結婚につながる“自然な出会い”について、あらためて考えてみる
結婚や恋愛を語る際に、よく耳にするセリフ。「婚活サイトや合コンもアリだけど、やっぱり自然に出会って、何年か付き合ってそのまま自然な流れで結婚」……聞き覚えがありますよね。実は気づかないうちにこの言葉にとらわれて、せっかくの出会いを逃していることも。結婚のための「自然な出会い」について、しっかり考えてみましょう。
■自然な出会いを理想とする風潮
自然な出会いとは
「自然な出会い」についてたずねたとき、どのような答えが返ってくるでしょうか。
おそらく「職場や友人など身近な存在とより関係を深めていくこと」という回答が多いと思われます。
また、趣味を通じての出会い、日常生活中にふとしたきっかけから知り合う……など、ドラマや漫画などの世界のような出会いを想像される方もいるかもしれません。
他人の手を経由する出会いもある
では逆に「自然ではない出会い」とはどのようなものでしょう。
身近な存在が自然の象徴なのだとすれば、その逆とはおそらく「人工的」なものを指すのかもしれません。
婚活サイトやお見合い、最近ではマッチングアプリなどもこちらに含まれますね。いわゆる「人の手」「システム」を経由した出会いが、「自然ではない」ととらえられる傾向にあるかもしれません。
なるべく他人の手を介さず、相手との距離を埋めやすい環境にあるほうが、「自然な出会い」と考えられているようです。
どうして自然な出会いが理想とされるのか
「自然に出会いたい」と声をあげる人ほど、自身の恋愛・結婚イメージを強く持っていて、できるだけ他人の手を介さずに出会いたい、結婚したいと考える傾向が多いように感じます。筆者自身、知人夫婦の結婚のなれそめについて、“趣味のサークルでの出会い”と聞いていたのに、実は街コンで知り合って……と聞かされた経験がありました。
自然な出会いを理想とする風潮の根底にあるのは、もしかすると「結婚に対してそこまで必死に出会いを求めていると思われるのが恥ずかしい」というような考え方が根付いているのかもしれません。
■結婚への出会いの場=自分にとっての自然な環境に
自然な出会いという名の「受け身」思考にならない
自然な出会いを求めることは素敵なことです。
職場やサークルで知り合い、いわゆる“自然な流れ”で結婚した人はたくさんいますし、近しい人と少しずつ距離を縮めながら理想の結婚に向けて進んでいく関係性もひとつの形。
ただ、自分自身の理想の出会いにとらわれるあまり、思うように相手と出会えずに焦りばかりが募ることもあるでしょう。
そうなったときに、これまでと同じように「自然な出会い」にばかりとらわれてしまうことは避けたいところ。
なぜなら、自然な出会いを求めている状況であるはずなのに、気が付いたら出会いそのものがない状況に陥っていた、ということも十分に考えられるからです。自分自身はアクティブに出会いを期待していたのが、いつのまにかパッシブ(受け身)になってしまっていたということですね。
そうなる前に一度思考をリセットし、「自分自身にとっての自然な出会い」についてもう一度考えてみましょう。
オリジナリティあふれる「自然さ」を目指して
私たちはおなかがすくとご飯を食べ、喉がかわくと何かを飲みます。
それが自然の姿、と言われたら、すんなり納得できませんか?
野生動物でも同じことです。お腹が空けば狩りをし、喉がかわけば水を飲みます。
しかし今の自分のテリトリーに獲物がおらず、水もなければ? もちろんその場から移動し、新しい場所で生きることを選ぶでしょう。待っていても自分が求めるものを得られないのに、その場を動かずにあちらからやってくるのを待つ姿ははたして「自然」なのでしょうか。
自分自身の理想があちらからやってこないのであれば、こちらから近づいていく。それもまた「自然な出会い」の形とも言えます。
自分にとっての「自然」こそが理想の結婚の出会いの場
理想の結婚にむけての出会いについても同じようなことが言えると思います。
社会人なら金銭的に余裕が出てきますし、習い事やスポーツジムに通ってみるのもいいですよね。
お酒が好きなら思い切ってひとりでバーに行ってみるなど、たくさんの出会いの場があります。婚活パーティなら最初からお互い結婚を意識して出会うことができるでしょう。もし何か趣味を持っているなら、それ関連のSNSに登録して話があう人を探す、なんてこともできちゃいます。
なにより「あなた自身が自然に楽しめる場所」というのがポイント。明るく好きなことに打ち込んでいたり、楽しそうに過ごしていたりする姿は、男性から見ても輝いてみえるものです。こんな風に自分自身が自然でいられる環境こそ、理想の結婚に一歩でも近づくための出会いの場と言えるかもしれませんよ。
Text/ぐりにん