1. DRESS [ドレス]トップ
  2. トラベル
  3. アナンタラ・チェンマイ・リゾート宿泊記。すべてを叶えてくれる極楽ステイ

アナンタラ・チェンマイ・リゾート宿泊記。すべてを叶えてくれる極楽ステイ

タイ第2の都市・チェンマイを訪れるのは初めて。“北方のバラ”とも称される、美しい古都にステイするにあたり、宿泊先に選んだのは「アナンタラ・チェンマイ・リゾート」。人気のチェンマイのなかでも、とりわけ評判のいいリゾートでの滞在は、今思い返しても、「ああ、またあの空間に戻りたい」と思うようなハッピーなものでした。

アナンタラ・チェンマイ・リゾート宿泊記。すべてを叶えてくれる極楽ステイ

■タイを中心に35のホテルを展開

空港から車で10分強、チェンマイの市街地や旧市街も徒歩圏内と何をするにも便利。そして、チェンマイ伝統の意匠と植民地時代の意匠が融合したデザインが素敵だと聞いて予約を入れたのが、今回、ご紹介する「アナンタラ・チェンマイ・リゾート」です。

市内を滔々と流れるメーピン川(バンコクを流れるチャオプラヤー川の支流)に面したリゾートホテルで、客室は全84室(ルーム52室、スイートルーム32室)。そのすべての部屋にバルコニーが付いています。

まずは、「アナンタラ」について少し紹介しておきましょう。日本にはないホテルブランドなので、なじみがない方も多いと思います。

「アナンタラ」は、タイのマイナー ホテルズが運営するホテルブランドで、タイを中心にインドネシア、カンボジア、ベトナム、アラブ首長国連邦など、35のホテルを展開しています(2019年5月現在)。

■長さ34メートル。川沿いのプールにうっとり

美術館のようなモダンな外観にまず驚き、空間を贅沢に使った、開放感のあるエントランスにも度肝を抜かれます。中庭に面し、吹き抜けになっているロビーは開放感抜群。

ロビーの向こうには、洋館(後述します)、人工池、最奥には川があり、ロビーからはその風景が1枚の絵画のようにも見えるのです。ロビーには複数のソファが配されているので、ここで本のページをめくったり、メールのチェックをするのもいいかもしれません。

ホームページの写真で見て、「ここで泳ぎたい!」とひとめぼれした、長さ34メートルのプールは、想像を超える美しさでした。メーピン川に沿うように存在している、佇まいにもうメロメロ。……ここで1日だらだらしたい!

実際、滞在中、プールに入りながら川側のへりに身を委ね、読書に勤しむゲストを何人も見かけました。わかるわかる、それ最高だよね、と肩を組みたい衝動にかられましたがどうにか我慢!

■朝食は、川沿いのテラス席で

中庭では、コロニアル調の洋館が得も言われぬ存在感を放っています。こちら、1921年にチェンマイ英国領事館として建てられた建物で、リノベーションしダイニングとして利用されているんです。

1階はオールデイダイニング「ザ・レストラン」。ここでいただく朝食がまた、とてもいいんです。ブッフェとオーダー制の併用で、メイン料理をひとり何品でもオーダー可能。まあ、そんなに食べられるわけじゃないんですけど、うれしいですよね。

タイの伝統的なメニューからウエスタン風、ベジタリアン用のメニューなどもあって、どれもこれも美味しそう! そうそう、朝食時は、メーピン川沿いのテラス席がおすすめです。

テラスにある大木がいい感じで、影を作ってくれます。小鳥のさえずりと川の流れる音のなか、濃い緑の木々に包まれた空間でいただく朝食は格別ですよ。

■英国の諜報機関を思わせる個性的なレストラン

2階のレストラン「ザ・サービス1921レストラン&バー」も要チェック。チェンマイで暮らすおしゃれ人からも人気の高い同レストランのコンセプトは、この建物が建てられた1921年の英国統治時代に「英国政府が当地に創設した諜報機関を思わせる架空のレストラン」というもの。

重厚な黒革の家具など、ロンドンに古くからあるバーを彷彿させる雰囲気です。入口のドアにはスパイ用ののぞき穴が空いていたり、個室が本棚の裏に隠されていたり、「TOP SECRET」と書かれた封筒にメニューが入っていたりと、遊び心も随所に。

料理は専門のシェフがそれぞれ手掛けるモダンタイ料理、四川料理、ベトナム料理。あまりお目にかかれない、チャンビールのドラフトがあったのにもにんまり。

■ノスタルジックで粋で、モダンな「東洋」がここにある

ロビー棟とレストラン棟の間の中庭では夜の帳が降りる頃、毎日、チェンマイ伝統舞踊が披露されます。キャンドルの炎に照らされながら、ダンサーが、弦楽器の調べに乗って踊る姿は幻想的で、「非日常」という言葉を身近に感じることができます。

この居心地の良さはどこから来るのだろう、と滞在中ずっと不思議に思っていたのですが、スタッフの方から、「禅」をイメージしてデザインしたリゾートだと聞き、腑に落ちました。

