私が一生付き合いたい時計、ロレックス デイトジャスト
おしゃれな人5名に「明日のコーデ」を紹介してもらう企画【明日これ着よう!】。2月11日〜2月15日までのテーマは「私の一生もの時計」。5人5通りのコーデをお届けします。“月曜日担当”の輪湖もなみさんには火曜日のコーデを見せてもらいます。
ペン・傘・腕時計。この3つに共通しているのは、手近なところにあって、あってもなくても困らないものだということ。
銀行の窓口に置いてあるペン、ビニール傘、スマホでもちゃんと機能は果たしますし、お値段もピンキリです。でも、何を選んでもいいようなモノをどう選ぶかということにこそ、その方のスタイルや考え方が無意識に現れる気がします。
とりわけ「この方は、いいもの、古いもの、気に入ったものを長く大切にするという価値観をお持ちなんだな」と伝わってくるような腕時計をつけている方には、大人の成熟した魅力を感じて嬉しくなるんですよね。
今回は私自身の「一生もの時計」についてご紹介します。出産の記念に買い求めたロレックスのデイトジャスト。
当時35歳だった私には分不相応な高価な買い物でしたが、働きながらの出産育児がしんどかったので、自分を励ます気持ちで手に入れました。
でも、この時計の価値を本当に知ることになるのは、ずっと後になってからです。
テニスプレイヤーの伊達公子さんがこの時計をつけていて、それがとても素敵に見えたので、私も真似してテニスをするときにつけていましたが、次第にガラスの表面やステンレスの表面に細かな傷ができました。
軽い気持ちでロレックスの販売店に修理を依頼すると、私の想像をはるかに超えるアフターサービスがなされて帰ってきたのです。
具体的には、中のムーブメントがすべて取り出され、細かな部品一つひとつが丁寧に洗浄されます。このとき、不具合のある部品が見つかると、全部交換してくれるのです。
ネジ1本までバラバラになった部品が元通りに組み立てられた後は、歯車とゼンマイの振動だけで動くこの機械式時計が狂いなく動くよう、数十万回も振動させて計測しながら微調整するそう。
もちろん、ブレスレット部分やガラスは研磨と超音波洗浄され、大きな傷がついている場合は取り替えてくれて、新品のようにピカピカになって戻ってきます。この修理は世界中どのロレックス販売店でも受け付けてくれます。
これらのことは、ロレックスのお店で流れていた定期メンテナンスVTRの受け売りなのですが(笑)、1カ月にも及ぶ徹底的なオーバーホールのプロセスを知り、このブランドの技術力と製品へのこだわりに圧倒される思いがしました。
本当のブランド価値とはこういうもの。うわべだけ、マークがついているものを手に入れたからといって、ブランドを使いこなしていることにはならない――。
メンテナンスをしながら長く、一生大切に付き合えるこの時計から、そんなことを教わった気がします。