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海老原 露巌（えびはら ろげん）書道家、墨アーティスト、文化庁文化交流使。1961年栃木県下野市生まれ。４歳より書を学ぶ。作品は在フランス日本大使館、在日本イタリア大使館、中国狭西省歴史博物館、カナダケベック州立文明美術館などに収蔵され、近年はパリ日動画廊、新宿伊勢丹にて展覧会を開催する。
11月の新月メッセージ「飛び出せ、私。」
11月の新月は、８日木曜日、夜中の1:03に蠍座で起こります。10月の新月から、2019年の扉が開いてきて、本格的に動き出すスタートのタイミングが、この11月の新月です。
2018年が始まって、この10カ月の間、さまざまなことがありましたね。そして毎月の新月に、いろいろな願いをしてきた方もいると思います。
これまでが準備期間としたら、この11月は、ついに飛び出していく――そんなイメージが近いかもしれません。そう、自分自身にとっての、本当の豊かさや愛を経験するために、私たちはついに動き出すのです！
■2018年はどんな１年でしたか？
この10カ月、あなたはどんな時間を過ごしてきましたか？ そしてどんな願いをし続けてきたのでしょうか？
ずっと同じ願いであった方もいれば、毎月変化していった方もいると思います。そのどれもが、今のあなたを創り出しているということを、まずは改めて確認してみましょう。
そして、改めて振り返って、「大変だったこと」や「辛かったこと」ではなく、「自分が頑張ったこと」「楽しかったこと」「幸せだと感じたこと」にあえてフォーカスしてみましょう。月毎に、書き出してもよいかもしれません。
ご自分がどれだけのことを乗り越え、そして経験し、頑張ってきたのかが、よくわかると思います。まずは、今の自分の場所まできてくれた「自分自身」を褒めたたえ、認め、休めてあげましょう。
■自分にとっての「豊かさ」とは、なんですか？
あなたにとっての豊かさ、とはなんでしょうか？ そしてこの10カ月願い続けてきて、変わらない願いはありましたか？
ずっと欲しかったもの、ずっと手に入れたいと思っていたものの奥にある「体験したい感情」は、一体なんでしょうか？ 少し思い巡らせてみましょう。
例えば、お金や愛情、仕事、結婚や子ども、家族のことや、パートナーのこと、さまざまな形の豊かさ、と呼ばれるものがあります。形だけでなく、体験であったり、感覚であったり。あなたは、どんなときに「豊かだな」と感じるのでしょうか？
その豊かさが見えてきたら、その豊かさを手に入れたときに感じるであろう「感情」を少しイメージしてみてください。どんな感情を体験すると思いますか？ 目を閉じて、感じてみましょう。
例えば、宝くじで数億円当たって、もうお金に困らない！ という豊かさだとしたら、お金に困らなくなった私は、どんな感情になっているのだろうかとか、何をしようとするのだろうとか、妄想でかまいませんので、イメージしてみましょう。
あなたはツールとしてお金を必要としていて、実はその先にある感情を体験したいのだった、ということに気づくかもしれません。
そこから生まれる体験から、「感じたかった自分」というものを知ると、実はお金が欲しかったのではなく、この感情を体験したかっただけなのだった、と知るのかもしれません。
お金ではなく、結婚や家族、恋人などで考えてみてもよいと思います。あなたが「本当は体験したい感情」の姿が見えてくるのではないでしょうか？
■あなたの人生は、あなたが与えたものでできている
私たちは、生まれてから親に育てられ、それぞれの環境や人間関係の中で、「自分」というものを培ってきました。
大人になってから、自分で選択できるようになると、自分が願っているものだけではなく、実は本当は欲しいと思っていない世界を選んでいることもあります。それは例えば、安定のためであったり、誰かの助言からであったり、自分自身の思い込みであったり。
「今」のあなたのいる世界は、人生は、どんな理由があったにせよ、すべてあなたが選んで、与えてきたものでできています。そうせざるを得なかった人生、であったとしても、やはり選んできているのです。
そして選ぶ、ということは、あなたが与える、ということでもあるのです。あなたの人生は、あなたが与えたのです。まずはそれを受け容れられるかどうか、自分に確認してみましょう。
そして、だからこそ、自分の人生は、自分のために与えることができるのです。そのためには、絶対的に必要なことは、「自分がなにを与えたいのかを、知っている」ことです。
■露巌先生の11月の新月作品
今にも飛び出しそうな勢いのあるフォルム。それはただがむしゃらに飛び出すのとは違って、これまできちんと準備をしてきた方にしかできない主軸のある姿。
自分自身と向き合ってきたからこそ、自分の力を信じて飛び出せるような、力強さと美しさを感じます。もう抑えなくてもいい、だけれども、これが自分の本当に望んでいたものだという確かな感覚。
さらに、安定感のある突き抜け感が、これから先の未来へも繋がっていく希望さえも感じさせます。まるで一度死んで生まれ変わったかのように、迷いなく澄んだ、濁りのない世界。
この世に生を受けてきた、本当の目的を思い出せた、ということでもあるのではないかと思います。そう、私たちはもう、飛び出していっていいのだと、教えてくれているようです。
自分にとっての豊かさを確認し、そしてそれを実際に体験していく、そんなスタートとしてふさわしいタイミングの11月の新月。あなたにとっての豊かさを、あなたのために、思いっきり楽しんでいきましょう。最大限の喜びと共に。
海老原 露巌さん