なるほど、リゾート全体にノスタルジックで粋で、モダンな「東洋」の雰囲気が漂っています。

■暮らすようにステイできる、レジデンス形式の宿泊施設も

もうひとつぜひご紹介したいトピックスが。「アナンタラ・チェンマイ・リゾート」の本館の向かいには、レジデンス形式の宿泊施設「アナンタラ チェンマイ サービスド スイート」があるんですよ。

レジデンススタイルということで、ベッドルームに加え、ゆったりとしたリビングルームがあり、洗濯乾燥機、簡易キッチンやダイニングテーブルも設置されているので、タイの食材を使ってちょっとした料理を作ることも可能。

まあ本格的に料理はしないとしても簡単にお湯が沸かせたり、温め作業ができるのは便利ですよね。レジデンスのほうもリゾートのコンセプトそのままに、自然素材の美しさをいかした作りを踏襲しています。

■屋上のプールは、レジデンス形式滞在者だけの特権

なかでもうれしいのは、屋上に、チェンマイの街並みや周囲の山並みが一望できるプールがあること。「アナンタラ チェンマイ サービスド スイート」にステイしている人だけが使える、専用のプールです。

ちなみにこちらに滞在していれば、スパ、レストラン、プールなど、「アナンタラ・チェンマイ・リゾート」の施設が自由に利用できるんです。朝食もリゾートでいただくことになります。リゾートに直接アクセスできる、ちょっぴり秘密めいた専用の歩道橋もあり、道路を横切る必要はありません。

■欲張りな旅行者にぴったりの快適リゾート

タイの第2の都市であるチェンマイには見どころがもりだくさん。お寺巡りもしてみたいし、買い物も楽しい(バンコクよりも物価が安い)! エレファントライディングやリバークルーズなども楽しめます。

実はチェンマイにあるラグジュアリーホテルって、市街地から離れているところがほとんどなんです。そんななか市街地に位置しながら、川に面し、瑞々しい緑に囲まれた「アナンタラ・チェンマイ・リゾート」は、極上のアーバンリゾートといっていいでしょう。

リゾート気分を満喫したい、でも街にも気軽に繰り出したいという欲張りな私に、ぴったりのリゾートでした。雨季の滞在もいいかも! 雨が楽しくなるかもしれません。

■バンコクでは個性の異なる「アナンタラ」にステイ

最後にもうひとつ、情報を。今回、チェンマイに飛ぶ前には、バンコクにも滞在しました。その際、利用したのは、「アナンタラ・バンコク・リバーサイド・リゾート」。

ひとりで勝手に「アナンタラ」祭りを開催してみたわけです。ホテル名に“リバーサイド・リゾート”と付いていることから想像がつくように、チャオプラヤー川沿いに建つ伝統のあるホテルです。

2015年に全面改装されたこともあって、ちょうどいい感じに、クラシックさと快適性が混じり合っています。

約11エーカーの敷地内に、客室は400弱。こちらもタイの意匠と自然の建材を積極的に利用した、あたたかみのあるデザインを踏襲しています。ホテルを象徴する存在である、ガーデンに囲まれた大きなプールにもぜひ足を運んでみたいところ。

おこもりステイなら、このプールサイドを陣取ることをおすすめします!

■姉妹ホテルのルーフトップバーは必見です!

川沿いということで、街中への移動に不便さを感じるかもしれませんが、ホテルの桟橋からは、スカイトレインのサパーンタクシン駅直結の桟橋への無料シャトルボートが出ています。約15分の船旅はなかなか快適ですよ。

26階建の姉妹ホテル「アヴァニ・リバーサイド・バンコク・ホテル」も隣接しており、その最上階のルーフトップで、チャオプラヤー川やバンコクの街並みを眼下に酔いしれるのも至福のひととき。

対岸のナイトマーケット「アジアティーク・ザ・リバーフロント」の観覧車もライトアップされ、宝石箱をひっくりかえしたようなご機嫌な夜景が広がります。

アナンタラ・チェンマイ・リゾート(ANANTARA Chiang Mai Resort)

https://www.anantara.com/ja/chiang-mai

住所/123-123/1 Charoen Prathet Road, Changklan, Muang, Chiang Mai, Thailand 予約・問い合わせ/+66 53 253 333

アナンタラ・バンコク・リバーサイド・リゾート(Anantara Riverside Bangkok Resort)

https://www.anantara.com/ja/riverside-bangkok

住所/257/1-3 Charoennakorn Road, Thonburi, Bangkok, Thailand 予約・問い合わせ/+66 2476 0022

長谷川 あや

フリーランスライター。出版社勤務後、フリーに。食、旅、エンタメなど、ライフスタイル系を中心に、雑誌、ウェブ媒体などに執筆。共著に、『魅惑のミュージカル鑑賞入門』(世界文化社)、『日経エンタテインメント! 大人のディズニーSp...

関連するキーワード

関連記事

Latest Article