「2人目を産もう」と心底思えるタイミングなんて来ない【母でも妻でも、私#6】

「2人目を産もう」と心底思えるタイミングなんて来ない【母でも妻でも、私#6】

息子はそろそろ2歳。ほどよい年齢差の兄弟姉妹を持つには、ちょっと遅いくらいの妊娠タイミングがやってきています。でも、頭で考えたら、ふたり目なんて全然ぴんとこない。はじめて子どもを妊娠する前と、似たようなことを考えています。


すでに1人目の子どもがいる人に対し、相手の意志に反して「2人目まだ?」的な質問をすることは「2人目ハラスメント」と呼ばれるらしい。

私自身は「2人目まだ?」「兄弟作らないの?」的なことを聞かれても、とくに気にならない。
でも、たとえば不妊治療をしていたり、家庭の事情で子どもはひとりまでと決めていたり(そして本人はそれにいまいち納得していなかったり)、デリケートな事情はいくらでも思いつく。

そして、悪気なくそういう質問をする人がいることも、いくらでも想像できる。自分がうっかりその質問をしてしまう可能性だって、めちゃくちゃある。

私の息子は、もうすぐ2歳。
同い年の子どもを持つ友達が、最近ぱたぱたと妊娠・出産していく。
世間には2歳差の兄弟姉妹ってあふれているけれど、2歳差で子どもを持つには、1人目を産んで息つく間もなく妊娠しなければいけないって、みなさんご存じでしょうか。

私は、自分が産むまで知りませんでした。

■2歳差なら、まとめて育児を済ませられる

2歳差の兄弟姉妹を持つには、1人目が1歳前後のときに妊娠する必要がある。

でも、そのころの赤ちゃんなんて、死ぬほど手がかかる。活動量が増えているぶん、生まれたばかりのときより目が離せない。「そんな状況で夫婦生活なんて復活しない」と、多くのママ友が言う。

そもそも、授乳中はホルモンの影響で排卵が止まっているケースもある。

双子を産んだ友達が、年子で3人目を授かったと聞いたときは、本当に感服した。

年子や2歳差のメリットは、なんといっても育児をまとめて終わらせられること。
「毎日が戦争のように大変だけど、その時期は一瞬で過ぎる」と先輩方は言う。乳児期の育児アイテムやお洋服を処分する間もなく、2回目の使用タイミングがやってくるのも効率的。

会社員の友達は「1人目の育休から明けて、復帰半年くらいで2人目の産休に入るのが理想。復帰1年が経つと本格的にプロジェクトも担当するし、逆にみなさんにご迷惑をかけてしまうから」と言っていた。

そして、そのとおりに2歳差兄弟を出産して、二度目の育休中。たしかに会社を休むなら、不在期間をまとめたほうがやりやすそうだと思う。

■3歳差なら、現場が育って戦力になる

3歳も差があると、上の子が下の子の面倒をすこし見られるようになるらしい(あやしてくれたり、ミルクをあげてくれたり)。

ふたり揃ってぐずっているときは、事情を説明すれば上の子にすこし待っていてもらうこともできる、と聞いた。2歳差や年子では待ったなしだから、そうもいかないだろう。片方が「話せば多少わかる人間」だというのは、二児の子育てではかなり大きいと思う。

でも、3歳差の子どもを育てる場合、中学以降の卒業式や入学式、受験などの年がすべてかぶるため、出費がかさむとのこと。
たしかに大きなお金がいっせいに動くけれど、兄弟で勉強に集中するタイミングが同じなのは、家の雰囲気としては良さそう。子どものどちらかは家族旅行に行きたいのに、どっちかは塾に行かなきゃ、みたいなのが一番めんどくさそうな気がする。


あとは年齢差があればあるほど、上の子は手がかからなくなる一方、育児で行動を制限される期間が長くなる。
7年や8年も空いたら、育児事情が一変していて、「2回目だからだいたいわかるし、慣れてる」とはいかないんじゃないかな。

