完璧な親なんていない。「怒り」をコントロールする方法
子供の喧嘩や娘の反抗的な態度に、すぐ怒る自分が嫌になることがあります。何か良い解決策はないかと、子育て講習会に参加しました。今回は、そこで教えてもらった「怒り」との付き合い方をご紹介します。
■怒ってばかりの生活
現在、5歳と8歳の娘がいます。
仲良く遊んでいるかと思えば、些細なことで怒って喧嘩が始まります。
年齢が上がるにつれ喧嘩の度合いは激しくなり、妹はすぐに泣き叫び、姉妹ともに暴言を吐き合うこともしばしば。
優しくなだめることもできず、気付けば親の私自身も怒ってしまい、家の中は険悪ムード。
「笑顔が一番」だと思っていても、なかなかそうはいかないのが現実です。喧嘩が終わって仲良く遊んでいても、今度は、ちょっとしたことで私が子どもたちに怒ってしまいます。
「服が脱ぎっぱなし!」
「お菓子を食べっぱなし!」
「食事中に歌を歌わない!」
お友達の子どもは、まだ5歳だし、8歳だし……と、優しく教えてあげることができても、我が子となると話は別。すぐに怒ってしまう自分が、本当に嫌になります。
■6秒経つと、怒りの脳が変わる!
「怒りたくなったらひと呼吸おく」とはよく聞きますが、これは脳科学的にいえることだそうです。
怒りなど感情を司る部分と、怒りを抑える理性の制御などを行う部分は違うため、怒りの感情をすぐに制御することはできないそうです。
ですので「6秒待つ」というのは、具体的な解決策として本当に大事なことなのです。
■怒ったときにとる行動を決める
とはいえ、この6秒という時間、怒っているときはとても長く感じますし、怒っているときにこの「6秒ルール」のことを思い出せないこともあります。
そんなときのために、講習会で先生が教えてくれたのが『子どもの心をしずめる24の方法』という本です。
『子どもの心をしずめる24の方法』
心が穏やかなときに、子どもと一緒に読むことをおすすめします。
怒ってしまったときに、どの方法で怒りの感情をなくすか?
自分たちでアイデアを出し、紙に書き出していきます。
本の題名は「子どもの心」となっていますが、大人が実践しても効果的。
私は、怒りの感情を振り落とすように、体を揺らすことにしました。子どもたちは、音楽を聴く、おやつを食べる、などいくつか書き出していました。
音楽は、子どもたちに好きな曲を選ばせ、ダウンロードしてスマホに保存。おやつは、外出先でもすぐに食べられるような飴を買いに行き、好きなものを選ばせました。
お手伝いをしたときの食事を「美味しい!」と残さず食べるのと同じように、自分で選んだという事実は効果が大きいです。
何かに対して怒り、喧嘩が始まりそうになったとき「怒ったときはどうするんだっけ?」と聞きます。
すると一瞬考えて、夕飯前などは、わざと「おやつを食べる! ……って、ダメだよね……あはは」などと、怒りの感情が落ち着き、喧嘩にならないことも増えてきました。
今のところ「音楽を聴く」というのが切り替えが早いです。
■感情は自然なもの
怒ったり、むかついたりというのは「感情」なので、悪いものではなく自然なこと。
ですが、怒ったときに「怒鳴る」というのは「行動」です。ある感情がわいたときに「どう行動するか」というのはとても重要なこと。
先生は、自分の感情を認めることで、行動をコントロールできるようになるとも仰っていました。また、完璧な親でない方が子どもにとっては安心。
むしろ「やり直すことを続けていく」ことがとても大切だとも。
すぐに怒ったときの行動をコントロールができるようにはなりませんが、諦めずに子どもと一緒に訓練を続けていきます。
大人でも使える感情コントロール。まずは「怒ったときにどのように振る舞うか」紙に書き出してみてはいかがでしょうか。
こちらの記事に関連する、怒りとの付き合い方を考える連載【大人の上手な怒り術】もあります。
バックナンバーはこちらからご覧ください。