなくて良かった

美人じゃなくて良かった

どんな人でも歳を重ねれば、若かった過去の顔には戻りません。今回は「外見」ではなく「内面」をアイデンティティーにしていく大切さについて、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。アラフォーになって「美人じゃなくてよかった」と語る彼女の考えとは。


■美人じゃなくて良かった

こんにちは。

アラフォー産婦人科女医、宋美玄です。

色んなメディアでたくさんの美しい人たちと一緒にしれっと出させていただいてきましたが、外見はずっとコンプレックスなのであります。単純に「女」という意味で「美人なんたら(女医とか)」と付けられるとものすごーく居心地が悪い。

ほんまに放っといてほしいです。

そんな私ですが、アラフォーになって、美人じゃなくて良かったと心底思うようになりました。

正確に言うと、外見の美しさが自分のアイデンティティーでなくて良かったということです。女性の美しさとは、こと東アジアにおいては若さと同義語です。男性の若さにも多少価値を見出されることはあるでしょうが、いい感じにシルバーグレーのおじさまになるという道もあることに比べると、女性の場合はやはり何歳になっても若く見えることが美の必須条件ですよね。

テレビに出ているアナウンサーも、男性はおじさんになっても出続けている人が多くいますが、女性のアナウンサーは新陳代謝が早い。

「女性の価値は若さじゃないんだ!」って思いますけれど、女性の方も「美魔女」とか「マイナス5歳肌」に憧れる人が多いわけで、女優さんや女性芸能人も妙齢になればアンチエイジングや女性ホルモン補充療法をしている人も「ちらほら」よりは多いのではないかと。

年齢を重ねて外見が老けてきても美容医療に頼ればいいじゃない、と思われる方もいらっしゃると思いますが。うーん、どうかなあ。

私は美容医療やアンチエイジングが専門の医者ではありませんが、友人知人で美容医療を専門にしている幅広い年齢の女医さんがたくさんいます。

彼女たちの中には自分にそういった施術をしている人もいます。美人もたくさん。医師が自分に行う医療ですから、最先端で信頼できるものを選んで行っていることでしょう。さりげなくされている分にはいいのですけど、やり過ぎというか不自然な人も……。

たるみやシワを伸ばすために皮膚の下に注入したもののせいで顔が一回り大きくなっている人とか……ごにょごにょ。女医さんでもですよ。

■若い頃の自分と比較しない

そんな訳で、医療は魔法ではないので、シワを伸ばしたりシミを消したりしても、若かった過去の顔には戻りません。アラフォーくらいになると、さすがに20代に見える人はいませんし、外見の美しさが長年アイデンティティーだったという人は多かれ少なかれアイデンティティクライシスを起こしがちです。

そこで、充実したそれまでの人生の時間とともに老いを受け入れられるとか、多少老いても同年代の他の人より若く見えたり美しかったりすることでアイデンティティを保てるといいのですが、ちらほらいる「迷走」する人を見ていると、美人じゃなくて良かったと心底思います。

そんな十人並みの容姿の私も老けはしますが、2回目の高齢出産と育児の同時進行のせいで美容院やネイルサロンはおろか、毎日の化粧、いやお風呂上がりのスキンケアすら満足にできない日々です。経年変化にショックを感じたり抵抗したりする余裕もなく、一気にいろんなものを諦め、今の自分を受け入れています。

女性の平均寿命を考えると、アラフォーはまだ折り返し点にもきていません。
若い頃の自分の写真と比べるのではなく、年齢相応の美しさと内面をアイデンティティーにしていきたいものですね。

宋 美玄のページ

https://p-dress.jp/users/205

産婦人科女医・性科学者。現役産婦人科医として、都内の病院で診療に従事すると同時に、セックスや女性の性、妊娠などに付いて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

産婦人科女医に「月経がない」理由

https://p-dress.jp/articles/2100

月経=1週間ナプキンをあて続ける生活、はあたりまえではありません。月経のない暮らしや月経があっても出血量が少ない産婦人科女医たち。彼女たちは一体どうしているの? 宋美玄先生が解説します。

この記事のライター

産婦人科女医・性科学者。現役産婦人科医として、都内の病院で診療に従事すると同時に、セックスや女性の性、妊娠などに付いて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

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