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旧姓併記の流れが進んでる! 住民票や運転免許証は11月から可能に 2/2


■銀行口座が旧姓でつくれるようになる?

2017年7月に政府が全国銀行協会へ要請したことを受け、一部の大手銀行や地方銀行では旧姓で口座を開設することができることになったようです。併記よりもワンランク上ですね。

しかし、実際には銀行側は不正取引などのリスクがあるため、積極的には取り組んでいない様子。ということで、現状ではまだ難しいようですが、11月の住民票や免許証の旧姓併記を受けて前進するかもしれません。

旧姓で活動をしているフリーランスの方などは、振込先の口座名が仕事で使っている名前と同じになるのは助かりますよね。

■我が家のポストは旧姓併記です

旧姓併記

ちなみに、我が家のポストは結婚当初から旧姓併記です。友人とは旧姓のままで付き合っていますし、年賀状も旧姓または旧姓併記で送っています。旧姓で登録していて問題がないサービスなどもそのままなので、郵便や宅急便は旧姓でも届きます。なんとなく「私がいる」感じが味わえます。

■それでもやっぱり「選択的夫婦別姓」の方がいい

このように、旧姓併記ができるようになることで、私のように旧姓を使っている人は、だいぶ便利になるかもしれません。しかし、すべてが解決されるわけではないので、やはり選択的夫婦別姓制度の成立が待ち遠しいです。

仕事をしていると名前と実績はセットになり、旧姓で働いた期間が長いほど、変えにくくなります。特に研究者にとって、姓名はとても重要なようで、論文・業績は姓名とともに記録されているので、そのまま積み上げられるのがベストです。

通称でいいじゃないかという意見もありますが、先日夫婦別姓訴訟を起こしたサイボウズの青野社長が出した例のように、仕事で海外に通称で招待され、航空券やホテルの予約を通称でされてしまった場合にトラブルになったりもします。

もちろん、望んで妻や夫の姓に合わせ、日常でもそれに合わせている方もいるので、姓が変わった人のすべてが困っているわけではないと思います。ただ、愛着があって変えたくなかったり、変えたことで困っている人たちはいます。

夫婦別姓に反対する人の中には、家父長制的な価値観から「家」の一体感が必要と考えている人もいるのでしょう。しかし、そうでない価値観で「家族」を考えても社会的に悪影響はないのであれば、制度としても許容してもいいのではないでしょうか。

せめて私がまだ働いているうちに、選択的夫婦別姓が実現しますように。

Text/蜷川聡子

蜷川 聡子

株式会社ジェイ・キャスト 執行役員。 インターネットメディア協会 理事 1972年生まれ。商社系マーケティング会社を経て、2002年入社。2006年の「J-CASTニュース」創刊時には営業部長として、創成期のウェブメディ...

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