■まだまだ息子ひとりで充分に楽しめる、けど

うちの息子は3月生まれのため、0歳児で保育園に入れなくて、本当に苦労した。1歳児入園まではベビーシッターを頼んで仕事をしたけれど、もし2人目を授かることがあるなら、早生まれは避けたい。

となると、リアルな十月十日を計算したら、春夏には妊娠できない。つまり、現在1月末で妊娠していないことを考えると、そろそろ3歳差での出産もあやしい。

昔からなんとなく、子どもを授かるなら、男女ひとりずつ産みたいなと思っていた。せっかく産める命なんだから、私は子どもを産んで育ててみたい。育てるからには、男女もそれぞれ経験してみたい。くらいの気持ち。

周りを見れば、兄弟姉妹の多くは2歳差、3歳差。
だからなんとなくその間隔をイメージしていたけれど、実際に自分が1人目を産んでみると、全然ピンとこない。世間の兄弟育児は、驚くほどのスピード感だ。

そもそも、もうすぐ2歳の息子だけで充分。
手がかかってそれどころではないというより、まだまだ見どころがいっぱいあるし、充分に楽しめる。ほんの一口しか食べていないケーキとか、冒頭15分しか観ていない映画のようなもの。

ひとり息子さえまだ味わいきれていないのに、もう2人目のタイミングなの? という感じなのです。

■やっぱり「見切り発車」以外の選択肢はない

もちろん、そんなの誰にも強制されていないのだから、心ゆくまでひとり息子を楽しんでから2人目以降のことを考えればいい。

いいはずなんだけど、仕事や体力のことを考えると、やはりそうもいかない。体力がないんだから早いに越したことはないと、頭の中の私が言う。

子育ては、楽しい。

「子どもの寝顔を見ると疲れが吹き飛ぶ」とか「『ママありがとう』と言われたら、しんどいことなんて忘れる」みたいなことは思わないけれど(疲れとしんどさは残る)、それでも楽しい。

だから、今度は娘を育ててみたいな。

せっかく2周目に入るなら、1周目とは違うルートを通りたい。

それに私が小さなころ、母が作ってくれたお洋服を、自分の子どもに着せてみたい。

弟妹ができることで、息子がどんなふうに変わっていくかものすごく興味がある。

とはいえ、最近はいっそう仕事が楽しいから、これまで以上に働きたいとも思う。だったら、産まないほうがいいのかもしれない。

けど、1人目を産むときだって、今より大変になるのはわかりきっていた。できるかぎりの対策はしたものの、あとは見切り発車で妊娠・出産。そして、周りに支えてもらいながら、なんとかしてきたわけです。

2人目も状況はほとんど変わらないけれど、1人目のときより格段に気楽だ。だってわたしたち夫婦には、見切り発車の成功体験がある。

1人目はなんとかなった。

2人目だってなんとかなる。なんとかする。

結局のところ、妊娠・出産も、たとえば仕事も人間関係も「本当にうまくいくかな……?」って頭で考えているうちは、うまくいかない。経験のないことに対して「絶対にうまくいく!」なんて思える日は、来るはずがない。おまけに赤ちゃんは生きものなので、自分の想定どおりになんていかない。

「案ずるより産むが易し」とは、よく言ったもの。

「産んでも全然大丈夫だったよ」とは言えないけれど「産んでもなんとかできるよ」とは言える。
一歩踏み出して、幸運にも授かったなら、そこから全力出せばいいんじゃない、と思う。

しかし、こうしてみんなそれぞれいろんなことを考えたり、悩んでいるというのに、安易な「2人目ハラスメント」は大罪ですね。

この記事のライター

1987年の早生まれ。ライター/編集者/雑誌「走るひと」副編集長。 パーソナルなインタビューや対談が得意です。ライフスタイル誌や女性誌、Webメディアいろいろ、 タイアップ記事、企業PR支援、キャッチコピーなど、さまざま...

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