【ストレス】仕事の電話に出るのが怖い……
仕事の電話に出るのが怖くて、ストレスになっているという女性のご相談。「働くオンナのストレス相談室 #6」今回のお悩みも、ゲイの精神科医のTomyさんに答えいただきました。「電話にでられなくて怖い……」と思ったときは「プラセボ作戦」を試してみましょう。
【相談したいストレス】 今までなんとかできてたのに 最近、怖くて電話に出られない…… これってココロが弱ってる?
レイコさん(仮名)
33歳 生命保険会社勤務 独身
転職してきて数年、最近になって会社にかかってきた電話に出るのが怖いと感じるようになりました。
びくっと反応してしまうし、たぶん周りの人も変だと思っていると思います。
声がうまく出なくなってしまい、どもってしまったり……。そして、隣りの席の上司や周りの人が、その受け答えを聞いていると思うと、さらに上手く話せなくなってしまって、相手にすごく嫌な印象を与えてるんじゃないかと考えてしまいます。
普通に人と対面して話すのは問題ないですし、会社に入ったころは電話に出ることができました。どうして最近になって、こんなに電話がストレスなのか、困ってしまいます。
電話にびくびくするのは、 社交不安障害のひとつなの。 プラセボ作戦で乗り越えられるわ
Tomy@ゲイの精神科医
相手に嫌な思いさせるんじゃないかとか周りの目とか、必要以上に気になって、ついには電話に出られなくなるのを“電話恐怖症”なんて呼ぶんだけれど、これ、オトナに起こることもよくあるのよ。
相手の様子が見えないと、より不安になって、ドキドキしちゃうのね。あがり症のひどいバージョン。
ひどい人は吐き気がするなんてことも。一度大きな失敗を経験するとそのトラウマが残って、不安のスイッチが入っちゃうの。“予期不安”っていうんだけど。きっと、前からその傾向はあったんだけど、なんとかカバーできてたのね。今、限界点を超えちゃって、不安の方が強くなっちゃってるわ。
この状態、実はおまじないが効果的なの。薬効成分が入ってない形だけのお薬をプラセボって言って、新薬の試験のときホントの薬と比べるために使うんだけど、プラセボも必ず、効果が出るのよ。
人間、信じて飲むと効果が出るのね。温かいものは安心感を与えるから、白湯を飲むだけでも緊張が解けるわよ。ミントのタブレット菓子を食べるととたんにココロがスカッとして落ち着くっていう人もいる。結構おまじないは馬鹿にできないから、試して心地いいものがあったら取り入れてね。
■Tomyのアンチストレスメソッド
①“電話恐怖症“のような社会不安障害は、オトナにもよく起こる、些細なこと、と割り切って。
②(自分なりの)おまじないを作るだけの「プラセボ作戦」は有効。効果が出る人が多いので、取り入れてみて。
Text:Reika Nagata(Nananere!)
Illust:Aya Nodeki
■ゲイの精神科医 Tomyのプロフィール
某国立大学医学部卒。精神科医として日々診察を行うほか、webサイトや自身のお悩み相談ブログでも悩める人々を救っている。「オネエ精神科医が教える壊れない生き方」(KADOKAWA/メディアファクトリー)ほかの著書がある。